スキー日記 2000年 1月編

 新しい日記ほど上に掲載してありますので、ご面倒でもスクロールして下からお読みいただけば幸いです。
2000年1/23(日)曇り
     今日は札幌滞在中。昨夜の天気予報ではあまり雲行きが良くない。で、天気が悪ければクロカンスケーティングの練習予定だったが、なんとか天気は持ちそうなので、パウダーに誘われてまたしても山スキーに足が向いてしまった(そろそろクロカンモードに切り替えないと....)。

     今日の目的地はキロロ。栗山からだとちょっと遠くて行く気がしないが、札幌からだと一時間ちょっとと手頃な距離。でも着いてみるとやはり上の山は視界不良。条件が良ければ余市岳西尾根コースで新たな滑降斜面開拓の予定だったが、手頃な1107m峰に急遽変更。スノーブリッジがあまりなく、スキー場から右股の沢の渡渉に手間取ったがなんとかOK。

     ここからは先行していた、休憩中のボーダーグループ4〜5人組を追い越してしまう(T_T)。まあラッセルがクロカンのトレーニングになると思えば。

     彼らの一人はスプリットボード。この登坂力は凄いみたい(私のカービング板&自作シールも真っ青?でもとても重いそうだ)。

     また他の皆は1m程度の小さなスキーにシールを付け、ジルブレッタ300の金具を改造して、アイゼンバンドでボードブーツに装着していた。ラッセルするには短くてちょっと潜るが、トレースをたどる分には山スキーのトレースを壊さず、足も前に出しやすく、トラバースも楽と、スノーシューより歩き易そうであった。

     しょうがなく、一人で一時間半もラッセル(単独行だから当たり前か?)。おまけにちょっと湿度が高くて重く、膝下までのディープなラッセルであった。さすがに標高950m近くでばてて大休止。ここでボード軍団も追いついてラッセル交代。ラッキー!。

     ところが彼らは標高1000mちょっとの所で折り返す準備。聞くと”ボードではこの先傾斜が緩くなるので、登った分楽しめない”ので、今登った尾根を下るとの事。もうちょっと登って沢の源頭斜面滑ると楽しいのになあ。

     山頂で昼食後、お楽しみの滑走。右股斜面は源頭部こそ楽しいのだが、下部が緩くこの深雪ではダルそうなので、左股の源頭斜面を滑る。さすが深いラッセルをしただけにディープな深雪。ちょっと重いけどパウダー!。かなり急斜面であるが雪が深いので、フォールラインに向かって直線的なラインを取っても全然怖くない。そしてこの浮遊感がたまらない!。

     但し目出冒をザックにしまったままだったので、自分で巻き上げた粉雪でむせて、呼吸が出来ない・顔が凍り付く。これは油断していた。

     沢に降りてからも気持ちの良いフリコ沢。傾斜も程良く、これだけ深い雪でも尾根取り付き地点まで気持ちよくターンを刻める。もう一ラップ登ろうかとは思ったが、山頂付近でガスってきたし、入山時間が遅かった事もあって今日はこれまで。帰ることにした。

     ここであのボードグループとも合流。彼らも十分楽しんだようだった。ただここからのアプローチの帰りでスキーに軍配あり。ボードは歩けないのでかなり苦戦していた。こちらはヒールを解放してすいすいとスキー場着。

     


2000年1/22(土)曇り
     今日は札幌に野暮用あり。ついでにその合間にクロカンで遊ぶ。スケーティングの出来る所は遠いので、近くの宮丘公園へ。ここはコース整備こそしていないがいつも踏み跡があり、眺めもいいので、散歩感覚で気軽にこれる良い所である。

     宮丘小学校前の駐車場に車を停め(今日は学校休校日なのでいいでしょ?)、とことこ登る。残念ながら札幌方面の視界はあまり良くなかったが、そこそこ気持ちよい汗をかくことが出来た。


2000年1/16(日)快晴
     昨日はちょっと体がだるかったが、今日は大丈夫みたい。で、天気も良いので、「北海道の山メーリングリスト」で募集のあった塩谷丸山ツアーに飛び入り参加。貧乏症なので高速料金をケチり、約3時間かけて集合場所の塩谷に着く。

