社交ダンスのための音楽入門

〜ダンス・タイムをより楽しむために〜


since 1998.02.20
update 2019.09.06


 ☆ご注意 IE8では音がでません☆
  ・このページでは楽曲を鳴らせるようにするため、音源としてmidiファイルを多用してい
   ましたが、その後、midiファイルに対応したブラウザがなくなってしまったため、次の
   ように変更することにしました。
    @midiの音源を廃止し、すべてmp3に変更した。
    AIE8で使用していたタグをHTML5に準拠したタグ「audio」に変更した。
  ・以上の変更のため、IE8などHTML5に準拠していないブラウザでは楽曲が鳴らせなくなり
   ましたので、ご了承ください。 
 ☆「リズム専科」はこちら→ 



<目  次>
  1. はじめに
  2. メロデの構成
  3. 音楽のリズムとダンスの種目
     (1)フォービート〜スロー、クイックス、ジャイブ
       音楽の“拍子”とダンスの“拍子価(ビートバリュー)”
     (2)ワルツ
       ライズ アンド フォールについて
     (3)ルンバ、チャチャチャ
     (4)タンゴ
     (5)サンバ
     (6)パソドブレ
  4. リズム感をよくするには
  5. ルンバのカウントについて
  6. ダンス曲のテンポと長さ
  7. 生演奏時の注意
  8. おわりに

 ・各項目から「目次」に戻る時はブラウザの「戻る」ボタンで戻って下さい。
 ・このページでは「社交ダンス」のことを単に「ダンス」と言う場合があります。
 ・「社交ダンス」のことを「ソシアルダンス」と呼ぶ人もいますが、正式には「ボールルーム・ダンス」
  (Ballroom Dance)と言います。

 <主な改定履歴> 
  '98.09.01 全体の構成を見直し、改定しました。
  '99.09.25 ジルバの語源についてのコラム「ジルバと言う言葉は日本語」を追加しました。
  '99.12.07 エイトビートについてのコラム「エイトビートについて」を追加しました。
  '00.02.27 「ルンバのカウントについて」の項に「ペペさんからのメール」を追加しました。
  '00.05.12 全体に見直ししました。
  '01.06.12 打楽器「クラベス」のリズムに関するコメント「クラベス」を追加しました。
  '01.08.31 テンポの表記についてブルースやジルバについて音楽のブルースについて
       などのコメントを追加しました。
  '01.10.09 ダンス曲のテンポと長さの項にテンポの図を追加しました。
  '02.08.02 「二人でお酒を」「つぐない」のMIDIを追加しました。
  '02.10.25 オリジナルタンゴ曲「春風」を追加しました。
  '06.07.17 「フォックス・トロットについて」を追加しました。
  '07.12.20 文章や図を見直し、改訂しました。
  '09.10.06 ライズ&フォールの図と説明を追加し、1行の文字数を変更しました。
  '11.06.04 「6.ダンス曲のテンポと長さ」を改定しました。
  '14.07.14 ☆バンドさんの配置の概要 を追記しました。
  '19.01.01 ☆楽譜とフェイクと個性についてを追記しました。
  '19.03.27 ☆ステップの所要時間を追記しました。
  '19.05.20 ダンス音楽の各要素の模式図を追記しました。
  '19.07.26 Arunas Bizokas組のフェザーステップの図(第3'図)を追加しました。
  '19.07.30 音源をmp3に変更しました。HTML5に準拠していないブラウザで音が出せません。
  '22.02.02 第1図を改定しました。
  '19.09.06 「リズム専科」を別ページとして新規作成 →  


