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 ここ何年かは日本のミステリー系(特にいわゆる「新本格」系とその周辺)と幻想小説系を多く読んでます。それと『文学賞メッタ切り』を読んでから,現代のいわゆる純文学系にも興味を持ち出しました。さらに2008年からはライトノベルも少し読むようになりました。

 読むペースは,忙しくない時なら週2冊(たいていは土日に1冊ずつ)といったところでしょう。読むのは割と早いほうです。あまり堪能せずに,一気に読む。そのかわり,気に入ったものに関しては細かく味わい?ながら,何度も繰り返し読みます。

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好きな作家(ミステリー関連)

泡坂妻夫・西澤保彦・加納朋子・若竹七海・京極夏彦・(舞城王太郎・佐藤友哉)・ほか

僕のミステリー遍歴 (みたいなもの) 作成: 050209

 数いるミステリー作家の中で,今のところ一番好きで読んでいるのが西澤保彦です。作品で言うと「彼女が死んだ夜」「黒の貴婦人」「七回死んだ男」「神のロジック人のマジック」「夢幻巡礼」「聯愁殺」といったところが心に残ります。出てる本の数が多いので,なかなか追いかけて読むのが大変です。

 解説とかあらすじ(紹介文)とかを読むのも好きです。解説(・あらすじ)だけで満足して,中身はまだ読んでない本も多々あります。もちろん読んでよかったと思える解説は大して多くはないのですが,それでも「これは!」というものに出会えるのはうれしいことです。解説とかは本の中身に無関係で邪魔だから読まないという人もいるようですが,おそらく僕は本とは無関係なものとして,解説を捉えているのでしょう。それ自体が芸(読ませるもの)になっている解説を書ける作家(評論家)という人はすごいなと思っています。そうじゃない解説については,僕の中ではなかったことになっているようです。

好きな作家(ミステリー以外)

山田風太郎・石川淳・坂口安吾・ほか
最近は... 池上永一・古川日出男・桜庭一樹あたり
純文学系でちょっと注目してるのは堀江敏幸・鹿島田真希とか

 山田風太郎はミステリーに入れてもいいのですが,やっぱり好きなのは歴史物ですね。5年ほど前にはまって,一気に何十冊と読んでしまいました。ちょうど第三次ブームかなんかで,毎月2〜4冊ほどが出版され,読むものに困らない幸せな時代(?)でした。

→ 山田風太郎マイベスト
(風太郎ファンの方のホームページで「Myベスト山風」というのを募集していたのに,投稿したものです)

 石川淳・坂口安吾は学生時代(10+α年前)に好きでよく読んでました。特に歴史物が好きで好きで。「紫苑物語」「天馬賦」(以上・石川),「二流の人」(坂口)など,文章がかっこいいんですね。ある意味で対照的な二作家です。

追記(051130):そういえば,最近中公文庫から再版された石川淳の本(「諸国奇人伝」とか)ですが,とうとう新仮名遣いに変えられてしまいましたね。時代の流れとはいえ,最後まで旧仮名遣いにこだわった作家だったので,複雑な気分です。石川淳がこだわった理由は確か,「文法的に正しいから」じゃなかったかな(←嘘書いていたら指摘して下さい)。「日本語として美しい」とか,そんなくだらない理由じゃなかったと思うんだけど。

小説以外

橋本治とか
歴史系なら網野善彦,生物学系なら西村三郎などをよく読みました。

 橋本治で読んだのは,歴史(江戸時代とか)に関しての本(小説じゃなくて評論?)がほとんどです。「江戸にフランス革命を」はとてつもない名著だと思うのですが,残念ながら今は絶版のようで,出版社は本当に何を考えているのか!などと勝手に怒っています。江戸に関する雑知識とかハウツウ?本とかは数あるけれど,これはそんなんじゃないんです。現代を生きる日本人にとって江戸時代を知るということにどういう意味があるのか,という隠れた?テーマに強い衝撃を受けました。「一番大事なところは語らない。だって野暮だもん」というスタンスが,とても好きです。