     いつも車を置いていた登山口付近には、”除雪の妨げになるので車を置かないで下さい”との張り紙が。また今日は団体さんが大勢既に入山しているようで、塩谷駅の駐車場も満車。しかたないので別な場所を探して停めた。登山口前で今日の参加者のK岡さん、A達さんと合流し(この日初対面)、快晴の中9時半頃ゆっくり出発。樹林帯ではやや雪が少なくブッシュが多少出ているが、藪漕ぎというほどでもなし。ラッセルもなく快調にツアー尾根に取り付く。

     ここからはこの山の本領発揮、疎林の極楽スロープを登る。ここは積雪も十分で一安心。山頂直下で10人以上の団体さんとすれ違う。彼らの大半はやはりテレマーカーであった。

     あっという間に山頂着。相変わらず快晴、羊締・ニセコ・積丹までばっちり見える。まだ昼食には早いので、はやる気持ちを抑えきれないのか、軽い休憩の後下る事にした。

     一昨日までの暖気で腐った雪が冷え込んで締まっており、その上に10cm程新雪が積もっていた。日射の影響の受けにくい北東斜面でもあり、アイスバーンでもべた雪でもなく、まずまずのコンディション。尾根筋は既に団体さんのシュプールだらけであったが、ちょっと尾根を外すと気持ちよくシュプールを刻め面白い。

     標高400m付近まで下ったところで一休み。なんと先の団体さんはここまで炭を持ち込んで焼き肉パーティーをやっていた。なかなかいろんな楽しみ方があるものだ。豚串頂きありがとうございました。

     先の滑走が気持ちよかったのと、天気が相変わらず良いので、ここからまた山頂に登り返す事にし、山頂で昼食。風もなく快適なランチタイムであった。なんとK岡さんはここでインスタントラーメン(カップ麺ではない)と優雅な昼食。

     昼食中に団体さんが再度登り返して滑ったらしく、尾根筋はほとんどスキー場状態。で今度の下降は尾根筋を外し、標高300mで渡渉した沢の源頭めがけて下ってみた。上部は程良い斜度とバージンスノー、最高のスロープであった。でも標高400m以下からの樹林帯は積雪も少ない事もあってかなりブッシュが濃く苦労する。やはり正解は尾根通しのようだ。

     下山後またちんたらと渋滞気味の札幌市内を通過して、3時間以上かかって帰る。遠かったなあ。


2000年 1/15(土)曇り時々晴れ
     栗山周辺も積雪が50〜60cm位になってきた。ようやくこちらでもクロカン開始とばかりに板の手入れ。昨春に塗っておいた保護ワックスを落とし、ブラッシング。

     でもなんか今日は体がだるい。風邪気味なのか?、単なる疲れからなのか?。天気は良いのだが雪質は昨日・今日と暖かくて腐り気味。ちょっとがっかり。

     クロカン初滑り!と思ったが、こういう日は無理しない。家でぬくぬく養生する私であった。(割と虚弱体質なのである)


2000年 1/10(成人の日)雪
     これだけ標高の高い所なのに予想通り暖かい朝。で、案の定雪が降り出してきた。せっかくここまで来たのだから、また何処か滑りたいところではあるが、雪質があれなのと、今日は大荒れの予報とで、素直に帰る事にした。(こう見えて私は結構慎重派)

     帰路は予想通り大雪&吹雪になってしまった。こんな日は家で温々するのが一番。(軟弱なのである)


2000年 1/9(日)快晴
     今日は三段山クラブの大西さんのお招きに預かって、 ASAHIKAWA TELEMARK TRAXのまさキさん他合同で、三段山ツアーの日。札幌周辺は前々日に雨が降るなど(今年はなんか変?!)最悪のコンディションだが、十勝連峰なら雪質もばっちりなはず。また当日は天気も良いとの予報で、意気揚々と栗山を早朝出発する。

