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すると、郭(かく)は立ち上がって深く礼をし、
「これまで親しくおそばに置いていただきながら、まことに失礼をいたしました。もしお許しいただけますなら、終生忠実な家来としてお仕えさせていただきたいと思います」
女は笑って、小間使たちに命じ、宴席を寝室に移させました。
女はベッドに郭と並んで腰掛け、酒を酌み交わして、
「あなたはだいぶ家を留守になっさったので、ようすを見に少し帰られてもかまいませんのよ」と言うのでした。
しかし郭は二時間たっても帰るとは言い出しません。
そのうちに、酔いつぶれたふりをしてベッドに倒れ、押しても引いても動きません。
小間使たちが郭の服を脱がせて笑いながら出ていってしまうと、女も郭のわきに横になったのでした。
「お酔いになりましたの」
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「とんでもない、仙女様のお姿を間近に拝見して気を失ってしまったのです」
「この天宮からは夜が明けないうちに出なければならないのです。仙界に帰るのが暗くていやだとおっしゃるのなら、このままお別れしなければなりません」

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