日記

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本(ミステリー中心)の感想とライブ(ジャズ&ロック)の感想が多いです。ミステリーの場合にはネタばれもあるので,ご注意下さい(マウスで選択し反転させると読めます)。人が殺される話が嫌いな人はミステリーのところは抜かしてお読み下さい(それをすると読むところがかなり減りますが...笑)。

2005年2月

もう二月,ああ二月,そう二月  だからー,ブログサーバとか使えば楽だというのに....

日記の色分け  読書:グレー 音楽:ピンク 生物:グリーン 歴史:ブラウン

2月10日(木)

熱帯魚飼育のページを新しくしました。最近水換え(&pH調整)をさぼっていたためか,クリプトコリネ・ヒュードロイ(サトイモ科の水草)の葉が何枚か溶けてしまって...寂しいかぎりです。

西尾維新ネコソギラジカル(上)〜十三階段』を読了しました(ネタばれあり)「よう――俺の敵」“世界”を、そして“物語”を終わらせるため、「ぼく」こと“戯言遣い・いーちゃん”に「狐面の男」はささやく。キーワードは、加速。そして、世界の終わり。何より、物語の終わり。待ち受ける刺客、<十三階段>の向こう側にある“終わり”の果てにあるものは!? いよいよ最後の事件が始まりますね。今回の(上)ではまだほとんど事件が起きていませんが,これからどうなるのか? これから先の展開が楽しみです。読みながら,<十三階段>って本当に強いの?何か拍子抜け:特にノイズ君) これだけ味方(赤,人食い,兄妹)がいれば楽勝では? なんかぬるいなあ,なんて思ってましたが,最後のページになって,きた!「代替なる朱」! 強そうというか怖いっすね。哀川潤(本当に本物??)と石凪萌太はどうなったんでしょうね?まあ(中)のタイトルはあれなんだし,哀川さんがすぐ殺されたりするわけではなさそうですが(最終的にどうなるかわからないけれど)。萌太君の方は心配ですね。せっかく出番がきたのだからあっさりやられないでね。あー,でもこれからも登場人物がばんばん死んでいきそうだなあ。

ということで(中)も期待していますが,いつ頃出るんでしょうかね。

2月9日(水)

なんとなく,「僕のミステリー読書遍歴」なるページを作ってみました。

さあ,今夜もさっそく昨日の続きを読もうか。 ……ちょっと眠い。

2月8日(火)

来ました,発売日。仕事を終えてさっそく新宿の本屋へ。

ありました。今日もまた延期,なんてことになってたら38℃の熱が出るとこでした。当然ながら新刊4冊を一度にゲット。こんなのやはり初めてだ! さっそく...

でも,その前に,3週間かけて少しずつ読んできた喜国雅彦本棚探偵の冒険』を読了したので,感想を。漫画家で古書(絶版ミステリー)収集家としても有名な喜国雅彦の,古書を巡るエッセイ集です。古書探しの苦労話だけでなく,いろいろな楽しい話がいっぱいです。本を買うたびに本棚の本を並べ直すのが楽しみで他人の本棚の整理までやってしまったり,箱の付いてなかった古書の箱を自作してみたり,一日でハヤカワ・ポケットミステリを何冊見つけることができるか挑戦したり,とても楽しそうだなあ。古書界の怪しげな内幕も楽しく紹介されていますが,いやー,はたから見てるのは面白いけれど,はまるのはちょっと...

さて,少しずつ楽しんできたわけなので,いざ感想をとなると,「楽しい本でした」なんて,月並みな感想になってしまう。これは困った。いや,嘘だ。それが本当なんだからまったく困らない。(←みたいな文章が楽しいです。) そういえば,本屋で見かけるたびにあの装填は気になってはいたのですが,出版界でもその凝った作りが話題だったようです。初版にのみ著者印が付いていたそうで,2刷り目から買ってくれなくて困ったなどとあとがきで書いてありましたが,そうなると文庫版の売れ行きは? 心配ですね。

それから,週末に行くライブの前売り券を買いに吉祥寺にも行きました。2日あわせて1000円安くなるのですが,交通費も500円ほどかかっています。

帰りに某リサイクル書店を久しぶりにのぞき,小森健太朗『ネヌウェンラーの密室』を購入。帰ってから洗濯も始めたので,今日はもうあまり本を読む時間がありません。

それでは例の4冊です。まず何を読もうかと嬉しい悲鳴を上げつつ迷います。本命は佐藤友哉『鏡姉妹の飛ぶ教室』だったのですが,実際に読み始めたは西尾維新ネコソギラジカル(上)〜十三階段』でした。「どうせ続きが来月まで出ないんだし,寝る時間になったらすぐ止めればいい」などと甘く考えていましたが,序章を読んだだけでマジで止まらなくなりそうだったので,第一章に入る直前でむりやり止めておきました。やばいやばい。明日だってまた仕事があるんだから...

