第2話 「騎士と魔神と」 (2000/5/28セッション)

第1話へ

「ガンダム戦記」メニューへ

TRPG日記メニューへ

執務室を辞去する(トップページへ)


嵐の中で輝いて! その「夢」をあきらめないで! 傷ついたあなたの背中の 天使の羽 そっと抱いて 抱いてあげたい 蒼く果てない空の片隅で 生まれた「夢」が今小さくても あなたの瞳に映る明日を 誰よりそばで信じていたい 凍り付くような強い風でさえ その胸に輝く「夢」を消したり  そうよ 消したりなんてできない!! 嵐の中で輝いて! その「夢」をあきらめないで! 傷ついたあなたの背中の 天使の羽 そっと抱いて 抱いてあげたい 傷つく度に孤独を抱いても あふれる涙 勇気に変えて 戸惑うことを決して恐れずに 未来のドアをその手で開けて あなたの話す「夢」が好きだから まだ遠い明日もきっと迷わず そうよ 迷わず越えて行けるの 嵐の中で輝いて! いつだって見つめているよ! 傷ついたあなたの両手で 明日がほら 生まれてくる 輝いていく!! 嵐の中で輝いて! その「夢」をあきらめないで! 傷ついたあなたの背中の 天使の羽 そっと抱いて 抱いてあげたい! (U.C.0079/9月頃リリースされた女性ボーカルのヒット曲。  連邦軍アジア戦線にて人気が高かった。)
U.C.0079、9月下旬、ペガサス級強襲揚陸艦"スレイプニール"は ベルファストのレビル大将より指令を受ける。 それは10月中旬に決行される予定の、ジオン地球軍の戦略要地オデッサへの 総攻撃作戦に対しての、スレイプニール隊参加の要請であった。 スレイプニール艦長のジャスパー大佐はこれに応じてアジア大陸横断の進路をとる。 さしあたっての目標はタクラマカン砂漠南部のミンフォン基地であった。
「・・・"ナイトメア"は西南西の進路を取っています。おそらくはタクラマカン砂漠、  ミンフォンかユーティエン辺りで補給を行うものと推測できます。」 黒いポニーテールを揺すって、ケイト=マクドナルド少尉が、 高速陸戦艇ギャロップのブリッジにてウィリバルト=フォン=ローゼンクランツ大尉に報告する。 少女の顔のその表情は相変わらずクールである。 「・・・あの辺りは、ヘスの下司奴のテリトリーだな。  奴のような利に聡い小人物なら、連邦のMSの話くらいは耳に入っているだろう。  実際、あの"ナイトメア"とMSに対しての有効な作戦行動を取っているとは思えないが・・・  それにしてもナイトメアめ、微妙な進路を取っているな。  ちょうど我が軍と連邦の前線に平行に移動している。  敢えて友軍勢力圏に南下しないで進むということは、  何か西方に向けて急いで移動する任務があるということか・・・」 ジオン記章の銀象嵌が施された軍刀の柄を握りながら、金髪の"白銀の騎士"は呟く。 左手で合図すると、ケイトがメインスクリーンにユーラシア大陸の地図を展開する。 「・・・このまま進みますと、シルクロード沿いにタジキスタン、トルクメニスタン、  イラン高原かカスピ海といったところですね。  我が軍の勢力圏下をかすめながら通ってくる感じでしょうか?」 "死神キティ"の質問にウィリバルトも唱和する。 「中東戦線への支援という形か?  しかし俺が司令官ならそのまま東アジアでの前線を押し上げる増援戦力にするが・・・  中東を中途半端に押しても、オデッサがある以上恒久的な前線上昇は望めないぞ。」 「・・・!? オデッサですか?  まさかナイトメアはオデッサを目指しているのでは!?」 キティの冷淡な表情が歪む。 「ナイトメア単艦でか!?   幾ら連邦のMSが驚異的な性能を誇っているとは言え、  精々MS1個小隊で強固の極みである要塞、オデッサを落とせるとは思えない。  そんな無能が相手なら、ルウムの勝利直後に連邦は降伏しているはずだ。」 「少なくともレビル大将は、ナイトメアを有効活用する方法を考えている、と。」 「戦力の集中が戦争の原則である以上、中東方面に戦力を集中させるということだ。  で、オデッサを叩かない以上、中東攻撃は意味がないと言うことは・・・  オデッサへの戦力集中か!!」 「オデッサ基地への連邦の総攻撃ですか!? それは一大事です!」 キティがポニーテールを振り回してウィリバルトに振り返る。 ウィリバルトの軍刀の柄を握る手に力が籠もる。金色の眉が僅かに歪む。 「それならば十分に辻褄が合う。連邦めオデッサ攻撃の戦力を溜めきったか。  こうなるとジリ貧だぞ。我が軍は前線が伸びきっている。  伸びた前線に補給を与え、オデッサに戦力集中させるのでさえ大仕事だ。  マ=クベめ、この事態を認識出来ているか?」 「彼は自分とキシリア閣下のことだけ考えていますから無意味でしょう。  キシリア閣下がオデッサに固執しなくなれば、彼は造作もなくオデッサを捨てると思います。」 「しかし、ユーラシア大陸のジオン軍将兵にとってはそれは死刑宣告に等しい。  オデッサはジオンユーラシア軍にとっての心臓だ。押さえられると全てのMSが止まる。  ユーラシアを捨てることは、ジオン軍にとって右腕を切り落とすことに等しいのだぞ!?  もう少し粘ることによって、ジャブロー攻撃の糸口が掴める機会が出てくるというのに  何ということだ。」 「私達に出来ることと言えば・・・」 「・・・ナイトメアを止めるくらいの事だな」 キティとウィリバルトの結論は行くところにしか帰結しない。 MS中隊一つで出来ることには限界があるのだ。 「一応、マ=クベ大佐には状況を報告いたします。あの方も優れた頭脳を持っていらっしゃいますし。  答えが冷淡でも何かしらの対策は考えるでしょう。」 キティの言葉には、棘が針山の如く飛び出ている。 「・・・ついでにヘスにも情報を流しておけ。動き次第によっては、我々の手助けになるかもしれん。  