海外移住情報


EU・欧州エリア査証編
Europe

現地事情編




シェンゲン条約


○シェンゲン協定(Schengen Treaty)と査証免除規定

シェンゲン協定は加盟国相互の通行自由化と手続き簡素化を目的とした共通滞在協定。
加盟地域内全ての滞在日数が累積カウントされ、日本人の場合は、加盟地域内での査証免除滞在
が<180日間以内90日間>に制限されます。
<新ルール改正>
2013年10月18日より、従来の「最初の入国日から180日間」という計算方法が改正され、「あらゆる
180日間の期間内で最大90日間の滞在」という計算方法となりました。
つまりシェンゲンエリア内に再入国した際、過去180日間の滞在日数が全てカウントされ、従来のよ
うに、最初の入国日から180日を経ることで滞在日数がリセットされることはありません。
<公式ガイド>
EU/短期滞在の査証ルールガイド
 
EU/シェンゲン・トラベルガイド
■オーストリア例外規定
オーストリアはシェンゲン加盟国ですが、日本との2国間協定により6ケ月間の滞在が可能。
詳細はオーストリア査証編を参照 
■滞在延長
滞在延長は原則的に不可。但し病気治療などの特別な理由がある場合、正当な事由が当局係官
の裁量によって認められる場合、最長90日間(累積日数は1年以内180日間)の延長ができるケー
スもありますが、加盟国によって異なるため、各国在日大使館での確認が必要です。
■北欧規定について
従来シェンゲン加盟北欧5ケ国地域には「180日内90日間」滞在した場合、出国後、シェンゲン加盟国
外で6ケ月を経なければ北欧地域に再入国することができないというルールがありますが国によって
運用が異なるようです。尚、デンマークでは制限はありません。

○シェンゲン協定滞在期間の確認について
EU圏への入出国を繰り返す人にとって神経質になるのが残存滞在期間。大使館ではこの種の質問
には回答しないため、不安な人はチケット購入時に利用航空会社や旅行代理店に確認してみるのが
いいでしょう。入出国手続きは航空会社や旅行代理店の管轄範囲でもあるからです。

○シェンゲン協定加盟・全29ケ国と発効期日、実質的シェンゲン地域国
■基幹15ケ国

オーストリア、フランス、ドイツ、イタリア、ベルギー、オランダ、ルクセンブルグ、スペイン、ポルトガル、
ギリシャの10ケ国に北欧5ケ国(デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー、アイスランド)を
加えた15ケ国が基幹加盟国。
※EUのイギリス、アイルランドは非加盟。EU外のノルウェー、アイスランドが加盟しています。
■2004年EU加盟10ケ国
◆ポーランド、ハンガリー、チェコ、スロバキア、スロベニア、エストニア、ラトビア、リトアニア、マルタ。
以上9ケ国は2008年発効済。
◆キプロス
シェンゲン協定には加盟しているものの、北キプロスの国境問題などがあるため、同時期加盟の他
国とは異なります。2016年までの発効を目標に準備中。
■2007年EU加盟2ケ国
◆ブルガリアとルーマニア
協定の適用が遅れ、発効は2016年以降となる見込み。
■スイス(EU非加盟国)
2008年12月、予定より1年遅れで発効実施。EU非加盟国ですが協定参加が国民投票により決定。
■リヒテンシュタイン(EU非加盟国)
スイスと連動する形が遅れたものの、2011年12月発効実施。
■シェンゲン協定加盟はしていないものの、実質的にシェンゲン地域となっている国々
◆モナコ(フランスの保護国)
◆バチカン
◆サンマリノ
■2013年EU加盟国
◆クロアチア/シェンゲン協定発効は2016年以降の見込み。

○シェンゲン加盟国の滞在許可を得ている人の他加盟国の滞在
シェンゲン協定締結国の滞在許可証を所持していても、その他のシェンゲン協定締結国に滞在で
きるのは査証免除規定と同じ「180日以内90日間」となります。

