ケルバー独立紛争

 ケルバー独立紛争は、竜伯の紹介文の中に見られる物で、 数年前、その紛争で活躍した彼女は、その功績を認められ ケルバーの領主となった…とある。どうもおかしい。 正直言ってこれはエラッタだ。以下はその根拠。

<ケルバー独立運動>

 20年前。すなわちメオティアの森が焼き払われた頃。 ケルバーはハウトリンゲン公国から離脱。これをケルバー独立運動という。 これに関してはBoA P.118を参照。その後ヘルマン一世より「王国自由都市」 の称号を授かっている。

 ハウトリンゲン公国はこの後、ガイリング二世により進攻され、 「ブレダ王国」とその名を変えている。

<独立紛争の矛盾点>

 まず第一に独立する所が無い。

 ハウトリンゲン公国からすでに離脱しているため、 ブレダ王国から独立はありえない。もし、数年前独立をするのであれば、 その相手はエステルランドと言う事になり、ケルバーは「王国自由都市ケルバー」 ではなく、「都市国家ケルバー王国」になっているはずである。王国かどうかは疑問だが。

 第二に紛争は有り得ないこと。

 竜伯がいつケルバーの領主になったかは不明だが、領主になるきっかけは、 彼女の「紛争による手柄」で有ると言う事。紛争があったと言う事は、 ケルバー内において2つに割れた事を意味し、決して外敵による進攻では無い、と言う事。 ハウトリンゲン公国を攻め落としたブレダ王国が、勢いに任せて攻めてきたとしても、それは「紛争」とは呼ばない。 「○○の戦い」と呼ばれるはずだ。そもそも、それでは「独立」の文字もつかない。 また、ケルバー自身は商人の町として活気がある。軍事の町では無い。 テロリズム等は有り得ても、「紛争」と呼ばれるほど傷痕が深く残るような争いが、果たしてこの町で起こりうるのだろうか?  起こったとして、その傷痕はどこに見られると言うのか、いや、無い。 紛争に勝ったとしても、堂々と門を開くなどと言う危険な真似が出来る物か。

 何よりも決定的なのは、「独立紛争」の4文字は、リザベートの紹介文にしか現われていないのである。

<結論>

 ケルバー独立紛争は、Blade of Arcanaの世界においては、 少なくとも、これまでには存在しなかった事である。