2月7日(月)

世の中はいろいろあるよね。

ニュースで,雑誌等の重みに耐えかねて木造アパート2階の床が抜けて下の階に落ちるという事件を知る。たまたま下の住人は危ないということで警察だかに相談に行っていて不在だったらしい。運よろし。

人生何があるかわからないけれど,まあしょうがないんだってさ。ある瞬間人の命が奪われたって,それでその人が今まで築き上げてきたすべてが失われるのだとしても,それだから不幸な人生だとは僕には思えない。死んでその先何もできなくなるのは不幸ではなくて不運というのであろう。家族はそりゃ悲しむだろうけれど,それはその家族に不幸せな時間が訪れただけで(それがいつまで続くかは別として),亡くなった本人がどうかとはまた別の次元での話にすぎないのでは。幸せとか不幸とかはその時その時にあるのであって,トータルとしても幸せな人生とか不幸な人生とかはきっとない。ていうか,そんなことを考えたってしかたない。今日,人生における幸福とは何かなんて話題(たいした話でもないんだけどね)がちょっと出たので,そんなことをふと思う。

ちょっと風邪をひいたっぽい。熱少し咳少し。早く寝るぞ。

そういえば,昨日,友人よりなぜかビタミン剤が届いていた。まるで↑をみすかしたように。ありがたし。コルトレーンのCD『至上の愛』も同封されていた。なぜ持ってないのを知ってたのだろう。ありがたし。

2月6日(日)

疲れがたまっていたのか,昨日遅く寝たからか,目が覚めるとすでに午後3時。

腹減った。僕の周りでもうまいラーメン店とかはまだまだ人気があるようだけど,ラーメン屋で食べる‘うまい’ラーメンより,腹を空かしている時のカップラーメンの方がずっとうまいよね。これはやっぱり真実でしょ!(いや,べつに誰も賛同してくれなくていいけどね。)しかし,僕はとても大事なことに気がついた。腹を空かしてる時のうまいラーメン屋のラーメンはもっとうまいはず。これも残念ながら真実だよね,きっと。カップラーメンの在庫もないし,余計なことに気がついたせいでカップラーメンを買いに行く気力もないしで,夜まで食事は我慢。

夜はコンビニに行くついでに,広島風お好み焼きの店による。料理人のおっちゃん(カープファンらしい)の腕さばきを見ながら,いろいろ考える。やっぱり広島風より関西風が好きな人の方が多いんだろうなと思いつつ,ぼくはだんぜん広島風の方が好きだ。子供の頃に「自分で焼いて食べろ」と言われむりやり作らされたお好み焼きが関西風だったので,‘あんな大してうまくもないもん’というイメージが作られてしまったのが原因かもしれない(たまに食べるとおいしいけれどね)。それに比べると広島風の方は,僕が自分で作っていたあの食べ物とはまったく別の食べ物(焼きそば+αみたいな)なのだ。広島風の方がキャベツがたくさん入ってるし,他の具もたくさんで焼きそばまで入ってるし,主食という感じで食いでがあるのもうれしい(関西風はどっちかというとおやつのイメージ)。しかし僕が学生の時によく言った店には“広島風お好み焼き(そば・うどんのミックス入り)+ライス”なんてセットもあったよな。想像しただけでもうお腹いっぱいだ(←大嘘)。30時間ぶりの食事にビールを一杯付けたら,すぐ酔いが回る。ぐるぐると。

閑話休題。今日は珍しく食べ物の話が多いが,べつに堀江敏幸『熊の敷石』を読んで‘食べ物の話も多いな’などと影響をうけたとか,そういうわけじゃないよ。(だいたい,『熊の敷石』のそれはたまたまだろって!)

1週間ほどかけて少しずつ読んできた,有栖川有栖のエッセイ集『作家の犯行現場』を読了しました。ミステリーの舞台になってきたあの土地この土地を巡ってみようという探訪記です。横溝正史『八墓村』の舞台になった鍾乳洞,松本清張『ゼロの焦点』に出てきたあの断崖,他にも富士の樹海やら鳥取砂丘やらオホーツク海の流氷やら寝台特急出雲やら,いろいろ出てきますよ。簡単なお勧め本コーナー付き。氏の小説の作風とも似て,特に盛り上がるわけでもないのですが,何となく満足度高し(いや,エッセイには点は付けないですよ)。何か人が良さそうなんですよね。著者の人柄がにじみ出てくるようなそんなエッセイ集です。

気が早いですが,3月21日のペツニ・ナンモ・クレズマー(梅津和時・関島岳郎・巻上公一ほか,in 新宿ピットイン)のライブを,ぴあで予約しました。1ヶ月以上前だというのに,整理番号はちょうど30番でした。J-Popの売れ線などとは違って,この手のジャズ系のライブは普通そんなに混まないんだけど,けっこう人気があるのか? ちなみに同時に頼んだ2月11日(5日後)のKyuCoilContiのライブ(in 初台the DOORS)は,整理番号8番でした。こっちだって面白いはずです。みんなで聴きに行こう!

