聊斎志異より 「天宮」 3/6


次の夜になると小間使が迎えにきました。
従って部屋を出ると、外の星明かりの中にたくさんの楼閣のつらなるようすが見えるのでした。
美しい回廊を何度も曲がって進むと、たくさんの太いロウソクで昼のように明るい部屋にはいりました。
部屋には着飾った、はたちばかりの美しい女が南向きに座っています。
真珠の髪飾りがゆれてかがやき、錦の衣装は目もくらむばかりです。
床にも並べられた灯りは、足元までもあざやかに照らします。
もう、まったく天上の人そのものでしたから、郭はへにゃへにゃとその場にひざまづいてしまったのでした。
女は小間使に郭を起こさせ、席に着かせました。
やがてごちそうが運ばれ、女は杯を上げて
「いよいよ、お別れですね」と言いました。