【 1.はじめに 】

 ・ダンス音楽?...今踊っている曲...聞いたことある?
  …社交ダンスは、ダンス音楽に合わせて男女がペアで踊る楽しいダンスです。
 ・ダンス音楽は、映画音楽やジャズやシャンソンやラテンなどがダンス用に編曲されてい
  る場合が多いのですが、これらの曲は、最近ではテレビやラジオなどでもほとんど聞か
  れなくなってしまいましたし、皆さんおなじみのカラオケにもこれらの曲は残念ながら
  あまり収録されていません。
 ・社交ダンスは外国から来たもの(文化)なので、ダンス音楽の題名や歌詞も残念ながら
  ほとんどが‘横文字’です。
  それにもめげずに、社交ダンスをより上手に踊ろうと言う方は、できるだけダンス音楽
  と親しむ機会を作り、曲になじんでいただき...
	ダンス曲が流れて来た時には、
	ただただリズムだけを聞いて踊るのではなく
	素敵なメロディーを聴いてイメージをふくらませて...
  そして踊りたいですよね。
	ダンスは「音楽にのって」踊るもの
	ダンスと音楽は切っても切れないクルマの両輪
	ダンスにおける音楽の位置は、単なるBGMではない!
  と言うことを是非お分り頂いて、横文字の映画や横文字の音楽にも親しんで頂けたら、
  と思う次第です。(余計なお世話ですいません)
 ・また、アマチュアバンドの方の場合は、演奏は上手でも、社交ダンス系の曲の演奏時の
  ルールのことは、あまりよく知らないと言う場合が多いと思いますので、社交ダンスと
  ダンス音楽について、私の半端な知識の範囲ではありますが、「能書き」をここに掲示
  させて頂きますので参考にしてください。
 ・ただし、ここに書くことは、あくまでも「現在の私が知っている範囲のこと」であり、
  決してそれ以上ではありませんので、さらに深い知識を求めたい方は、より専門の知識
  をお持ちの方(プロのミュージシャンやプロのダンスの先生など)にお聞きになること
  をお勧めします。
 ・当HP(ホームページ)のリンク、抜粋、コピーなどは自由に行って頂いてかまいません
  が、ネット上に転載する場合は、出典としてこちらの URLの明記をお願いいたします。
 ・プリンタでの印刷方法については、最適表示・印刷、著作権等についてを参照下さい。 
   ☆テンポの表記について:
    社交ダンス界では、曲のテンポの単位として「1分当りの小節数」を使用しますが、これを英語
    では“Measures Per Minute”又は“Bars Per Minute”と言います。
    したがって略記する時は“MPM”又は“BPM”を使います。
    “BPM”では「1分当りの拍数(Beats Per Minute)」と混同する恐れもありますが、ダンス界の
    慣習に習って、ここでは「1分当りの小節数」のことを“BPM”と記すことにします。
    また、音楽で使われるテンポの一般的な表記「1分当りの四分音符(quarter note)数」のことを
    ここでは“q=”と表記することにします。('15.01.01改定) 
 ・ダンス音楽の各要素の模式図('19.05.20追記)
  次の図は私が考えるダンス音楽の各要素についての模式図です。
  主な項目について、以下説明します。
   @男子(とりわけ男子の下半身)は、リズムを担当する。
   A女子は、メロディーをしっかり聴いて感じるイメージを全身で表現する。
   Bメロディーバッキングやオブリガート(助奏、obbligato,obrigado)は、絵画では
    背景や風景に相当するもので、音楽ではメロディーのイメージをふくらませる。
   Cカウントは、フィガー(ステップ)を習得する時に便宜上使用するが、それ以上の
    ものではない。「オンタイミング(on timing)」とはメトロノームのような正確な
    カウントに基づくことを言うが、この正確さは演奏者には求められるが、ダンサー
    は正確さの追求よりも“表現者”の立場を優先するべきと考える。
              

【 2.メロディーの構成 】

 ・音楽の概論として、まずメロディー(旋律)にして考えてみましょう。
 ・最も一般的な曲の場合、メロディーの構成が、
    A−A'−B−A"
  などとなっており、それぞれのモジュールが8小節で構成され、合計で32小節になり
  ます。
 ・これは4コマ漫画などと同様に「起、承、転、結」に対応すると考えると分かりやすい
  と思います。これを「1コーラス」と言い、ダンス曲の場合は2コーラス、つまり2回
  繰り返して1曲とするのが普通です。これにイントロ(序奏)などを付加すると、メロ
  ディーの構成は次のようになります。
   <ダンス曲のメロディー構成の一例>
	(1) イントロ(4小節〜)
	(2) 1コーラス目:A−A'−B−A"(32小節)
	(3) 間奏(0〜4小節〜)
	(4) 2コーラス目:A−A'−B−A"(32小節)
	(5) エンディング(4小節〜) 
   ・もちろん全ての曲がこのような構成になっているとは限りません。1コーラスを16小節とした
    り、12小節とする場合もありますが、ここでは、最も代表的な構成の例として32小節の場合
    で説明しました。ネット情報によれば、このような「A-A-B-A」の構成を「Popular Song Form」
    と言い、「A-B-A-C」の構成を「Show Tune Form」と言うんだそうです。
     なお、“Stardust”のようにイントロの代わりに「ヴァース」から始まる曲も少なくないです
    が、「ヴァース」については「BGM曲集」の「★ヴァース付」の曲を参照ください。('19.08.15)
 ・イントロは 序奏です。ダンスの場合も "Pre-Dance" でしょうから、この4小節の間に
  パートナーとの気持ちの一体化を図りホールドへ進むなどが行われる大切な部分です。
  ここで大切なことは、体が踊り出す前に、まず気持が踊り出すことが必要だと言うこと
  です。曲のイメージを体いっぱいに取り入れ「さあ踊りましょう」と言う気持を高め、
  相手に伝えます。
 ・ダンスはリズムにだけ合わせて踊るものではありません!..メロディーをちゃんと聴い
  て、曲のイメージを感じて踊るものです!
 ・最近の日本の J-POPは、この「起承転結」の形式になってないものも多いです。
    A−B−A'−B'−C 等々
 ・いきなり「サビ」から始まる曲が多くありますが、そうすることによって曲の印象を強
  めたり、覚えやすくしたりすることができるからだそうです。 
   →こう言う曲をダンス用にアレンジする場合は、その曲の長さについても気を遣ってアレンジする
    必要があります。 
   ☆楽譜とフェイクと個性について:
    フェイク(fake)と言う言葉は、日常では「偽物」と言う意味で使われますが、ジャズ演奏で使う
    場合は「メロディーを、骨子を残しつつも、楽譜とは少し変えて演奏する」ことを言います。
     楽譜は、楽曲についての記録ですが、その楽曲の必要最小限の“基本・標準”が記されている
    ものと言えます。音楽演奏時に感じられる“味”とか“個性”とかも、少なからず基本・標準で
    ある楽譜からの“ずれ”で、これも一つの“フェイク”と言えます。
     どの程度の“ずれ”が許容範囲なのかは、人それぞれで違います。“ずれ”が大き過ぎると感
    じる人は「偽物」と言うかも知れません。
     バンドさんは、普通の社交ダンスのパーティーで演奏する場合はメロディーはその時々のノリ
    でフェイクしても構いませんが、リズムをフェイクしてはいけません!('19.01.01追記)