奴もマ=クベも同じ穴のムジナだ。」 僅かにシートをリクライニングさせたウィリバルトの顔にも嫌悪の情が浮かぶ。 「・・・ナイトメアを追って、寄港した基地を捕捉できる位置にて作戦準備を致します。  各MSの調整を予定通り進めます。」 「"ヒートランス"に支障は無いか?」 「順調です。オーバーヒートの兆候もありません。グフ・カスタムの調子も万全です。」 「よし! それではこのまま第3次戦闘態勢を取りつつ交代で全員に休憩を取らせろ。  いよいよ連邦のMSとご対面だぞ。」 「一泡吹かせてあげましょう。MS性能に頼っている連邦の甘チャンに。  MSとはこうやって運用するものだということを教育して差し上げます。」 少女らしい若さでキティは冷笑する。 「・・・あまり舐めるな。初めて遭遇したザク部隊も同じ事を考えただろうよ。」 ウィリバルトは立ち上がって格納庫へ向かった。その後姿に背筋を伸ばしてキティが頭を下げる。
<NPC紹介> ウィリバルト=フォン=ローゼンクランツ 意志値/9 外見値/9 体格値/7 移動値/7 感応値/8 知性値/8 運勢値/8 技術値/6 反応値/10 Aポイント/(不明) Nポイント/(不明) (技能一切不明) ジオン公国大尉。ゲルマン民族の濃い血統を持つ誇り高きジオン軍人。 優れたMS操縦技術と堅固な意志を持ち、"ルウム戦役"でのケイト=マクドナルド少尉とのコンビネーションで マゼラン級宇宙戦艦4隻を沈めた戦いぶりは、ジオン・連邦の双方より"白銀の騎士"と渾名されることになる。 キシリア麾下でヨーロッパ方面軍のマク=べ大佐の元、第39独立機甲中隊を率いている。 (レフリーズ・ノート) コイツに関しては色々と裏設定がありますが、まだ明かすときではないでしょう。 いずれ、その日が来るまでのお楽しみに・・・ ケイト=マクドナルド 意志値/8 外見値/8 体格値/4 移動値/6 感応値/6 知性値/8 運勢値/9 技術値/7 反応値/9 Aポイント/(不明) Nポイント/(不明、だがニュータイプであろうと十分推測できる。) (技能一切不明) "白銀の騎士"ローゼンクランツ大尉の副官の女性でジオン公国少尉。22歳。 驚愕的なMS操縦のセンスを持ち、士官学校でも同期の中でMS操縦にかけて首席卒業の経歴を持つ天才肌。 黒のショートポニーテールが幼さを与えているが、ほとんどいつも冷淡な瞳をたたえており、 同僚達に近づきがたい印象を与えている。 その冷酷な戦いぶりより、2世紀前から人気のキャラクターグッズ「HELLO KITTY」をもじった 「HELL KITTY(死神キティ)」と呼ばれ、 パーソナルマークとして「死神の鎌をバックにした、ウィンクしたキティちゃんの顔」を使っている。 (レフリーズ・ノート) イメージとしては天王寺きつねが描きそうな、冷淡な女の子って感じでしょうか。 分かる人だけ分かって下さい(ーー。 HELL KITTYのくだりは、先に冷酷にミスマッチなエンブレムを考えていたところに キティちゃんが候補として頭に思い浮かびました。 しかも、HELLOから「O」を取れば「HELL」になるじゃないか! と思いまして即決定。 我ながら、なかなか洒落たネーミングだと思います(^^;。 コンセプトは感情が未発達ながら、 尊敬できる異性に出会ったことにより心を開いていく少女という感じですか。
(U.C.0079/09/26) "スレイプニール"は予定通りミンフォン基地に到着したが、 ジャスパー大佐以下、スレイプニール隊のクルーが想像する以上に基地は前線と化していた。 ダランザドガド基地にて収容した民間人を、当基地にて解放するはずだった予定は、 却ってミンフォン基地周辺の避難し遅れた民間人を収容することになる。 このミンフォン基地にて、スレイプニール隊は新規MSパイロットと兵器の補充を受けることとなる。 ツカサ=サイトウ少尉とマイケル=ロイド軍曹。 サイトウ少尉は士官学校卒業の新進気鋭、 ロイド軍曹は一週間戦争・ルウム戦役の両会戦をくぐり抜けたベテランである。 ハルシオン少尉は補給部隊の中隊長として、後方支援にスレイプニールから離れることとなる。 新規補充の兵器は3つ。 RGM-79G2 6連装ミサイルランチャー装備型先行量産型ジム "バルドゥール2"。 RX-75-3  プロトタイプガンタンク3号機 "トール"。 カスタムメイドの高火力型戦闘ヘリの指揮官用ファンファンである。 先の戦闘によりMS操縦の才能を示したアオシマ二等兵は、正式なMSパイロットとして伍長待遇となり、 ツェン少年は、機密保持の為に軍属か身柄拘束の選択を迫られる。 ジャスパー大佐「お前さん達には気の毒だが、まだこの辺りもジオンの勢力下に近い。         今艦を降りるのは自殺行為じゃよ。」 そのツェンの思いを知ってか知らずか、同様の選択を迫られたジュンテは 「私達だけが守られているわけにはいかないです」とあどけなくも軍属の道を選ぶ。 運命はツェンをも否応なく戦争へと駆り立てていくことになる。 この不自然とも思える民間人の軍属臨時採用に、 レビル大将のある思惑が働いていたことが明らかになるのは、まだ先の事である。