2月5日(土)

午前中は職場でHさんと打ち合わせ。午後は新宿に出て,Hさんの中古レコードあさりにつきあう。ディスクユニオンのプログレ館・(ジャズ館)・新宿本店・中古センターをはしご。

読書: 書店で講談社ノベルスを探したが,2月新刊の発売は8日に延期になったらしい。期待しまくりで緊張しまくっていたので(←なんだかなぁ),ちょっと気が抜けた。ああそうですか,ふー。後3日もあるし。それまで何でもいいや,積ん読本(現在23冊)を減らしておこう。でも何を読もう? あまり頭が疲れなくてさくさく読めるのがいいな。それもそれなりにストーリーが盛り上がるやつが。純文学系だと積ん読本は減らないし(純文系や学術書は積ん読本として数えていないのだよ,ふふふ)。

結局,選ばれたのは芦辺拓地底獣国(ロスト・ワールド)の殺人(選ばれて光栄だったのかどうかは意見が分かれるかもしれないが,さあ読むぞ!)。タイトルからわかるように,コナン・ドイル(もちろんホームズものの作者だよ)の『ロスト・ワールド』と久生十蘭『地底獣国』にオマージュとして捧げた,薫り高き(?)本格ミステリー。ちょっと期待。−1930年代,創世記の伝説を探るため,日本からアララト山を目指した「ノアの方舟探検隊」の飛行船。彼らを待ち受けていたのは絶滅したはずの恐竜と謎の部族、そして連続殺人…。彼らは無事に脱出できるのか……。凝りまくった構造,物語性と複雑なトリック(叙述トリックっぽいのまであり)との融合,スケールの大きな力作です。しかし,面白いとは思うのだが,出来も悪くはないと思うのだが,なのに,なぜか,何となく僕としては満足度が上がらないんだよなぁ。出版されたのは1997年なのでそれほど古くはないんだけど,いかにも新本格第一世代という感じの作風があれなのか。いや,本当によくできてるんですよ。バランスもいいし。まあ方向性が僕の好みとはちょっとずれていただけで。新本格を読み始めた頃の僕だったら,もっと感動したのかもしれないな。でも,いろいろ読んでしまった今では,満足度6.5/10点。

追記: 芦辺さんという作家は,すごくマジメという印象あり。それなりに遊び心もあって面白いこともやってくれてるんだけど,堅いというかはじけ切れてないというか(はじける必要があるかどうかはおいておいて),言ってみれば地味なんですよね。出てくる探偵も地味だし。他の作家では殊能将之などにも同じような印象があるかな(あまりそういうことを言う人はいないかもしれないけど。彼もすごい面白いことやってるはずなんだけど,なんか心にぐっとかうぉっとかくるものがないみたいな)。

しっかし!これだけの作品が,僕の中で東川篤哉『学ばない…』と同じ満足度というのも,個人的には納得いかないよな(って東川さんにも失礼だろ!それだと)。まあ,あくまで満足度だからね。どうしても読んだ時の気分や体調などが影響するだろうし,出来不出来だけの話をしてるんじゃないし(要素の一つとではあるけれど),個人的な好みかどうかのほうが重要なんで...。うーん。実は新本格系に限っては,過去も振り返って読了した全作に点数をつけれるんだけど,読み直してみると,西澤保彦『麦酒の家の冒険』などが5点になってる。それはないだろってことで6点に修正。けっこう昔は厳しかった,というか無理に点数に差をつけようとしてたからね。今だったら素直に6.5とかつけてるだろうに。

2月4日(金)

大学院時代の同級生が某国立大の助教授に(まだ若いんだよ)。おめでとう。

今日は赤坂で会議。いつも(年3回ほど)なら地下鉄丸ノ内線の国会議事堂前から歩くのだが,たまたま大江戸線と銀座線を乗り継いだので,地下で迷う。溜池山王駅で降りた後,すぐ地上に出れば会場まですぐだったのにー! 銀座線→南北線→千代田線→丸ノ内線と,ホームづたいにコの字型に迂回してしまったため,3倍時間がかかる。あやうく遅刻するところだった(←ちゃんと余裕を持って出発しろよ)。