【 3.音楽のリズムとダンスの種目 】

 ・ダンス曲の拍子と言えば、ワルツは三拍子、そのほかは四拍子(または二拍子)ですが、
  よく「8(エイト)ビート」とか「16ビート」とか言う言葉もあって、意外と分かり
  にくいようですが、できるだけ考えてみることにしましょう。 
 ・リズムは、メロディー部分とはまったく別で、演奏の場合はドラムスやパーカッション
  (コンガ、ボンゴ、マラカス、クラベス、タンバリン、ギロ、カバサ、カウベル等々)
  の打楽器が主に担当します。ダンス曲で使われるこれらのパーカッションには、普通は
  音階はありません。
 ・ベースはハーモニーを下から支える(バッキング)と同時に、ドラムスと一緒にリズム
  を担当する楽器です。(ギターや金管楽器などがリズムを刻む場合もあります。)
 ・ダンス種目の決定は、これら「リズムセクション」の内容によりますので、これらの音、
  または「これらの音によって作り出される雰囲気」を感じ取れるようになる必要があり
  ます。つまりリズム感を身につける必要がある訳ですが、それもやはり「慣れ親しんで
  体で覚える」以外に方法はないでしょう。

 (1)フォービート(4ビート)
 ・まずは四拍子の「4ビート」と言うリズムについてですが、ダンスの種目との関係は次
  のようになります。             (↓:曲の例)
	・フォックストロット:BPM=28 枯葉  
	・クイックSTEP:BPM=48 Hello, Dolly! 
	・ジャイブ  :BPM=41 監獄ロック  
  思わずちょっと体を揺らしてリズムを取りたくなりませんか?
 ・なお、このページでは同じ四拍子でも各拍が三連符から構成されることによりスイング
  が感じられるリズムを「4ビート(フォービート)」または「スイング」と呼び、各拍
  が八分音符で構成されるリズムを「8ビート(エイトビート)」または「イーブン」と
  呼びます。 
  ☆ブルースやジルバについて
    ダンスパーティーでは、混み合っているなどにより踊れるスペースが限られる場合が多いため、
   広いスペースが必要とされるスローフォックストロットやクイックステップの代わりに、ブルース
   (スローリズムダンスとも言います)やジルバが踊られる場合が多いでしょう。ジャイブも同様に、
   運動量が多く比較的難しいダンスとされているので、ジルバが踊られる場合が多いでしょう。
    ネット上での説明で「スローフォックストロット曲とブルース曲は違う」などの文章を見かける
   時がありますが、そんなことはありません。スローフォックストロットが踊れる曲は全てブルース
   で踊れます。ただしブルースは q=90〜140のテンポで踊れますので、ブルースが踊れる曲だからと
   言ってスローフォックストロットが踊れるとは限りません。ジルバも同様にq=150〜200位のテンポ
   で臨機応変に踊れますので、クイックステップやジャイブに代えて踊ることができます。
    ブルースやジルバは「競技ダンス種目(テンダンス)」ではないので「標準テンポ」と言う枠組
   みがないので、テンポの許容幅も広く、踊り手側も本来は2拍で踊る「S」の長さを「Q」と同じく
   1拍にするなどの臨機応変の工夫をして踊ればいいですね。 
    違いについて強いて言うなら、スローフォックストロットやクイックステップは「モダン」とか
   「スタンダード」と言われる種目に属するダンスで、競技会やデモでは燕尾服などの正装で踊られ
   るシャレた種目なので、リズムラインの“強いビート”はイメージ的に余り好まれないかも知れな
   いと言うことでしょうか。そのために、演奏する側としては全体のベースラインを四分音符で刻む
   ことを避け、メロディーラインを邪魔しないように、できるだけ二分音符のイン・ツー(in 2)で
   流すようにするのがよいかも知れません。 
  ☆音楽の“ブルース”について
    音楽の世界の「ブルース」は社交ダンスで言うところの「ブルース」とは無関係です。音楽用語
   としてのブルースは、通常の陽音階(メジャースケール)にブルーノートと言われる E♭ G♭ B♭音
   を追加した音階(ブルーススケール)を使用した旋律のことを言います。その他、12小節で1コー
   ラスとなる「ブルース形式」と言われるコード進行もあります。例えば"C-C-C-C,F-F-C-C,G-F-C-G" 
   のようなコード進行(C調の場合)です。('01.08.31追記) 
  ☆フォックストロットについて
    日本語では、「フォックス」は「狐」「トロット」は馬術で言う「小走り」なので、直訳すると
   「狐の小走り」と言うことになり、ウェブ上でも名前の由来が動物の「狐」であるとする説もあり
   ますが、英語のサイトでは、「1914年にハリー・フォックス(Vaudeville actor Harry Fox)によっ
   て考案された..彼のダンスは“Fox's Dance”と呼ばれた..」とあります..
   つまり「フォックス」は「狐」のことではなく人名だとの説です。
    なお、フォックス・トロットのステップの原型は、カッスル夫妻の「カッスルウォーク」に由来
   するとされています。1939年のRKO制作映画『カッスル夫妻 The Story of Vernon&Irene Castle』
   (フレッド・アステア、ジンジャー・ロジャース主演)では、当時のチャールストンやタップダンス
   のように足の大きな上下動を伴うダンスに対して、「静かに空中を歩くような..」歩行を中心とし
   た「カッスルウォーク」誕生の経緯を紹介するシーンがあります。('06.07.17追記)
    なお、tamaさんのHP『DDD勝手にダンス事典』「だれも書かなかったフォックストロットの謎」
   では、フォックストロットに関して詳細に解説されています。('14.12.30追記-'19.01.01改定) 
 ・(社)日本社交舞踏教師協会が企画・制作で出している社交ダンス用CD「カム・アンド・
  ダンス第23集」の16番にはジャイブ曲として、「ゲット・オーバー・イット」と言う曲
  が収録されてますが、この曲のリズムは4ビートではなく、8ビートです。..と言うこ
  とは..ジャイブは4ビートでも8ビートでも踊れる!?と言うことのようですね!
  (知りませんでした) 
 ・4ビートのリズムは、このように「弾むような」または「揺れるような」感じがすると
  思いますが、この感じのことを音楽の方では「スイングする」とか「バウンスする」と
  言います。この感じを下に説明する8ビート(イーブン)と比較して図にすると、こん
  な感じになるでしょう。
  ワルツやスローFTのようなスイングダンスの場合は、滑らかさが優先されるため、図の
  Bのようになるでしょう。('22.02.02 図を改定)
  