<PC紹介> ツカサ=サイトウ 意志値/9 外見値/9 体格値/7 移動値/3 感応値/5 知性値/9 運勢値/10 技術値/2 反応値/10 Nポイント/2 <生存>1、<戦術>3、<知覚/観察>5、<みだしなみ>1、<指揮>3、 <回避&脱出>2、<拳銃>1、<白兵戦>2、<運動>2、<ゼロG>1、 <MS格闘戦>2、<MS操縦>3、<MS白兵戦>1、<航空機/シャトル>1、 <砲撃>2 連邦軍の新人士官。男性・20歳、階級は少尉。 V作戦にあたり、適性検査でロイド軍曹と並んでMSパイロットとして選抜され、 スレイプニール隊に所属することとなる。 第01MS小隊長として前線陣頭指揮を採ることとなる。 (レフリーズ・ノート) プレイヤーさんは、SLGの経験もかなりお持ちのようですし、 落ち着いた物腰が特徴的な方ですので、リーダーとしては向いているかもしれません。 (プロの軍人さんですし(爆)) 結構シビアなバランスでも楽しめるかな? キャラのイメージは「名探偵コナン」の明智警視?  実は俺がコナン知らないから良く分かんないんだけどね〜(^^;。 しかし足トロいの〜、この人(笑)。 しかもこの人も技術値が低いとは、連邦軍の少尉ってみんなこうなんかい(爆)。 http://www1.odn.ne.jp/~cah43800/rpg-chalist/list-3.htm#c-10に、 プレイヤーさんからの紹介もありますから併読して下さいませ。 マイケル=ロイド 意志値/9 外見値/5 体格値/6 移動値/4 感応値/3 知性値/5 運勢値/8 技術値/10 反応値/10 Nポイント/0 <拷問/薬物への耐性>1、<尋問>1、<応急修理>3、<応急手当>3、 <通信/センサー>1、<教育>2、<知覚/観察>5、<回避&脱出>2、 <格闘戦>3、<拳銃>3、<運動>3、<ゼロG>3、<MS操縦>3、<MS白兵戦>3、 <運転>1、<航空機/シャトル操縦>6<砲撃>6<ミサイル>6 (PLさんの設定) 地球出身、連邦軍軌道防衛艦隊所属のセイバーフィッシュのパイロットで 1週間戦争、ルウム戦役でザク10機を撃墜したダブルエース。 その後、MS開発計画によってMSパイロットに選抜され ジャブローでのシミュレーター訓練を経てサイトウ少尉の小隊に副官として配属、現在に至る。 キャラのイメージは鬼軍曹って感じで、 特に民間人の2人には厳しく接しようかなと思ってます。 これは、1週間戦争やルウム戦役で多くの戦友の死を目の当たりにして これ以上の犠牲を出したくないと言う想いからです。 そのためにも、素人同然のジェフリーとツェンを 早く1人前のパイロットにしなければと考えています。 (レフリーズ・ノート) 定型的な叩き上げの軍人ですね。こういうムー軍曹やロイド軍曹は 安定した技能を持っていますから、味方戦力として安心できますね。 あ、この人は技術値高いや。良かった(笑)。 しかし、この人にGパーツかコア・ブースターが入ったときの事を考えると恐いな・・・(^^; ポジション的にはスレッガーみたいな感じなのかな?
<スレイプニール隊兵器紹介> ペガサス級強襲揚陸艦1号機 "スレイプニール" <解説> V作戦の根幹を成す、MSの運用を念頭に置いた機動揚陸母艦。 ミノフスキークラフトの採用により宇宙空間・大気圏両方での運用が可能な画期的な性能を持つ。 MS6機を搭載できる漆黒の巨艦である。 <スペック> 全長   :262m 全幅   :202.5m 全高   :93m 全重量  :32,000t MS搭載数:6 <特殊能力> 宇宙対応、飛行、大気圏突入能力、大気圏離脱能力 <基本性能> 形態:大型艦船 使用技能:<宇宙船操縦>  反応修正:−9 航行速度:5 旋回半径:3 クルー    :B(14) イニシアティブ:(17) 回避基本値  :(5) 運勢値    :(9) <装甲値と耐久度> 装甲値:15 耐久度:100 <対空砲火> 種類        使用技能 精度 射程 ダメージ 2連装機銃、ミサイル多数 <砲撃> +4 10  6 <固定武装> 種類           使用技能 精度 射程 ダメージ 使用回数 方向 880mm連装主砲       <砲撃> −2 28  22CL2   ∞    前方 左舷2連装メガ粒子砲   <砲撃> −2 36  20CL2   ∞    左舷 右舷2連装メガ粒子砲   <砲撃> −2 36  20CL2   ∞    右舷 RX-75-3 プロトタイプガンタンク3号機 "トール" (※シナリオ上では決して量産型ではありません。デザインが好みなものだから・・・(^^;。) <解説> 連邦軍における遠距離支援型MS試作機の3号機。 オデッサ作戦への布石のためのユーラシア席巻遊撃作戦"ラグナロック"作戦のため、 ペガサス級強襲揚陸艦1号艦"スレイプニール"に配備される。 MS-06Jなどの従来のジオンMSを超超アウトレンジより一撃破壊するための射程と高火力を誇り、 超硬性合金であるルナ・チタニウムによる重装甲は 120mmMSマシンガンの銃撃を正面から受け止めることができる。 平行設計されたRX-77、RX-78と比べ射撃戦に主眼をおいた作りとなっており、 白兵戦に劣ること・オプション武装への不足が欠点となっているが、優秀な支援戦術機となっている。 実験機のためボディは黒色に塗装されている。 コア・ブロックのパイロット、頭部コクピットのガンナーの2名が操縦に必要である。 <スペック> 頭頂高      :15.0m 本体重量     :56.0t ジェネレーター出力:878Kw スラスター推力  :88,000Kg センサー有効半径 :6,000m 装甲材質     :ルナ・チタニウム合金 <特殊能力> 宇宙対応、砂漠/熱帯対応、Aカスタム、コア・ブロックシステム <基本性能> 形態:MS 使用技能:<MS操縦>  反応修正:−7 パワー:6 走行:4 スラスター:4 <部位と装甲> 2D6 2〜4    5  6  7〜8 9  10〜12 部位  左キャタピラ 左腕 頭部 胴体  右腕 右キャタピラ 装甲値 0      9L 2L 9L  9L 0 耐久度 6      7  6  12   7  6 <固定武装> 種類         使用技能   精度 射程 ダメージ 使用回数 耐久度 位置 120mm低反動キャノン <砲撃>   +2 30  11CL2  15    11   胴体外付 ボッブミサイル    <ミサイル> +2 7  4MG   5    2   右腕内蔵 ボッブミサイル    <ミサイル> +2 7  4MG   5    2   左腕内蔵 RGM-79G2 先行量産型ジム2号機 "バルドゥール2" <解説>  連邦軍MS量産計画の為の実験機。 