     吹上温泉まで車で2.5時間。天気は快晴で、稜線までばっちり見える。しかし近づいてその山肌を望むにつれ、その異様さに気が付き始めた。なんと、雪が全然付いていない!。先週あれだけパウダーだったあの十勝連邦の山肌が、ハイ松&岩石で黒々としている!。明日行こうと思っていた前十勝など、スキーなんか”まるでお呼びでない”状態。こりゃー、今日の三段山大丈夫かなあ?。

     皆白銀荘前に集まり、総勢7人で11時前に出発。結構冷え込んでおり寒い。-7度前後だった。刈り分けを歩くが、全くもってラッセル無し。おそらくここでも雨が降ったのだろう、雪が一昨日までの暖気でかなり融け、今朝の冷え込みでコチコチに固まっている。

     通称一段目の肩、標高1140m付近から尾根伝いに歩くが、ここからは恐怖のハイ松漕ぎ。先週は最高のパウダーランが出来たあの尾根が!。うーん、信じられない。でも南西コース(刈り分けコース)と合流する付近からは、山頂まで細長い沢形が続き、そこにだけはカリカリだが雪が付いており、幸い山頂からスキー滑走はかろうじて可能。

     さすが大西さんは三段山の主。会う人会う人に声を掛けられる。いいなあー、ホームゲレンデを持っている人は。(私の場合はズリ山?)

     ちなみに睡眠時間を3晩削った自信作、カービング板対応取り付けシール(世界初?)のトラクションは抜群。皆が斜登行する急斜面を、一人直登出来る。先週まで、ちょっとした登りトレースでスリップし、泣く泣くラッセルして斜登行する私を見て笑っていた奴らめ!(単独行だから誰も見てないって!)、今日から私の事を直登キングと呼び賜え!(そんなふうに呼ばれたって嬉しくないって!)。

     なんとかスキーで山頂着。天気は相変わらず快晴、視界も最高である。対岸には想い出のOP尾根が。以前十勝岳へ行く途中に猛烈なブリザードに逢い、前にも後にも進めずに悲惨なビバークをしたのも、そう言えば私が二十歳を迎える年の成人の日だったっけ。(当時は1/15。おまけにその日が相棒の誕生日!)

     でもちょっと風もあって寒い。早々に昼食を取った後、私だけはちょっと彼らと別れ、雪がえらく安定している(凍ってカチンカチン)フリコ沢源頭へ。(注〜厳冬期のここは雪崩のリスクが非常に高いのでお勧めしません。良い子は真似しないでね)

     山頂直下の急斜面は、アイスバーンながら小気味良くエッジが利く。でもよりによって途中の一番急な落ち込み部の雪付きが悪く、狭い斜面をひたすらプロペラターン。(途中で斜面を見上げて写真撮ったけど、斜面だか雪壁だかわからない?)

     ここから下は、吹き溜まった雪がウインドパックされてモナカ状態、重い重い!。でも取りあえず広い斜面を大回りで下りきって一安心。極楽斜面のフリコ沢を下ってナマコ尾根上部でまた一苦労、ハイ松漕ぎである。樹林帯から先はなんとかスキーで快調に下れ、無事下山、白銀荘で休憩。

     夜は三段山クラブのお誘いで焼き肉&キムチ鍋の大宴会。下戸な私は乾杯だけお相伴。山頂では酒を飲めないのでクラブ員にはなれないけど、宴会でお相伴したので、これで準クラブ員には入れてもらえるかな?。(今度あのかっこいいステッカーちょうだいね!)

     楽しかった一夜も終わり、私はいつも通り車中泊。星が綺麗な夜だった。でもそんなに冷えないなあ(大抵これは悪天候の予兆なのだが)


2000年1/3(金)曇り
     この駐車場は朝まで静かだった。また今朝は-15度位まで冷え込んだようだが、寒くて目が覚めることもなく、よく眠れた。

     1/1に休養日こそ1日あったが、スキーツアー4日目ともなると、体中あっちこっち筋肉痛(もう年か!)。足の踵もちょっと靴擦れ気味。空は薄日が射しているのだが、時折結構な強風が吹く。天気予報では今日はどんどん下り坂だとか。そんなこんなで今日は軟弱にも登る気が失せ、”たまにはグルーミングされたバーンもいいかな?”と、近くのスキー場にひよる事にした。