弁当とお茶のペットボトルが出る。お茶は伊藤園の普通の「おーいお茶」だったので満足。変なやつ飲むと具合悪くなるので(例えばS社のウーロン茶とか,伊藤園でも濃いやつは少し苦手)。お茶で具合悪くなると言っても,みんななかなか信じてくれないんだよね。安いティーバッグの紅茶はダメなのに,高いリーフティーだと全然問題なしだったりするからかなぁ。緑茶の場合も,高級玉露を腹一杯飲んでも大丈夫なのに,やっぱり安いペットボトルの中には体が受けつけないのがあるんですよ,困ったことに。いずれにせよ,早く出るようにと葉っぱに加工してあるがダメみたい。人工的にエキスを抽出したやつとかも。

会議後,HさんUさんと1時間ほどお酒を飲む。鰹の土佐づくりがうまい。

帰りは渋谷に出て,ジャズ喫茶Mでコーヒー+チーズケーキを注文して本を読む。今日はバイトの女の子の選曲のためか,わりとスタンダードなの(サキコロとか)がかかってた。サキコロって有名なアルバムらしいので,買ってみようかと迷っていたのだが,まあアレだったら買わなくてもいいかな。

2月3日(木)

昨夜は3時半まで頑張りました。今日も頑張ろう。後もう少し。ああ!ライブ(ボンフル+YAE)行きたかったよー。

講談社ノベルスの発売は2/5(予定)。今回はすごいなあ。西尾維新・戯言シリーズ最終話<ネコソギ(上)>に,佐藤友哉3年ぶりの新刊<飛ぶ教室>に,浦賀和宏の新シリーズ<松浦純菜>に,北山猛邦・城シリーズ4作目<ギロチン城>ですか。メフィスト賞出身+新・新本格 大爆発って感じか,はあ。 → 追記:2/8に延期になった。

講談社のエンタメ系は3作目までは無条件で出版してくれるけど,4作目以降はある程度売れないとダメっていう噂は本当でしょうかね? もしそうなら北山猛邦はOKってこと?

他にも中旬には,ジョイノベルスから近藤史恵のキリコ・シリーズ新刊が出るし,買う本多すぎるですです。

さっさとやるべきことやってしまって,じっくり楽しみたいのが2月なのですね。

2月2日(水)

後は金曜日に行われる会議の資料作りだな。なんとなく出張明けで面倒くさい。

今日のPere-furuのライブはゲストが鈴木祥子さん(まだ変なジャズとか聴き出す前の一時期,よく聴いてた)だったので,とても行きたかったのだが。すっかり忘れてた...。夜7時以降に用事とか約束とか入れてしまった。

そんなわけで,通販で注文しておいた水草(クリプトコリネ・コルダータ)と水草用品が届きました。おまけ水草として,リムノフィラsp.カリマンタンほかをもらいました。って書くとだいたいどこの店に頼んだかわかるね。ちなみに注文した水草の値段は計2400円,おまけ水草の値段は合計すると概算で計3400円でした。M君の水槽設置を手伝う(邪魔する)予定だったが,翌日に延期(←おいおい,ライブ行きゃよかった。でもどっちみち忘れてたし...)。

家の水槽で飼ってるラスボラ・スピロケルカが,1尾痩せてきて泳ぎもおかしい。近いうちに死ぬかもしれない。餌はちゃんと食べているようなのに,何故??

2月1日(火)

出張4日目。3時まで仕事をして,東京へ戻ります。しかし寒いです。陽が当たっているのに,風がとても冷たい。雪っぽいものまでちらほら。

途中,名古屋駅できしめんを食べる。

読書: 久しぶりに‘いわゆる純文学’を。堀江敏幸熊の敷石』を読みました。2001年の芥川賞受賞作です。フランスに滞在中,田舎に旧友を訪ねた主人公が,友人につらなるユダヤ人の歴史に思いをはせるという話です。堀江さんの文章はとてもきれいだと聞いていたので,読んでみました。けっこう漢字が少なくてひらがなが多い文章です。「ひとり」とか「とつぜん」とか,僕なんかだとぜったい漢字にしてしまいます。どうしてもワープロを使ってると漢字が増えてしまうのですが,わざと漢字にしないというのも文章力なのですね。勉強になります。あと,食べ物の話が多いかなあ(笑)。ストーリーは特に起伏はないのですが,微妙な味わいというか感動が残ります。最後にちょっとわからない所あり。「取り返しのつかない時間がじわじわと遡っていく」という記述なんですが,過去を後悔しているとのことでしょうか?


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