ペガサス級1号艦"スレイプニール"に配備され、"ユグドラシル計画"に参画する。 RX-78の設計コンセプトを元にコストダウンを図るための機体であり、RX-78などには相対的に性能が劣る。 一方、量産予定機とは異なりルナ・チタニウム合金にて装甲が施されており、 MS-06の120mmマシンガンなどには損害を受けないだけの強力な装甲を誇っている。 RX-78と連携して戦闘実験を行うことにより、量産予定機へのMS実戦データの整合性を探る重要な役目を持つ。 MS用実弾兵器の操作性を探る機体でもあり、この機体は近距離戦用の100mmマシンガンと 高火力支援用の6連装ミサイルランチャーを装備している(通常はどちらか一方のみ持って出撃)。 砂漠戦仕様の為、機体はカーキ色に塗装されている。 <スペック> 頭頂高:18.0m 本体重量:53.8t ジェネレーター出力:1,150Kw スラスター推力:49,500Kg 装甲材質:ルナ・チタニウム合金 <特殊能力> 砂漠/熱帯対応 <基本性能> 形態:MS 使用技能:<MS操縦>  反応修正:−6 パワー:7 走行:5 スラスター:8 <部位と装甲> 2D6 2〜4 5  6  7〜8 9  10〜12 部位  左脚  左腕 頭部 胴体  右腕 右脚 装甲値 10L  10L 10L 10L  10L 10L 耐久度 7   7  6  12   7  7 <固定武装> 種類       使用技能    精度 射程 ダメージ 使用回数  耐久度 パンチ(手)   <MS格闘戦> ±0 1  1+2  ∞     3 パンチ(手)   <MS格闘戦> ±0 1  1+2  ∞     3 キック(足)   <MS格闘戦> ±0 1  2+3  ∞     3 キック(足)   <MS格闘戦> ±0 1  2+3  ∞     3 ビーム・サーベル <MS白兵戦> +1 1  12EM  ∞     2 ビーム・サーベル <MS白兵戦> +1 1  12EM  ∞     2 <シールド> 「陸戦用シールド」 形態:手持ち 使用技能:<MS白兵戦> 防御修正:+2 位置:1H 装甲値:4L 耐久度:4 <オプション武装> 種類           使用技能    精度 射程 ダメージ 使用回数 位置 耐久度 100mmマシンガン      <砲撃>    ±0 8  5MG  10M   2H 2 6連装ミサイルランチャー <ミサイル>  −2 7  15    6    2H 7 シールドラッシュ     <MS白兵戦> ±0 1  8+2  ∞    1H 4 指揮官用ファンファン <解説> 地上基地などで対MS用に配備されている戦闘用ホバーヘリを改良したタイプ。 最前線での偵察・指揮・火力支援を目的としており、 耐久力には難があるもののMS-06Jを相手に戦うことが十分に可能である。 また、広範囲パッシブレーダーソナーによりRXシリーズの5倍の索敵能力を誇る。 <特殊能力> 飛行、砂漠/熱帯対応、Aカスタム <基本性能> 形態:戦闘機 使用技能:<航空機/シャトル操縦>  反応修正:−4 パワー:4 飛行:12 <装甲値と耐久度> 装甲値:1 耐久度:8 <固定武装> 種類            使用技能   精度 射程 ダメージ 使用回数 耐久度 位置 対MSバルカン      <砲撃>   ±0 6  4MG   10    2   機体内蔵 ワイヤーランチャー    <砲撃>   −2 2  (特殊)  1    1   機体内蔵 マルチランチャー     <砲撃>   −2 4  3BR1  5    2   機体内蔵  ※スモーク弾、または照明弾を発射 180mmキャノン       <砲撃>   +1 18  10    5    10   機体外付 5連装ミサイルランチャー <ミサイル> +2 5  8    5    11   機体外付 ※追加ラッチ      (以下の3つより1つだけ出撃前に選択できる) 有線大型ミサイル     <ミサイル> ±0 7  18    2    9    スマート爆弾       <ミサイル> −3 落下 10BR3  2    10    対潜ミサイル       <ミサイル> −1 5UW 10    4    5 (ちょいとレフリーズ・ノート(笑)) ファンファンだからといってバカにしてはいけない(笑)。 航空機操縦の高いPCがいるのに、それを生かし切れないのは勿体無いと思ったのだが、 セイバーフィッシュやフライマンタじゃ柔軟な大気圏機動がしにくいし、 Gパーツはまだ出て来るには早すぎる、ということで考えたのがこの苦肉の兵器である。 さすがに耐久力はどうしようもないが、火力と機動性を増大、 RB-79Kとガンペリーから高火力を拝借しております。 (トリッキーな装備でPLの工夫を促したかったのもあるしね(^^。) 反応修正も上げて、挙げ句の果てにはAカスタムだ、どうだ(笑)! ウッディー大佐もこれがあったら、もっとシャア相手に奮闘できたかもね(^^;。
<NPC紹介> ドワイト=マンセル "スレイプニール"操舵手で連邦軍中尉。35歳。 昼行灯タイプのジャスパー大佐を支えてよく操艦している、実直なタイプの温厚人。 キョウカ=ミサキ "スレイプニール"のチーフオペレーター。軍曹。 大人しそうな印象を持つ25歳の大和撫子。 物腰柔らかく、細かく気がつくところがクルーの間で人気である。