           <第1図>(イーブンとスイングのイメージ)

 ・このように、8ビートの歯切れのよさに対して、4ビートの場合には、弾むようなイメ
  ージになります。
 ・8ビートが 1/2拍毎に「1、&、2、&、3、&、…」と等間隔(イーブン)になるのに対し
  て、4ビートでは「1、a、2、a、…」は「2/3+1/3」の割合になります。 
   →4ビートでは、ベースが2分音符を継続する場合がありますが、それを「2ビート」と言う方が
    おられますが..私は「イン・ツー(in 2)で弾いて」でいいと思います。('19.01.01追記) 
 ・この原因は、各拍子が「2では割れず、3で割れる」と言うことにあります。つまり、
  各小節内の4個の四分音符が全て「三連符」に分けられるので、分解すると「タッッ、
  タッッ、…」あるいは「タァタ、タァタ、…」となるわけです。
 ・したがって「4ビート」は「8ビート」系のリズムとは全く異なり、敢えて表現するの
  であれば「12ビート?」と言うことになりますかね..言わないか?..^^ 
   →ただし、譜面に「三連符」を連続して書くとかえって見にくくなってしまうので、「タァタ」の
    部分は 付点八分音符で書いたり、単に ♪♪と八分音符を並べて書いたりします。後は「ノリで
    スイングしてね」って言うことですね。(^^)
   →♪♪と書いてあっても、実際には「タタ」とせず「タァタ」と演奏することを「スイングする」
    とか「バウンスする(跳ねる)」と言います。通常はドラムスのみが「さりげなく」このリズムを
    刻んでいます。
      ..チャツツ、チャツツ、チャツツ、チャツツ..または、2拍単位で、
      ..ツ−チャッツ、ツーチャッツ、ツーチャッツ、ツーチャッツ..
    この時、メロディーも基本的には三連符を意識しますが、速い曲などでは部分的に八分音符をそ
    のままベタ(イーブン)で演奏したほうがいい感じの場合もありますね。('19.01.01追記)
   →音楽では4ビートの「スイング」と「バウンス」は1拍毎のノリについて同じ意味で使いますが、
    ダンスで言う「スイング」は1拍毎のノリには関係なく、水平方向の体の“揺れ”について言い、
    バウンスは上下方向について言うようです。
   →ちなみに、ダンサーになる前にバンドの経験がおありのラテンダンサーの大竹辰郎氏が海外留学
    したときにラテンダンスの育ての親ウォルター・レアード氏に尋ねたところ、レアード氏は...
     「社交ダンスは、もともと音楽のセンスがあるやつがやるものじゃない。」とお答えになった
    とのことで..ダンスの方は4ビートだイーブンだとかはには余り厳密には考えてないようです^^; 
 ・日本の流行曲の中から4ビートの曲を探してみると..
    ・『居酒屋』    --も --し も-- --- き-ら い-で --- ---
    ・『二人でお酒を』う-- ら-- み-- -っこ な-ぁ し-で --- ---
  などがあります。 
 ・次の譜面は『二人でお酒を』の冒頭部分の譜面です。
	(A) 三連符のリズムをそのまま忠実に譜面に書いたものです。
	(B) 本来、八分音符や16分音符の長さではないのですが、譜面を簡略化するために
	  付点音符を借用して書いた譜面です。
	(C) 付点の記述も省略してしまった譜面です。通常のバンド譜ではこのように省略
      して書き、演奏時に「」と三連符に読み替えて演奏します。
    ☆二人でお酒を (BPM=28 swing編曲) 
      