○入出国審査
シェンゲン圏内は、最初の到着地で入国審査があり、最後の出国地で出国審査が行われます。
このため経由国で入国スタンプを押されることは原則的にありません。
<入国審査>
各国陸路国境では自由な通行体制を推進しているため、入国審査は簡素化傾向にあります。
また、シェンゲン協定国から入国する場合と協定外の国から入国する場合とでは、審査ブースや
ゲートが分けられている場合もあります。
<出国審査>
シェンゲンエリアからの出国審査時、加盟国での累積滞在期間がチェックされます。

○旅券の残存期間
2013年7月よりシェンゲン地域には旅券の残存有効期間が出国予定日から3ケ月以上あり、加えて
10年以内に発行された旅券であることが必要です。

○シェンゲン加盟国内の対象外地域
◆ドイツ/ヘルゴランド島、ビューシンゲン
◆フランス/海外県、海外領土
◆オランダ/カリブ海のオランダ領(アンティル諸島、アルバ)
◆イタリア/リヴィーニョ
◆ノルウエー/スバールバル諸島(ヤンマイエン島を除く)
◆デンマーク/グリーンランド、フェロー諸島

○シェンゲン査証
シェンゲン加盟国内に6ケ月間まで滞在できる<シェンゲン査証>は、原則的に査証免除対象外の
国民向け。このため査証免除国である日本人の場合は、特別な理由が認められない限り申請が受
け付けられないのが一般的です。また査証免除の滞在期間を満了している場合は却下されます。

○シェンゲン情報システム(SIS)
シェンゲン加盟国にとって好ましくない人などを登録するなどの情報システム。100万人を超える登
録を有し、加盟各国の移民局は登録該当者の在住許可証を取り消す権利を有します。また新たに、
捜査システムを付加した「SIS 2」が計画されています。

○EUシェンゲン協定動向
加盟国間の通行自由化を定めたシェンゲン協定がある中、2015年から押し寄せる中東・アフリカか
らの難民に対応するため、一部の国境では入国管理が一時的に復活。これによってEU内の自由
移動という理念が揺らいでいることが指摘されています。今後、テロ対策などの観点から国境管理
が本格的に復活した場合、欧州経済に大きな打撃を与えるものと予測されています。


○欧州渡航情報認証制度(ETIAS)の創設
2016年11月、欧州委員会は査証免除入国時の保安体制と情報収集を強化するためのEITASの創
設を提案。査証免除者のシェンゲン圏内渡航のより効率的管理を図ることを目的としています。



EU圏の特別査証動向、労働・滞在統一制度など


○居住権付き投資査証(通称/ゴールデン・レジデンス・プログラム)
2012年以降、金融や経済の低迷に陥っている国々の中では、中国やロシアの富裕層をはじめとした
外国人投資を促進するための「居住権付き投資査証」が次々と登場。条件は国債購入であったり、
不動産購入であったりと国によって異なります。尚、新たな投資査証はゴールデン・レジデンス・プロ
グラム、ゴールデンビザ、ゴールドビザなどと称されるようになっています。
<2012年以降、居住権付き投資査証を実施した8ケ国>
ハンガリー、スペイン、ポルトガル、アイルランド、ギリシャ、マルタ、キプロス、ラトビア。
詳細は各国編を参照

○EU共通の居住許可カード
2011年、従来の居住許可ステッカーに代わる「居住許可カード/Residence Permit Card」が導入。
偽造などの防止が導入の理由。カードのチップには所有者の写真と指紋が登録され、銀行のキャ
ッシュカードと同じ大きさです。EU各国の居住許可所持者に対して発給されますが、導入状況は
国によって異なります。。尚、居住許可カードは居住許可の証明のためのもので、身分証明書や旅
券として使用することはできません。
■EU共通10年カード(EU永住権)
事実上のEU統一永住権。10年間有効・自動更新の滞在許可証。
発給国以外のEU加盟国において、3ケ月以上の滞在であっても査証の取得が免除されます。
また発給国以外の国の加盟国内では労働契約があれば、給与所得者でもフリーランスでも、滞在
国の労働許可付き滞在許可証が取得できますが、1年毎の更新が必要、最長3年までとなります。

