聊斎志異より 「西湖主」11/14

「私の母は揚子江の竜王の娘で、西湖竜王の妃なのです。昨年里帰りの途中、矢に当たって引き上げられたのですが、あなたに放して頂き、傷薬まで頂いたので、皆感激して、ご恩を忘れることはありませんでした。人間ではないからと怪しまれないでください。私は父の竜王から不老長生の術を伝授されておりますので、末永くご一緒しましょうね」
ということで、陳は初めて公主たちが神だとわかったのでした。
「あの侍女はなぜ私を知っていたのでしょう」と聞いてみると
「その時、竜の尾をくわえていた魚があの侍女なのです」
 
陳は家に便りをしていないことを思い出し、消息を知らせる使いを出しました。
ここでは二三日の出来事が、竜宮城の話のように人間界では一年もの時が過ぎていて、舟が難破し


たとの知らせを受けて既に一年ほど喪に服していた陳の妻子は、無事を知って喜んだものの交信する事が出来ず、このまま生き別れになるのではと心配していましたが、半年ほどすると陳が帰宅しました。