                   <第2図>

 ・ちなみに、クイックステップとジャイブは、リズム的にはどちらも同じ4ビートですが、
  社交ダンスではモダン(スタンダード)に分類されるクイックステップがBPM=50と言う
  比較的早いテンポのスタンダードジャズ系の曲で踊るのに対して、ジャイブはラテンに
  分類され、曲も BPM=44 程度の速度のロックンロールやブギウギが使われます。

★音楽の“拍子”とダンスの“拍子価(ビートバリュー)” ― 「3a」の長さは「3/4+1/4」か「2/3+1/3」か? ―
 ・ジャイブの「1、2、3a4、5a6」と言う時の「3a4」や「5a6」   の部分の長さ配分ですが、一般に社交ダンスの先生方は「サンバと同じで、   3/4+1/4」と説明されると思います。  ・(社)日本社交舞踏教師教会が発行しているラテンアメリカンダンスの教則本   "THE REVISED TECHNIQUE OF LATIN AMERICAN DANCING"でも122頁のジャイブ、   「リズムの表現法」以降の説明文中で「3a」の"3" と "a"の長さ配分に   ついて「ビートバリュー」と言う言葉を使って「3/4ビートバリュー」+   「1/4ビートバリュー」と説明しています。  ・この部分について、音楽の側から説明しますと、サンバの場合は確かに16   ビート(4×4)で、各拍は4で割ることができるので「3a」の長さ配分   は「3/4+1/4」(タツツタ)で全く問題ありません。  ・ところが、ジャイブの場合は、上で説明したように、4ビート曲で踊る場合   と8ビートの曲で踊る場合があります。 (1) 4ビート曲の場合:各拍は三連符で構成されているので、「3a」   の長さ配分は「2/3+1/3」(タァタ)となります。 (2) 8ビート曲の場合は、サンバの場合と同様に、各拍は4で割ること  ができるので、「3a」の長さ配分は「3/4+1/4」(タツツタ)  となります。  ・社交ダンスの世界では、ステップの説明時に、この(1)と(2)とを違いを意識   させずに(統一的に?)説明する必要があったために、ビートバリュー(ビ   ートヴァリュー、BEAT VALUE、拍子価)と言う言葉をダンスの専門用語とし   て定義し、これにより音の長さ配分について、音楽の側からとは別にダンス   の側から説明しているのではないかと推測します。  ・実際のダンスでは「2/3+1/3」と「3/4+1/4」との違いを意識   して踊る人はいないと思いますが、やはり8ビートにはスイングのイメージ   がないので、私はちょっと苦手です。^^; (2000.05.12改定)   ☆バウンス関係のリズムの音符の図です。('13.12.17追記)        @8ビート       A4ビート      B16ビート                <第2'図>
★「ジルバ」と言う言葉は日本語? ― ジルバ と ジッターバグ ―
 ・美空ひばりさんの少女時代の歌に、『東京キッド』と言うものがありますが   皆さんはご存知でしょうか?..この歌の三番に「ジタバーグ」と言う言葉が   出てきます。私はこの言葉が分かりませんでした...
<東京キッド>(昭和25年 藤浦 洸 作詞、万城目 正 作曲)→ Youtube 美空ひばり
     1.歌も楽しや 東京キッド       いきでおしゃれで ほがらかで       右のポッケにゃ 夢がある       左のポッケにゃ チューインガム       空を見たけりゃ ビルの屋根       もぐりたくなりゃ マンホール      2.歌も楽しや 東京キッド       泣くも笑うも のんびりと       金はひとつも なくっても       フランス香水 チョコレート       空を見たけりゃ ビルの屋根       もぐりたくなりゃ マンホール      3.歌も楽しや 東京キッド       腕も自慢で のど自慢       いつもスイング ジャズの歌       踊る踊りは ジタバーグ       空を見たけりゃ ビルの屋根       もぐりたくなりゃ マンホール  ・NHKの番組『ためしてガッテン』(1999.09.22放映)で「ジルバと言う言葉は   日本語で、その語源はジッターバグだ」と言うようなことを言ってました..   早速辞書を引いてみますと..「jitterbug:スイング狂、騒々しく踊る人...   ジルバを踊る人..」などと書いてありました。  ・アメリカ人は、往々にして「T」の発音を「L」のようにしているようで、例   えば... 「letter、レー」      →「レ」 「water、ウォーー」    →「ワ」 「Shut Up!、シャッアップ」 →「シャップ」   この方式でいくと、「ジッターバグ」は... 「jitterbug、ジバグ」→「ジバグ」   さらに、最後の「グ」は明瞭には聞こえないので、「ジラバ」と聞こえるこ   とになる訳です。  ・これが、日本語「ジルバ」の語源だったんです!  ・最近の日本では、「ジタバグ」とか「ジッターバグ」と言うと、こう言う物   のことを指すようですが、私は釣りはやらないので詳しいことはよく分かり   ませんが...                      ('99.09.25追記)
(2)ワルツ  ・三拍子で踊るダンスと言えば、社交ダンスではワルツと決まってますが、社交ダンスの   ワルツには次の二種類があります。   (↓:曲の例) ・ワルツ  :BPM=29 エーデルワイス ・ウィンナ・ワルツ:BPM=58 スケーターズワルツ                         ・ワルツはスローワルツと呼ばれることもあります。  ・ウィンナ・ワルツ(英:Viennese Waltz、独:Wiener Walzer)は、ヴィエニーズワルツ   とかヴェニーズワルツ呼ばれることもあります。  ・同じ三拍子でも、各拍が二分割(イーブン)の場合と三連符(スイング)の場合があり   ますが、ダンス側の人はこの違いをあまり気にしていないようです。 ・テネシーワルツ Tennessee Waltz〜各拍がイーブン:Patti Page版 ・テネシーワルツ Tennessee Waltz〜各拍が三連符 :Anne Murray版  ・4ビートが各拍ごとにスイングするのに対して、三拍子のワルツの場合は“小節単位で   のスイング”になるので、ゆったりとしたスイングになります。