[ 表題 ]　世界の動乱と日本の進路

[ 掲載誌名 ]　桃李

一
　世界史は，三つの軸を中心に回転しつつある。三つの軸とは，ソ連の崩壊と，英国の没落とアジアの再興である。…
二
　まづソ連圏の分析からはじめよう。この部分は，本誌四月桃李誌上に発表した論文「スターリン批判からソ連の崩壊へ」の続編をなすものである。…
三
　東欧諸国のソ連より離脱がすでに時間の問題であることは，識者の誰しも認めなければならない点であらう。しかし，それと併せ考ふべきは，中共の離脱と，其他の国々の共産党又は同調者の動向である。…
四
　ソ連の崩壊と並んで，注目すべきは，英国の没落とアジア，アフリカの再興である。…
五
　この時にあたり我々日本のなすべき事は何であるか。日本はこの世紀の動乱の中に如何に処して行くべきであるか。すゝみては，日本にあつて我々のなすべきことは何であるか。最後にこの問題を考へよう。