ジェフリー=ペキンパーは、V作戦主幹の一人でミンフォン基地にて実験を行っていた ナッズ=ペキンパー技術中佐の一人息子であった。 しかし、この9月までの戦争でペキンパー中佐と妻はジオンアジア方面軍の攻撃に巻き込まれて死亡。 残されたジェフリー少年は、ここミンフォン基地にて連邦軍の手伝いをすることで日々の食を得ていた。 しかし、ジェフリー少年の心中にはあきらめない一つの思いがあった。 ナッズ=ペキンパー中佐とエリザ少佐は、 同じアナハイム・エレクトロニクスでの先輩後輩の間柄だった。 ナッズが戦死して後は、エリザも残されたジェフリー少年の生活を気にかけてはいたものの、 V作戦の実験中ともあって、様子を見に行くこともままならない状態ではあった。 ジェフリー少年はスレイプニールに侵入する。 父から、連邦軍開発の試作型MSの概要については聞いたことがある。 このスレイプニール入港は、そのMSに触れ、前から考えていた事を実行に移す最大のチャンスなのである。 しかし、初めて侵入した機動揚陸艦の内部構造に不慣れな少年は艦内で迷ってしまう。 そんな時にエリザベス=リューベックとバッタリ鉢合わせになったのが、彼の運命を変える。 「・・・そうだったの・・・。もっと早くに様子を見に来れなくてごめんなさい。」 少年の最近の暮らしぶりを自室で聞いたエリザは、コーヒーの一杯でも振る舞うべく、 切れたコーヒーを補充にキッチンへと頼みに行った。 その時に、いつも身につけているはずの白衣を ジェフリー少年の元に置いていったのは失敗であったと言わざろう得ない。 白衣には、全てのMS格納庫に侵入できるマスターカードキーが入っていたのだ。
<PC紹介> ジェフリー=ペキンパー 意志値/8 外見値/7 体格値/5 移動値/7 感応値/5 知性値/7 運勢値/10 技術値/7 反応値/10 Nポイント/4 <威圧>3、<技師>1、<設計>1、<生存>2、<回避&脱出>5、<格闘>5、<拳銃>5、 <運動>5、<運転>1、<航空機/シャトル>1、<砲撃>2 (PLさんの設定です) スパロボ系熱血不良少年? 両親はジオンの攻撃で死亡。今は孤児。 ニュータイプだが、その能力は気合いと根性と野生の勘として現れてるらしい。 腕っぷしもなかなか強く、恐いもの知らずだが、 エリザねえちゃんとジャスパー艦長には勝てない。 技士と設計は親父の受け売り。 威圧はスパロボ系パイロット独特の、無駄な迫力を出すため。 「うおおおおおおおおーっ!!!!」ってやつ。 なんか、「機動学園 ガンダム」って感じ。 (レフリーズ・ノート) スパロボ系のMS乗りってのは、スパロボシリーズに出てきたら使えそうかも(笑)。 <格闘>5ってのは笑っちまった。最強だね(^^;。 なんだかんだ言って、やられる予定じゃなかったウィリバルト君を撃破したのだから、 相変わらずパワーのあるPLさんです(^^;;。
補給作業を続けていたスレイプニール隊に、近隣のユーティエン基地からの救援要請が入ってきたのは 26日の午後2時35分の事であった。 ジオンのMS3個小隊に攻撃を受けている。その数はスレイプニールのMS全てを向かわせる必要があった。 ジャスパー大佐からの出撃命令を受け、仮決めしてあったMSに向かうPC達の耳に入ってきた艦内放送は、 驚愕するに値するものであった。 「RX-78が! "オーディーン"が勝手に出撃しようとしています!!」 プロトタイプガンダム"オーディーン"はサイトウ少尉が乗る予定のMSであった。 唯一、即出撃できる体制のMSはオーディーンだけだったのである。 オーディーンはビームライフル、シールドという通常装備に加え、 傍らの180mmロングライフルキャノンを肩に担いでスレイプニールを出る。 目指すはユーティエン基地の方面。 オーディーンは単機にて、ジオンMS9機を相手にしようというのだろうか!? 正体不明の操縦者に混乱するスレイプニール隊。 出撃準備の整ったMSより、順にオーディーンを追う。 時間のかかるスプレーミサイルポッド型の"フレイ"はあきらめ ロイド軍曹は指揮官用ファンファンに乗り込む。 「・・・!! 私も! あの子がこんな事をするなんて!!」 エリザはロイド軍曹の隣の席に滑り込み、オーディーンを駆る者の事を簡単に説明する。 ファンファンは素早く浮き上がった。 サイトウ少尉はパイロットの決まっていなかった"バルドゥール1"で出撃する。 (レフリーズ・ノート) 一応、ジェフリーのPLさんの希望を聞いて、ガンダム強奪をしてもらいました(笑)。 なかなか面白い展開かも知れません。
「ひゃっひゃっひゃ! ぶっ殺せ! 奪え!  どうせ連邦の奴等とつるんでぬくぬくとしてるんだ。構うこたぁねぇや!」 ジオン軍アジア方面軍第24MS中隊長ベッチュア=ヘス大尉はご機嫌であった。 彼にとって戦闘と略奪は同義語であった。 連邦圏の民間人を連邦軍と同じく見なしているところが、この人物の救われない所であった。 嫌らしいことに、ヘスはMSマシンガンで民間人を追い散らすことに 幼児がアリを踏みつぶす快感と同じものを感じる人物であった。 今日の獲物は、5歳の娘を抱えて逃げまどう現地人の若い母親であった。 ゆっくりと愛機MS-07Bの左の指先を、娘を抱いて目を伏せる母親に向ける。 ・・・!! 5連装75mmマシンガンが炸裂するより先に轟音が響きわたり、部下のMS-06Jの1機が前のめりに倒れる。 振り返るヘス機のモノアイの先には、180mmロングライフルキャノンを膝立ちに構えた漆黒の魔神の姿が。 「ジオンのバカ供が。てめぇらこの地球で息が吸えなくしてやるぜ。」 ヘスは驚くと同時に、甘い観測をした。 