三拍子のイメージは、   「イチッ、ニッ、サンッ」と各拍を明確に区切るのではなく、1小節で一つの大きな丸   を描くようなイメージがいいと思います。  ・一つの丸の書き終わりは、次の丸の書き始めに滑らかにつながります...   このことは、各小節の三拍目はそこで途切れるのではなく、次の小節の一拍目を予期さ   せ、つながって行く..と言うことになるでしょう。  ・この滑らかな流れのイメージはダンスでは「ライズ アンド フォール」や「スウェイ」   と言う動作で表現されるでしょうし、その動作の元には「送り足」と「スイング」と言   う下半身の基本動作があります。    →一口で言う場合は「ライズ アンド フォール」と言いますが、切り離して言う時は「ライズ」に     対して「フォール」とは言わずに「ロア」(英 動詞:lower)と言う言葉を使うようです。    →スローフォックストロットもそうですが、一拍目で足を送り出すためには、その前の拍で支持足     の膝が緩むなどの準備が始まってなければなりません。そのために、踊り出しの第一歩目を小節     の頭からとせず、その前の小節の最終拍(ワルツでは三拍目)に「予備歩」を付加して踊り出す     のですね。     ちなみに、ここで使った「送り足」と言う言葉は、支持足の足の裏(主にボール)で床を押して     身体を送り出す方法と言う意味合いですが、これはダンスの専門用語ではありません。  ・ワルツとスローフォックストロットの「ライズ アンド フォール」と「送り足」の関係   を次の図に示します(男子・前進の場合)。  ・図のように、ワルツではライズとスイング(脚の振り出し)が同時に発生..すなわち、   支持足の足の裏や膝の力も利用してスイングできるため「ドライビング・アクション」   とも言われるようですが、スローフォックストロットのスイングの場合は支持足が既に   ほぼアップ(=ライズ完了)の状態にあるため、ワルツと同じようにはなりません。  ・この違いがこの二種のダンスの踊り方の最も大きな相違点のようです。    →このことは..逆に言えば、スローフォックストロットでもドライビング・アクションで踊りたい     場合は「1の終わりでライズ」と言うボルテク記載のライズ完了動作のタイミングを2歩目側に     少し遅らせる工夫をすればよい、と言うことになりますね。('12.09.21追記-'19.02.08改定)                      <第3図>  ・Arunas Bizokas組の動画を見て私なりに分析した結果は次図のようになりました。                       <第3’図> (3)ルンバ、チャチャチャ  ・社交ダンスでラテンと言ったら、まずルンバとチャチャチャでしょう。                      (↓:曲の例) ・ルンバ   :BPM=24 Havana     ・チャチャチャ:BPM=30 Blurred Lines    ・以前は、ルンバのことを「キューバンルンバ」と言いましたが、最近は単にルンバ(Rumba 又は     Rhumba)と呼んでいるようですので、ここでは「キューバンルンバ」のことを単に「ルンバ」と     書くことにします。  ・ルンバやチャチャチャは四拍子の曲ですが、4ビートとは言わず、8ビートと言います。   ビートは8ビートですが、リズムセクションには八分音符も十六分音符も出てきます。     →【各ウォークのアニメーション動画】 ・4ビートではないので、スイングはせず..つまり「タータ、タータ」と三連には流れず   に..「タツタツタツタツ」となりますので、この違いのイメージについては、第1図を   参照ください。    ・ちなみに、「1a2a…」と「1&2&…」との使い分けについては、第1図に示したように、     「ターター…」は「1…」と記し、「タ…」は     「1…」と記すのだそうです。    ・日本語で「イチニー」と言う時の「と」にはこの使い分けはありません。  ・チャチャチャの基本カウントは「1、2、3、4&」です。  ・「2 3 4&1」ではなく、「1 2 3 4&」と覚えた方が音楽に合わせやすいので、   お勧めします。  ・ところで皆さんは、ルンバとチャチャチャの違いはどこにあると思いますか?..   この違いはテンポの速さの違いにあるのでなく、ノリの違いにあると思いますが、いか   がでしょうか?  ・例えば『キサス、キサス、キサス』は、ほぼ同一テンポで、ルンバにもチャチャチャに   も無理なくアレンジされるラテンの名曲です..    →この曲はナット・キングコールの歌だとサビの部分はチャチャチャで、その他の部分はルンバの     イメージになっています。そのため、演奏をする場合は、チャチャチャの場合なら、カウベルを     「コンコンコンコン」と入れるとか、ルンバならサビの部分でも「調子にのらない」などの配慮     が必要でしょう。  ・ルンバとチャチャチャの相違点について私の考えを列記するとこのようになります。   (詳しいことは皆さんの先生にお尋ね下さいね。) ・ルンバ    …… 情熱的、静的、セクシー ・チャチャチャ …… 陽気、軽快、コケティッシュ  ・つまり ビールの宣伝をマネして言えば、ルンバには「コク」あり、チャチャチャには   「キレ」があるって言うことですかね!?   ...違いますかね!?...違いの分からない私です。(^^ゞ  ・<クラベス>:社交ダンスで使われるラテン曲の場合は、「コンコン」と言うクラベス   の音は「スリー・ツー」(図の上)で入りますが、「ツー・スリー」(図の下)でも間   違いではありません。上で紹介した「Havana」でも「ツー・スリー」が使われています。  ・ちなみに「クラーベ clave」はスペイン語ですが、「かなめ」と言う意味のほか ピアノ   の起源であるハープシコード(クラビア)の意味もあります。いかに重要であるかが分   かりますね!                           (01.06.12追記)                                 <第4図>

