ステラ

星となり 世界と人を導かん
別れの際まで 寄り添いて
語り継ぎゆく 一つの生死


<神話に見られるステラ>

 全ての使途がその力を余す所無く発揮するよう、そのサポートに徹した使徒。 それがステラである。

 その性質ゆえか、神話の表舞台に出る事はあまり無いが、 神話において何処かで必ずと言っていいほど名前を見かける使徒である。 登場頻度においては間違いなく1番であろう。

 彼女が登場する神話において最も有名な物が、ステラの自殺である。 「大皆触」により勢いを増し猛威を振るった闇の鎖の前に希望を失い、 自らその闇の鎖で自身を打ち砕いたのである。

 ステラのサポートをもってしても「大皆触」の勢いを止める事が出来なかったアルカナたちが、 そのサポートを失った状態で闘いつづける事は難しく、全員が夜空に舞う星となるまでさして時間はかからなかった。

 この神話を読む限りでは、ステラの責任は重いように感じるが、彼女が自殺を試みなかったところで結果は変わらないだろう。 むしろ「大皆触」の戦いによって大地が荒れることをいち早く防いだ事はある種の功績と言えるかもしれない。

 大局において敗北が決定したからこそその力を分散し、例え局地的でも勝利を得られる状態をまず作り上げる事。 そのことを彼女はひらめき、そのために自らの身体を砕いたのかもしれない。今となってはまさに神のみぞ知る話である。

<職業としてのステラ>

 自らをステラと称するものは現れたとしても、それは職業にはなりえない。 ステラとはむしろ称号であり、褒め称える言葉である。勝利の女神といったニュアンスが強いかもしれない。

 神話のステラがそうであるように、人々がその作業、戦いにおいてその人の能力を12分に発揮できるようサポートしたり、 アドバイスを送ったりする人物を指す。それゆえ、優秀なステラとは人々から尊敬の眼差しを受け、慕われる事だろう。

 職業として最も近いものがあるとすれば事務局員だが… 実際はそうとも言えない人物も多いので、 一概にそうであるとは言い切れないし、言いたくない。やはり英雄を補佐し、英雄を英雄たらしめる者こそステラと呼ぶべきであろう。

<逆位置>

 補佐に飽きる。逆に邪魔したくなる。

 極めて子供的な発想に陥るが、人の書いている書類を完成間近で処分したり、 盗みを働いたり、トラップを仕掛けたり、勝ち戦を圧倒的な力を持って負け戦に持ち込んだりと、 極小から極大までありとあらゆる妨害を行い、それを行う者に対する補佐を惜しまなくなる。

 何とでも言えよ。そんなに気に入らないんだったら俺の屍を超えていけば?