「・・・! バカが! ウィリバルトの言っていた連邦のMSとはコイツか!  たった1機で向かって来るとは、戦術も知らん奴よ。  囲んで八つ裂きにしてしまえ!」 しかしヘスにとって不幸なことは、ウィリバルトは連邦MSの性能に関してまったく触れなかったことだ。 特に120mmMSマシンガンの直撃をも跳ね返す、ルナ・チタニウム合金については。 (レフリーズ・ノート) ・・・戦場に到着したエリザ博士の  「ザクとは違うのよ! ザクとは!!」 というイッちゃった顔と、勝ち誇ったセリフが吐けただけで十分です(笑)。 ま、この戦闘は新規PL3人用の練習試合と言うことで。 ヘス隊は6機ものMSを失い、ヘスは生身で這々の体で逃げ帰ります。 ちなみに今回のシナリオでのMS配分は ジェフリー=ペキンパー RX-78-1  "オーディーン" ツカサ=サイトウ少尉  RGM-79G1 "バルドゥール1"(100mmマシンガン装備) マイケル=ロイド軍曹        指揮官用ファンファン タケル=アオシマ伍長  RGM-79G2 "バルドゥール2"(6連装ミサイルポッド装備) ツェン=ラン伍長    RX-77-1CA "チュール" リック=ド=ムー軍曹   RX-75-3  "トール"(ガンナー) ジュンテ伍長      RX-75-3  "トール"(コア・ブロック) となりました。
<NPC紹介> ベッチュア=ヘス 意志値/3 外見値/4 体格値/7 移動値/7 感応値/3 知性値/4 運勢値/9 技術値/5 反応値/8 Aポイント/0 Nポイント/0 <尋問>2、<説得&口車>3、<指揮>2、<読心術>2、<通信/センサー>2、<戦術>2、 <知覚/観察>3、<回避&脱出>8、<拳銃>2、<ゼロG>3、<MS格闘戦>3、<MS操縦>5、 <MS白兵戦>5、<砲撃>4、<ミサイル>3 ジオン公国大尉。MS操縦の腕は悪くないのだが、万事において小人物ぶりの目立つ悪党。 マ=クベの血縁ということで大尉までに成り上がった。 欲望が高い割に努力をしないタイプなので、無謀とも思える作戦を採って失敗することが多い。 自分が助かるためなら部下の命など何とも思わないタイプ。 乗機はノーマルタイプのMS-07B「グフ」である。 (レフリーズ・ノート) いや・・・何も書くこと無いでしょ(笑)。 こういう問答無用に戦える悪役然とした奴も必要かな? と(^^。
「たっぷりつけて貰うわよ! この落とし前は!!」 ファンファンから降りたエリザ博士が、腰に手を当てて、"オーディーン"を見上げて怒声を吐く。 実際に彼女がするつもりなのは、ジャスパー大佐に平謝りして責任を全て自分で被ることなのだが。 オーディーンに乗っているはずの少年からは、毒気を抜かれたらしく何のリアクションも帰ってこない。 そんな時、スレイプニールMS隊に入ってきたレーザー通信はPC達に緊張を走らせる。 ミサキ軍曹  「スレイプニール、ジオンのMS10機に攻撃を受けています!         民間人を保護収容中のため、離陸発進が出来ません!         一刻も早い帰艦をお願いします!」 悲痛なミサキ軍曹の救援要請が、PC達のMSの足を急がせる。 ウィリバルト 「ちいっ! なんという強固な対空砲火だ!         全員体制を立て直せ! 再度半包囲隊形から総攻撃をかける!」   白銀の騎士。その駆るMSはMS-07Bを元にカスタマイズされた白銀のYMS-07BW。 "死神の"マーキングが施された、連装キャノンを持つMS-06KSを副官に、 全機濃青色の塗装がなされた"デザートザク"MS-06D8機が、餓狼の如くスレイプニールに襲いかかる。 キティ    「大尉! 連邦のMS隊が6時方向に戻ってきました! 6機です!」 ロイド軍曹のファンファンを先頭に、"チュール""トール"といった長距離射程機が ウィリバルト隊のMSを射程に収める。 ウィリバルト 「何? ヘスめ囮としての役割も果たせんとは。                   まぁ良い。連邦MSに攻撃を仕掛ける。         ランダルとウィンダムは戦艦に攻撃を持続しろ。         ダヴェルグとマイヤーは右翼、ゲーニッツとトワイニングは左翼から回り込め。         バースト、お前は俺と共に正面から接近する。         キティ、トブルク、援護を頼むぞ。         いいか、連邦のMSどもは練度こそ低いが、火力・防御力は我々とは桁違いだ。         肉薄して乱戦に持ち込めば我々が有利だ。慎重に行け。         A・T・T・A・C・K!」 統制の取れたウィリバルト隊のMSは、スレイプニール隊を各個撃破にかかる。 全MSがザク・バズーカを装備してプレッシャーを与える中、 キティの指揮官用ザクキャノンの砲撃支援を受けながら、 突出してしまったツェンの駆るチュールに肉薄する、白銀のグフ・カスタム。 背後の腰部ラッチから12〜13mにも及ぼうという長さの棒状の武装を取り出し、 ランドセルからケーブルで繋がったそれは、赤熱に染まり始める。 試作型の高火力型白兵戦武装「ヒート・ランス」である。