 ☆最近出会った格好いい曲をご紹介します。 
 ・ロビン・シック『ブラード ラインズ』Robin Thicke "Blurred Lines"(Youtube) 
  リズム&ブルースと言うジャンルの曲だそうですが、私は思わず体が動き出して
  しまいますが、皆さんはいかがでしょうか^^
                               (2013.12.17追記)
(4)タンゴ  ・タンゴの曲を「コンチネンタルタンゴ」と「アルゼンチンタンゴ」と分類するのは日本   独特のものだそうです。実際この分け方は便利だとは思いますが。    →より詳細を知りたい方は、「タンゴあれこれ」などを参照ください。     「ダンスの歴史(12)〜(13)」などを参照ください。('19.06.24リンク先変更)  ・このページではアルゼンチンタンゴについては触れませんので、お知りになりたい方は   私の「ダンスにまつわる個人的な話」「ダンス関係リンク」をご覧になってください。  ・まずは、社交ダンスで使われるタンゴ曲とテンポを紹介します..                     (↓:曲の例) ・タンゴ:BPM=32 ♪春風(swing作曲)  ・タンゴ:BPM=31 淡き灯に(YouTube swing歌)  ・タンゴ曲は二拍子(=2/4)で書かれる場合もあり、ダンスのテキストでは明確に「拍子   記号=2/4」と書いてありますが、この場合でも八分音符♪を一拍と考えて「四拍子の曲」   (=4/8)と考えても全く問題はなく、こう考えると「スロー」は二拍、「クイック」は   一拍になり、他の曲の場合と同じになって分かりやすいと思います。なお、私が譜面を   書く場合は、分かりやすさを優先してすべて4/4拍子で書きます。  ・タンゴ曲は、一般にスタッカートを伴う切れのいいリズムです。それに応じてダンスも   メリハリの効いた動きが要求されるものと思いますが、だからと言ってフィガーの終了   時などにダンスの流れを一々切らないことが重要でしょう。一見停止しているように見   えても完全には停止することはなく、床をプレスしているとかして、常に次の動作への   継続がはかられています。     →【各ウォークのアニメーション動画】  ・タンゴ曲は、テンポがチャチャチャとほぼ同一です。そのために、最近のパーティーで   は、タンゴとチャチャチャの区別のつきにくい曲がかかる場合もありますが、余りあり   がたくないですね。 (5)サンバ  ・社交ダンスで使われるサンバです。 (↓:曲の例) ・サンバ   :BPM=48 Mambo Jambo   ・サンバは四拍子ですが、ビート的には16ビートになります。競技ダンスの世界では、   サンバを二拍子の曲と考えているので、テンポの指定も「BPM=50」となっています。  ・16ビートでは、各拍子が4つに割れますから四拍子の場合、一小節は...     「タッッッ、タッッッ、タッッッ、タッッッ」   となります。これに一般的なサンバのアクセントを付けると...     「タッッタ、ターーー、タッッタ、ターーー」   と言う感じになります。  ・ダンスの先生がサンバの基本リズムとして言うところの「イチとニー」は、「イチと」   の部分が「3/4+1/4」(=「タッッ」+「タ」)の割合ですから、「イチとニー」は「タ   ッッタ、ター」となります。     →ですから、「イチとニー」の所は「イ〜チとニー」と言う方がピッタリしますね。  ・サンバはパーカッションのリズムがとても楽しいですね。色々な種類の打楽器が総動員   されているって感じです。ダンスを踊るのも楽しいですが、音楽を聴いているだけでも   かなり楽しめます..更に、もしあなたが手に楽器を持って一緒に音を出せれば、もっと   もっと楽しむことができると思いますよ!(^^)v     →パーカッションに興味のある方は、こちらなどを参照してください。      サンバでは、他に「サンバホイッスル」と言う笛なども使われる場合があります。  (6)パソドブレ   ・社交ダンスで使われるパソドブレです。(↓:曲の例) ・パソドブレ :BPM=56 ESPAÑA CAÑÍ   ・パソドブレは行進曲の一種なので、譜面は二拍子として書かれているのが一般的です。   しかし、パソドブレの曲は上記「エスパニア・カーニ」以外には余り聞かれませんね。  ・なお サルサについてはこちらのページに、少し書いておきましたので、ご覧になって   ください。


