聊斎志異より 「道士」 2/5

すると道士は
「愚僧もあなたと同じで、人の物を飲み食いする口しか持っておりませんのぢゃ」
それで、徐も恥ずかしくなって黙ってしまいました。
「とは申しましても、実は愚僧もたまにはお返しをと思って、今日はおふたりをご招待するつもりで参ったのです。ご都合がよろしければ、明晩にでもいかがでしょうかな」
ふたりはこの乞食坊主がどんなもてなしをするのか興味があったので、さっそく次の夜、連れだってでかけました。
途中まで迎えに来た道士について村はずれに来てみると、荒れ果てていたはずの寺が見事に再建されているのです。

きれいな部屋に通されましたが、家具調度も立派な物です。
きらびやかな水晶の器にめずらしい料理が盛られ、ギヤマンの杯がならび、お揃いの錦の上着に赤い靴の、5人の美童がお酌をします。
デザートも、いままで見たことのない果物で、ふたりはすっかり恐れ入ってしまったのでした。