ヌマエビ類の中で一番有名なのは,コケ採り用に飼育されるヤマトヌマエビですが,大きくなりすぎるので私は他の種類の方が好きです。なるべく自分で採集したいのですが,熱帯魚屋で購入することもあります。個人的には,レッドデータ記載種は買わない(飼わない)ようにしています。
特徴と注意点:
1.水草や石に付着した藻を食べてくれるので,餌に注意する必要がそれほどありません(あくまで“それほど”ですが)。
2.食事用のはさみが小さく性質もおとなしいので,他の魚やエビを襲ったりする心配がほとんどないです。 3.水質の悪化には弱いようですが,水草を多く入れて少数のエビだけを飼育するのなら気にすることはあまりないでしょう。もちろんエビの数が多い場合などは,水換え等が必要になります。
4.水槽から逃げ出すこともある(特にヤマトとトゲナシは脚の力が強い)。
外国産や少数の例外種(飼ったことがありませんが,琉球列島には水質の変化に弱い種もいるようです)を除き,基本的にはそれほど世話のいらない,飼いやすい生き物だと思います。
飼育条件:熱帯魚を一緒に飼う前はヌマエビ類だけで飼育していました。60cm水槽に底面濾過+水中ポンプ。水草はマツモとクロモなどを多めに。水換えは週3回1リットル程度。餌はメダカ用の浮遊性餌料ひとつまみを1日2回程度与えていました。茹でたほうれん草(無農薬のもの)少々を与えるといいという話もありますが,めったにやってませんでした。
何本もの水槽を管理することができないので,長らく小型の熱帯魚(ラスボラ類とドワーフ・ボティア)およびヒナハゼと,60cm水槽で同居させてきました。水草はウィローモス,マツモ,ロタラ,クリプトコリネ類などを使用。餌は熱帯魚の餌の残りの他に,プレコ用のタブレットを砕いたものやヌマエビ用の餌なども混ぜて与えています。
最近は小さいヌマエビ類のために,ごく小さめの水槽もいくつか使用しています。こちらはろ過装置を使わず,水換えのみで管理しています。
飼育種:
熱帯魚屋で入手したもの:トゲナシヌマエビ,琉球産ミゾレヌマエビ(“リュウキュウミゾレ”として販売),ヌマエビ南部群(小卵型,“奄美産ミゾレヌマエビ”として販売),奄美産ヒメヌマエビ。
自分で採集したもの:トゲナシヌマエビ,ミゾレヌマエビ,ヌマエビ南部群(小卵型)。こちはら3種とも伊豆半島南部の河川で採集しました。以前は四国に住んでいたため,自分でよく採集していましたが,今は東京にいるので,なかなか採集の機会がありません。
過去に飼育した種は下記の日本産の6(7)種と外国産3種です。