<ジオン側MS紹介> YMS-07BW グフカスタム(ウィリバルト機) (これはノリス機ですね。銀色にして3連ガトリング砲をはずした感じです。) <解説> 第39独立機甲中隊隊長ウィリバル=フォン=ローゼンクランツ大尉が搭乗するYMS-07Bのカスタム機。 回収されたRX-77-CA1の腕部パーツの装甲解析データを元に、 対RXシリーズを想定した高出力白兵戦武器に武装換装している。 ウィリバルト機は全身を艶消しの銀色でマーキングされており、"白銀の騎士"という異名の元になっている。 試作型装備であるヒート・ランスは、 後に開発計画に登るMS-14Rのビーム・ランスへと構想が受け継がれることとなる。 <スペック> 頭頂高      :18.2m 本体重量     :58.5t ジェネレーター出力:1,034Kw スラスター推力  :40,700Kg センサー有効半径 :3,600m 装甲材質     :超硬スチール合金 <特殊能力> 砂漠/熱帯対応、Aカスタム <基本性能> 形態:MS 使用技能:<MS操縦>  反応修正:−3 パワー:7 走行:6 スラスター:6 <部位と装甲> 2D6 2〜4 5  6  7〜8 9  10〜12 部位  左脚  左腕 頭部 胴体  右腕 右脚 装甲値 7   7  7  7   7  7 耐久度 7   7  6  12   7  7 <固定武装> 種類            使用技能    精度 射程 ダメージ 使用回数 耐久度 場所 パンチ(手)        <MS格闘戦> ±0 1  1+2  ∞    3   右腕内蔵 パンチ(手)        <MS格闘戦> ±0 1  1+2  ∞    3   左腕内蔵 キック(足)        <MS格闘戦> ±0 1  2+3  ∞    3   右脚内蔵 キック(足)        <MS格闘戦> ±0 1  2+3  ∞    3   左脚内蔵 体当たり          <MS格闘戦> −2 特殊 8    ∞    −   両肩内蔵 ヒートロッド        <MS白兵戦> −1 2  6+2HM ∞    3   右腕内蔵 ワイヤー型ヒートロッド   <MS白兵戦> ±0 3  特殊   ∞    3   左腕内蔵 スモークディスチャージャー <ミサイル>  −2 4  3BR1  3    2   胴体外付 <シールド> 「グフシールド」 形態:固定 使用技能:<MS白兵戦> 防御修正:+2 位置:左腕 装甲値:4 耐久度:4 <オプション武装> 種類       使用技能    精度 射程 ダメージ 使用回数 位置 耐久度 ザク・バズーカ  <ミサイル>  −1 6  11    4    2H  5 ヒート・ランス  <MS白兵戦> −2 1  12+2HM ∞    2H  12 ヒート・サーベル <MS白兵戦> ±0 1  10+2HM ∞    2H  10 MS-06KS 指揮官用ザクキャノン(キティ機) (180mmキャノン砲は両肩についています。) <解説> 第39独立機甲中隊副隊長ケイト=マクドナルド少尉が搭乗するMS-06Kのカスタム機。 スラスターの推力が約30%強化され、機体にもエースカスタムのチューンアップが施されている。 右肩のシールドには、死神の鎌をバックにウィンクする「HELLO KITTY」のマーキングが施されており、 彼女の異名の"死神キティ(HELL KITTY)"を現している。 白兵戦を主眼とするウィリバルト大尉の敵陣肉薄を援護を想定した長射程・高火力の機体であり、 特に180mmキャノン砲を両肩に装備しているのが特徴である。 <スペック> 頭頂高      :17.7m 本体重量     :不明 ジェネレーター出力:不明 スラスター推力  :不明 装甲材質     :超硬スチール合金 <特殊能力> 砂漠/熱帯対応、Aカスタム <基本性能> 形態:MS 使用技能:<MS操縦>  反応修正:−5 パワー:6 走行:4 スラスター:6 <部位と装甲> 2D6 2〜4 5  6  7〜8 9  10〜12 部位  左脚  左腕 頭部 胴体  右腕 右脚 装甲値 6   6  6  6   6  6 耐久度 7   7  6  12   7  7 <固定武装> 種類            使用技能    精度 射程  ダメージ 使用回数 耐久度 場所 パンチ(手)         <MS格闘戦> ±0 1   1+1  ∞    3   右腕内蔵 パンチ(手)         <MS格闘戦> ±0 1   1+1  ∞    3   左腕内蔵 キック(足)         <MS格闘戦> ±0 1   2+2  ∞    3   右脚内蔵 キック(足)         <MS格闘戦> ±0 1   2+2  ∞    3   左脚内蔵 2連装180mmキャノン     <砲撃>    +1 18   9CL2  ∞    −   両肩内蔵 スモークディスチャージャー <ミサイル>  −2 4   3BR1  3    2   胴体外付 <シールド> 「シールド」 形態:固定 使用技能:<MS白兵戦> 防御修正:+1 位置:右腕 装甲値:5 耐久度:3 <オプション武装> 種類         使用技能    精度 射程  ダメージ   使用回数 位置 耐久度 ビッグ・ガン(右)  <ミサイル>  −1 6   11CL2    2    胴体 5 ビッグ・ガン(左)  <ミサイル>  −1 6   11CL2    2    胴体 5 デックキャリア(右) <ミサイル>  −2 5   9      3    右脚 4 デックキャリア(左) <ミサイル>  −2 5   9      3    左脚 4 175mmマゼラトップ砲  <砲撃>    −2 16   8      4M   2H 8 クラッカー・ポッド  <MS白兵戦> −2 投擲5 6D6BR1+閃光 2    1H 0 ヒートホーク     <MS白兵戦> −1 1   9+1HW   ∞    1H 9
