FIAT 500A トポリーノ 1/35 
 
ウォー!イタリアの良心登場!

 ご存じイタリアのクリルー社の「イタリアぶり」は凄まじいのですが、一方でイタリアの新進レジンキットメーカーMODEL VICTORIAはこのアイテムで勝負です!

 型式は当然の事ながら戦前から生産されていた「A型」です。リアサスペンションが「カンチレバー」タイプなのでAの初期の型、しかし屋根は極初期を除いて一般的なキャンバストップ「トランスフォルマビーレ」なので「極初期ではない普通の初期型」といった感じでしょうか?一番納得出来るタイプで大歓迎です。ライトはちょっと大きめで可愛い感じがしましたが、これは同車のフランス版「シムカ5」的でしょうか。なお、シムカ5はDESから抜群にスタイルの良いキットが出ています。

 ・・・後に「DES KITSのシムカ5」私も入手出来ました。キット紹介「シムカ5」
 なんと言っても、一体で出来たシャシーが嬉しいです。「A字型ラダーフレーム」や、フレーム後端がサスペンションに繋がる構造を模型で見る事は珍いのでフレーム形態の一例として興味深いです。サイズはまるで1/76のトラックのように小さいですし。そしてエンジンが前車軸より前に有る事にも注目。これこそ、この車が「革新的小型車」な理由でもあります。

 ボディラインは、マニア的視点で言えば完璧とは言えない部分があるのですが、十分に「愛」を感じる良い出来。十分納得出来る範囲かと思います。ただ、私はDESの方が(ディテールのキレは悪いけれど)ボディラインは良い雰囲気だと思ってます。
 下手くそ写真で御免。

 オープンの屋根と、開状態が前提(?)のドア部品を考慮してか室内は異様に出来が良いです。フロアマットのモールドなどはもう見事。これは、車体裏のアンダーコートやツルツルのボディと見事な対比になっていて、1/24サイズのカーモデルでもココまで室内を再現した物はまず少ないと思います。幌骨はエッチングで再現するかたちです。
総論  「ザ・文句無し(一部除いて)」
 簡単にレジンパーツを合わせてみるとパズルの様にピタリと合います!ドアだけは軽く調整がいりますが、ドアが小さくて隙間が空くくらいならユーザーが削って調整する(このキットの)方が親切かも知れません。気泡も変形も見られないし、レジンキット故パーツ数は少ないので、その気になれば半日で完成するでしょう。レジンキットとしての品質は最上級です。問題があるとすれば、先にも書いたようにボディ形状、ぶっちゃけグリル形状が気になりますが、そこをどう評価するかだけでしょう。

 キットには、イタリア兵のフィギュアが付属。頭以外は一体整形で、右手はハンドルをしっかり握っています。ちゃんとハンドルだけのパーツも別に用意されているのも嬉しいです。エッチング、デカール、ウインドウの形がプリントされた透明プラシートも付属。という、何ともいたれりつくせりの内容ですが、あえて不満を言えばライトのレンズが透明シートを使う指示になっている事でしょうか。モデラーズのライトレンズを合わせると少し大きめですが何とかなりそうな気がします。

 私は、マムートさんにて六千円で購入。大変良い買い物でした。
 補足 ・・・資料本紹介コーナーに「古いフィアット」ここ

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