■長期滞在者資格のEU統一ガイドライン

2006年1月、EUはEU加盟国に長期滞在するEU加盟国以外の外国人についてのガイドラインを発表。
長期滞在の在留資格を得るには、1つの加盟国に合法的に5年以上継続して住み、十分な生活資
金があり、疾病保険に加入していることの証明を持つことが必要。
長期滞在者の認定を受けると、 国外退去からの保護強化、経済社会面でのEU加盟国民と同等な
扱いの保障、仕事や学習・職業訓練の自由、別のEU加盟国への移住などの権利が与えらるととも
に10年カードの発給対象となります。
尚、EU圏内に長期滞在する1千万人以上の外国人がこれらの恩恵を受けることになりますが、2006
年1月時点で、ガイドラインの法的実施を公表しているのは、オーストリア、リトアニア、ポーランド、ス
ロベニア、スロバキアの5ケ国。以外の加盟国について、EUは適切な措置を図り遵守を求めていく方
針。 政治亡命の申請者や一時滞在を条件に住んでいる労働者、及び司法協力に加わってないデン
マークには適用されません。旧ルールでもEU加盟国の滞在許可証を持つ人は、他の加盟国で働い
たり勉強したりできますが、3ケ月が限度となっています。


○EUブルーカード制度(特別居住労働許可)
2007年10月、欧州委員会はEUの労働競争力強化のために「EU地域外から高い技能を持つ労働者
を積極的に受け入れる制度」を創設。「EUブルーカード」という居住許可と労働許可を兼ねた特別な
単一許可証の発給と、申請者が1ケ所で全ての手続きを完了できる「ワンストップサービス」が実施
され、雇用主・労働者双方の手続きが簡略化されます。また審査結果は90日以内に通知すること
が義務付けられます。運用はEU加盟国で行われますが、なかでも積極的に推進しているのはフラ
ンス、ドイツ、オーストリアなど。
■滞在規定
当初最長4年間の滞在許可が得られ、事前の雇用確保なしに自由に就労することが可能。さらに
家族の滞在権が得られ滞在許可が優遇されます。また33ケ月間「ブルーカード」で就業した際、
法定年金加入者は無期限滞在許可が得られます。
■対象条件
専門職不足分野(数学・自然科学・情報工学・情報通信工学・建築・都市計画・交通計画の専門家、
技術職、医師(歯科を除く)の場合は約37000ユーロの最低年収。以外は48000ユーロの最低年収が
条件。ただし加盟国によって資格条件の運用は多少異なります

○季節労働者用EU統一滞在許可
農業の繁忙期に従事する短期就労者のEU共通制度。3年間の労働許可と滞在許可が得られます
が、1回の滞在は1年間の内最長6ケ月間に制限されます。

○EU加盟国・国籍保持者の労働・滞在相互協定
EUとの二国間協定発効により、EEA経済地域の国籍を持つ人の在留許可は2002年より段階的に
緩和された結果、2014年以降は完全に自由な居住と労働が約束されています。

■EEA(欧州経済地域)の相互労働協定

クロアチアを除くEU加盟国とEU非加盟北欧国(アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー)、および
スイス、モナコ、アンドラ、サンマリノ国民は相互的に労働許可が不要です。これは自国民以外では
EEA加盟国の国民を優先的に雇用することが法律として決められているため。但し、入国後、3ケ月
以内に滞在許可証を取得することが必要。この滞在許可証は当初1年間有効、初回更新時は5年、
以降の更新時は10年有効。
■EU加盟国民の永住権
EU加盟国の市民権所持者は、3年間以上の継続居住実績がある場合、加盟滞在国の永住権を取
得することができます。但し、申請は申請資格を得た時点から2年以内の申請のみ有効。EU加盟国
民用の永住権は5年毎の更新制。