     しかしポールやコブをガンガン攻めるならともかく、ただ整地された斜面をフリーで滑るだけは、やっぱ何か物足りなくてただ寒いだけ。1時間も滑ると飽きて、車の中でお茶タイム。せっかく3時間券を買ったという事で再度惰性で滑るが、結局残り数十分前に車に戻ってランチタイム。午前中は大雪・十勝連邦の山並みが綺麗に見えた。こんな事なら何処か登って来ればよかったかな?(結果論)。

     帰路の途中、旭川の秀岳荘にて、ジルブレッタ用のスキーブレーキを買って帰る。帰りは帰省帰りの車が多くちょっと流れが悪い。やはり大雪は遠かった。


2000年1/2(日)快晴
     たまっていた仕事も、紅白や正月番組を見ながらノートPCと向かい合ってなんとか片づけ、晴れてこの日また、正月山行を続行することが出来た。ちなみに今回の目標は黒岳、あのダイナミックな急斜面が目当てである。

     天気予報では快晴となっていたが、移動中の午前は時折晴れ間が覗く程度。栗山から層雲峡までは、道も空いていてほとんどアスファルトが出ていたにもかかわらず、高速を使わなかったらなんと3時間半も掛かってしまった。やはり遠い。

     なんとか昼前に着き、商店の弁当で腹ごしらえの後、ロープウエイ(往復1,600円)とリフト(400円)に乗り継ぎ7合目着。山頂までの大斜面がえらく急に見える。こんなに凄かったっけ?。リフト終点の警告看板には、”午後の入山”や”単独行”はご遠慮下さいとの事。うーん、両方とも当てはまってしまう(^_^;)。

     1月の厳冬期だというのにこの日は快晴無風。素晴らしい登山日よりだ。正面のニセイカウシュッペがばっちり見えてかっこいい。早速シールを付け登坂開始。

     でもさすがは大雪のメジャーコース。降雪後何十人もが登った後らしく、ラッセル跡がそこら中付いていて、ラッセル知らず。のはずだが、やはりシールが利きづらく、急な跡は自前でラッセル。さすがに9合目からは、このシールでは歯が立たず、スキーを背負ってボーダーのつぼ足跡を辿って登る(こんな標高までスノーシューなしに登ってくる?下りにミスコースしたら死んじゃうよ!)。  山頂でも相変わらず快晴無風。360度見事なパノラマであった。しばしお茶タイム。

     さて本日のメインイベント、標高差500mのダウンヒルである。登ってきた斜面は、既に何十人と滑った跡で斜面はズタズタ。しかし山頂直下からの沢形だけは、斜度が急なのと、降りれば降りるほどスキー場から離れてしまうため、皆敬遠したらしく、ちょっと下ればあとはバージンスノー。雪は安定していたので、快調にファーストトラックを刻む。

     調子に乗って飛ばしすぎ、ターン後半に”スキーの先端がばらけた!”と思った瞬間には既に、頭から雪面にダイブ!(いつもの転倒パターン)。その後足下(頭元?)の雪がザーッと層をなして滑り落ちていった。危ない危ない!。こういう場所では、”慎重モード”に切り替えるのを忘れてた。適当な所まで降りてから、ヒールを解放してトラバース、スキー場に戻る。

     まだロープウエイ最終便には少し時間があるので再度登る。今度は9合目まで。ここから疎林の良い斜面を、ほとんどトラバースせずに一直線に下り、リフト途中に降りるラインがあるのだが、やはりここもだれも滑った跡なし。ラッセルなしに2本もバージントラックを刻めるなんて、なんてラッキー!。

     16時の最終便に乗って下山。うーん、天気にも斜面にも恵まれた、充実した日であった。その後”黒岳の湯”にて長湯し、上川町にて”日本一”ラーメンを平らげた頃にはとっぷりと夜となっていたので、役場の駐車場にて就寝。星が綺麗な夜だ。でも冷え込みそう。


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