スレイプニール隊は、ウィリバルトの想像以上の動きをしてみせる。 ロイド軍曹のファンファンがデザート・ザクを陽動し、 あまつさえ、目の前の中距離支援型機はヒートランスの猛攻を耐え抜いて、 ヒート・ランスを奪い取る神技さえしてみせたのだった。 ツェン   「なぜ! なぜ民間人を乗せている船を攻撃するんだ!」 ウィリバルト「民間人だと!? なぜ民間人が連邦軍の戦闘艦に乗っている!?」 これが「新しい人類」? 謎のプレッシャーに焦ったウィリバルトは苦し紛れに二の句を継ぐ。 ウィリバルト「戦時中の戦闘艦に民間人が乗っていることは、        戦争法によって、攻撃されても非難出来ないはずだ!」 (これ、苦し紛れに言ったことです。ホントはどうだかわかりません(^^;。) "チュール"はグフ・カスタムのヒート・サーベルに満身創痍になりながらも致命傷を逃れる。 "トール""バルドゥール1・2"の支援攻撃が、次第とウィリバルト隊の攻撃力を削いでいく。 とどめを刺さんとチュールに突撃した白銀のグフ・カスタムの頭上に影が。 魔神"オーディーン"が神の剣を翳していた。 そこにはまたあの「新しい人類」のプレッシャーが。 ビーム・サーベルを受け止めようとした、ウィリバルト機のサーベルはむなしく宙を泳ぐ。 ウィリバルトの判断は機敏だった。 素早く脱出し、近くのデザート・ザクに取り付いた後、白銀の機体は爆発霧散する。 素早くギャロップ陸戦艇がありったけの照明弾を打ち込み、 残ったウィリバルト隊は速やかに撤退する。 「あれは連邦のMSの性能では無い・・・  今回は新しい何かの力に破れたのだ・・・」 ウィリバルトは、ギャロップのブリッジに戻りながら、ぼんやりと「力」に共鳴した自分を確認していた。
<エピローグ〜次回予告> 巨大なサーチライトが、夜のユーラシア大陸の空を染める。 「ザンジバル級機動巡洋艦2号機"シュヴァルツ・パンター"です。  これならば"ナイトメア"の追撃が可能です。」 見上げる第39独立機甲中隊の面々。ウィリバルトに報告するのはケイト=マクドナルド少尉である。 「キシリア閣下も気前が良いものだ。むざとグフ・カスタムを失って作戦を失敗した部下に、  機動巡洋艦を賜るとはな。」 「大尉には、これからなさっていただきたいことが山ほどあるのだと思います。」 呟くウィリバルトに、キティが話を継ぐ。 「いずれにせよ、大尉の新型機はこの"シュヴァルツ・パンター"に搭載されているのですから、  タイミングは問題無かったと思います。」 黒革のジオン記章が描かれたMSファイルをウィリバルトに手渡すキティ。 「地球圏専用の重MS、限定生産の強襲機か。  今度は勿体無くて簡単に失うわけにはいかんな。気をつけねばならん。」 苦笑するウィリバルトにキティが 「早速、グフ・カスタムを継承するカスタマイズを行います。  機体は勿論銀に塗らなくてはなりませんしね。」と整備班に指示を行う。 「大尉の新型機は既に銀に塗装してございますぞ。」 "シュヴァルツ・パンター"から降りてきた、ジオン軍中尉の制服を着た 禿頭隻眼の壮年男性が第39独立機甲中隊に話かける。 「本日付けで第39独立機甲中隊に所属致します"シュヴァルツ・パンター"の艦長を勤めます  ムンバ=カシュガル中尉であります。  よろしくお願い致します。大尉。」 敬礼するカシュガルに、同じく敬礼を返すウィリバルト。 実直な武人である。ウィリバルトが最も信頼に足るタイプの人材だ。 横のキティらに軽く頷いてみて、カシュガル中尉に語りかける。 「ジオンアジア方面攻撃軍第39独立機甲中隊大尉、ウィリバルト=ローゼンクランツだ。  中尉の力が絶対に必要となる。  "シュヴァルツ・パンター"の事も色々と教えて欲しい。」 ウィリバルトの差し出した右手を握り返して、カシュガルが頷く。 「"ナイトメア"の追撃態勢も既に整っております。  MSのカスタマイズ・整備もザンジバル級の内部で十分に可能ですし、  補充用のMSも搭載して参りました。  また、今後のMS補給スケジュールもキシリア少将より賜っております。」 「随分と気前が良すぎるな。キシリア閣下は何を望んでおられるのだ?」 ウィリバルトの問いに、カシュガルが答える。 「シャア少佐は"木馬"の撃破に失敗なさいました。目下"木馬"は北米大陸を航行中です。  このタイプの機動母艦の能力が大きければ大きいほど、  早いうちにその能力を捕捉することが重要だと。」 「一艦の存在が、戦争の行方を左右するとは思いたくないが、  先日、その一艦に翻弄されたばかりだからな。実際軽視もできんのかもしれん。」 「"赤い彗星"も"白銀の騎士"も手を焼いているのですからな。  ここはどうあっても、"ナイトメア"を仕留めたいとキシリア閣下はお考えなのでしょう。  つまりは、ドズル中将を出し抜きたいのだと・・・」 "赤い彗星"と比べられての、ザビ家の勢力争いの駒として使われるのは本望ではない。 自分は生粋の軍人だったはずだ。しかしその為には勝利せねばならない。 考えても成すべき事は一つなのである。 「・・・キティ、カシュガル艦長に指示を仰いだ上、至急出発準備を整えろ。  それと・・・」 「・・・それと、なんでございますか?」 問うキティに、少し考えるウィリバルト。 「"ナイトメア"に民間人が乗っているのかどうか、気になるところだ。  戦時下の戦闘艦だから、攻撃するのには筋が通っているとしても、矜持がな。」 吐き捨てるように言う。 「可能な限り調べます、大尉。  ですが、そのことに煩わされて、決して判断を誤られませんように・・・」 いつも冷たい目のキティが、困った子犬のような表情になる。 キティの良いところは、「今回のように」という気に障るセリフを言わぬところである。 ウィリバルトは微かに頷いてみせ、全員に話す。 「次回の作戦が本番の撃破作戦だ! 出発は30分後。  出発後3時間休憩後にブリーティングルームに集合のこと。  直ちに出発準備に取りかかれ!」 "黒豹"の核融合エンジンの音が夜空に響いていた。
「ガンダム戦記」メニューへ   endra@yahoo.co.jpメールBOX