EU欧州連合/European Union


○EU公式サイト
EU 駐日代表部
EU欧州連合
EU議会
<EU駐日代表部のWEBマガジン>
EU MAG

○EU加盟・全28ケ国
2007年の2ケ国加盟によって、EU全体の総人口は4億8000万人。尚、2015年から人口の自然増が
止まることが予測され、少子高齢化も続伸。65歳以上の割合は2008年・17.1%、2035年・25.4%、
2060年・30.0%となる見込み。

■基幹15ケ国  ※イギリスはEU離脱予定

ベルギー、ドイツ、ギリシア、スペイン、フランス、アイルランド、イギリス、イタリア、ルクセンブルグ、
オランダ、オーストリア、ポルトガル、フィンランド、デンマーク、スウェーデン
■2004年加盟10ケ国(2004.5.1加盟)
ポーランド、ハンガリー、チェコ、スロバキア、スロベニア、エストニア、ラトビア、リトアニア、マルタ、
キプロス
■2007年加盟2ケ国(2007.1.1加盟)
ブルガリア、ルーマニア
※2007年1月の2ケ国加盟はEU市民の53%が否定的という調査結果もあり、EU拡大熱が冷めてい
る環境。2ケ国加盟の歓迎式典は実施されませんでした。またブルガリアとルーマニアからEU既存
加盟国への自由就労移動は最長7年間の保留期間が設定。最長2014年まで制限されます。
■2013年加盟国(2013.7.1加盟)
クロアチア
■加盟準備国
EU加盟を申請しているのはアイスランド、トルコ、モンテネグロ、ラトビア、セルビア。
※ウクライナは一時はEU加盟意志を表明したものの、後に撤回。ロシアとの関係により流動的。

○EU関連情報
■EU主要加盟条件/コペンハーゲン基準
◆政治的基準
民主主義、法の支配、人権および少数民族の尊重と保護を保証する安定した諸制度を有する。
◆経済的基準
市場経済が機能しておりEU域内での競争力と市場力に対応するだけの能力を有する。
◆EU法の総体の受容
政治的目標ならびに経済通貨同盟を含む、加盟国としての義務を負う能力を有する。
■EU大統領制
リスボン条約によって2009年11月、EU初代大統領にベルギーのヘルマン・ファンロンパウ首相を選
出。当初、イギリスのブレア元首相などが候補としてあがっていたものの、EUでも知名度の低いファ
ンロンパウ氏が密室会議によって指名されることになり、「結局、EUは妥協の産物」といった悲観論
もでる結果となりました。尚、リスボン条約の発効はアイルランドの反対によって遅れ、当初2009年
1月にEU大統領が選出される予定でした。



ロシア独立国家共同体


○CIS(独立国家共同体)

ロシアを中心に旧ソ連構成国の結束強化を目的とした国家連合。
ロシア、ベラルーシ、モルドバ、アルメニア、アゼルバイジャン、その他中央アジア5ケ国(カザフスタン、
ウズヘキスタン、トルクメニスタン、キルギス、タジキスタン)を加えた10ケ国で構成。
※2008年8月グルジア、2014年3月ウクライナがCISを脱退。
<中央アジアなどCIS諸国のインビテーション発行会社/一例>
中央アジアを含むCIS諸国の多くは入国に査証が必要です。
陸路入国で周遊する場合は現地の大使館や現地旅行会社で取得可能ですが、日本で査証取得す
る場合はインビテーションが必要な場合があります。日本の取り扱い旅行会社で取得代行できます
が、1万円前後かかることもあるので、内容や料金の比較検討が必要です。
シルクロード情報センター
インツーリスト・ジャパン (ロシア政府観光局.兼務)
NAトラベルソリューション (元インツーリストのスタッフが経営する旅行会社)