聊斎志異より 「西湖主」 5/14

すると、門の方に馬を走らせる音がして、女たちの笑い声もするようですから、陳は傍らの花のしげみに隠れました。
やがて談笑する声が近づいてきます。
「今日は不猟でしたね」
「公主様が雁を射落されなかったら、全くのくたびれ損でしたよ」
女たちが十四五歳くらいの美少女を取り巻いて現れると、あずまやにはいり、香を焚いたり茶を差し上げたりしましたが、その様子は花の山を見ているようでした。
そのうちに少女は立ち上がり、階段を駆け下りました。
「公主様は狩りでお疲れでしょうに、鞦韆(しゅうせん)にお乗りになるのですか」
少女が侍女の問いに微笑んでうなづいたので、女たちは肩をかしたり手足を支えたりして少女を鞦韆に助け上げました。