コロナ

 暁が 照らし示すは 境目の
 昼夜はここに 入れ替わらん
 人の歴史も かくの如し


<神話に見られるコロナ>

 全ての使徒のリーダーとなるべく創造されし者が使徒コロナである。 アーにより与えられた能力は、導く力と、他の者から敬われる魅力で、 その力は指導者たる者が最低限備えるべきものとして、人々に根付いている。

 使徒コロナは暁の子と呼ばれることがあるが、これは、 使徒コロナの統治が、太陽が昇り夜と昼を入れ替えるように鮮やかであったからである。 人々を従える者に、使徒コロナはその御業を示したのである。 指導者たる者の心構えを初めとする精神、或いは美徳を示している使徒である。

 なお、コロナが右手に盾を持つ理由は直接的な支配や統治、すなわち、 目に見える物をもちいて、人々を導くからである。同様に、 マーテルが左手に盾を持つ理由は、愛や徳などの直接目には映らない物をもちいて、 人々を導くからである。

<職業としてのコロナ>

 一般には王侯貴族を指すことが多い。が、これは本来の意味からはそれるだろう。 本来コロナとは、生まれや地位ではなく、集団の長となる者を示す言葉である。 ゆえに、運命の現れ方としては、王侯貴族の生まれであったとしても、 コロナの運命を持たないものも存在する。

 財産と指導力は全くの別物なのである。

 つまり、その逆も在りうる、という話である。 職業としてのコロナは指導者や統治者である。それに大小は無い。

<逆位置>

 選民思想に囚われる。自分が世界で最も尊ばれるべき者だと思ってしまう。 支配する事の快感に溺れてしまう。或いは、カリスマ性が強大になりすぎる。ある意味、最も厄介。

 私が居るからこそ、私の領土はここまで発展したのだ。何故私が、他の者に支配されなければならない?

 領土でしか自分の支配している領域を判別出来ぬ者など、必要ないのだ。 全ての者は私に従うべきなのだ! 使徒コロナはマーテルに引き続き、今、ここに降臨したのだ!