【 4.リズム感をよくするには 】

 ・当たり前のことですが、リズム感をよくするには、何よりも音楽を好きになり、音楽に
  より多く親しむことが最も大切です。
 ・外国人特に黒人の人達を見ていると、すごくリズム感がよく見えます。そのリズム感の
  よさは「天性のもの」のようにも見えますが、私は違うと思います。「リズム感」も後
  天的なものだと思います。小さい時から教会音楽や街中など、生活の中に常に音楽があ
  れば、誰だってその音楽が体に染込むはずです。
   →英語などと同じです。アメリカに住んでいれば、誰だって英語を話せるようになり
    ます。「能力の有無」には無関係です!
 ・もし、貴方がもっとリズム感を身に付けたいと思うのなら、その音楽により多く触れる
  ことです。
 ・ラテン系のダンスが大好き、と言う人でもカラオケになると演歌を歌う人を見かけます
  が..
   ..ラテン音楽に日々触れることなく、ラテンのリズムにのれるようになりたいと言う
    のは、余りにもムシのいい話だ!..
   ..とは思いませんか?
 ・で..具体的に、リズム感をよくするための方法を列記してみますので、どれか一つでも
  いいですから、是非一度試してみて下さい。 
   @時間がある限りダンス曲を聴き、曲に親しむ。ダンス曲に限らずに外国の曲、特に
    ジャズ、ラテン、タンゴ、シャンソン等々を聴き、曲に親しむ。
     →シャンソンはラテンやタンゴに使われます。例えば『恋心』や『小雨降る径』
      はタンゴ、『そして今は』や『雪が降る』はルンバ等々。 
   A音楽が聞こえている時は、その音楽に合わせて体を動かし、リズムをとる習慣を身
    につける。(「ノリ」が身につきます。)
     →手拍子が無意識で「ウンチャウンチャ」と裏打ちできるようになれば、もうOK
      でしょう。(^o^)v
     →パーティーなどで見ていると、踊っていない時でも音楽を聴き、音楽に合わせ
      てちゃんとリズムをとっている人を、私はほとんど見かけません!
      仮に「デモ」を見ている時でも、ちゃんと音楽も聴く! 
   B打楽器を何か一つ買って来て練習する。
     →タンバリンとかマラカスなら、3,500円程度で買えます。 
 ・但し、一朝一夕には上手にはなりませんので、気長にやって下さい。
 ・「リズム感」は文字通り「感覚」です。「感覚」は頭で理解するものではありません。
  体で覚えるものです!!

★エイトビートについて ― 8ビートは4ビートの倍か!? ―
 ・さて、「8ビート」とは何でしょう?..4ビートの倍でカウントすればいい   のでしょうか?  ・まず、曲に合わせて手拍子を打つ場合を考えてみましょう。四拍子のリズム   は「タン、タン、タン、タン」と1小節当たり4回叩きますね。同じ四拍子   でも「タ」と8回叩けば8ビートになります。  ・4ビートについては上で説明しましたが、同じ四拍子であっても、1拍1拍   がそれぞれ三連符になっているので、各拍を2分することができる8ビート   (イーブン)とは全く異なります。  ・4回しか叩かなくても、「タッタッタッタッ」(1&2&3&4&)と、その   間も意識すれば立派に8ビートになります。    ちなみに、ドラムのハイハットやスネアを叩く時も、タンバリンを鳴らす   時も、手首は8回動いていても、体や肘は常に四分音符に合わせて動かして   います。  ・ですから、8ビートとか16ビートとか言っても、基本はあくまでも四拍子   なんです..「イチトー、ニートー」や「イチニーサンシー」が基本です。   それで、この基本の四拍子のリズムに絡むように、その間に八分音符や十六   分音符が入って来てリズムを修飾する訳です。    ☆メロディーの場合には、主旋律に対して裏メロディー(助奏)と言うものがあって、     これを音楽では「オブリガート」(イタリア語:obbligato...語源は「ありがとう」     と言う意味のポルトガル語:obrigado)と言いますが、オブリガートはメロディーと     言う主役を脇から支えたり、バックの風景(背景)に当る部分の音を出したりしま     す。(メロディーバッキングと言います。)      リズムの場合では、8ビートや16ビートなどの細かい音符の刻みは、基本とな     る単調な四拍子のリズムに対する修飾であり、「リズムのオブリガート」と言える     のではないかと思います。  ・樹の幹は太くて大きいので二拍子や四拍子で揺れるが、先の方の枝や葉は8   ビートで揺れる..こんな感じでボディーの目に見える動きは、一見四拍子で   あっても、体のどこかでは8ビートや16ビートを感じている..これが重要   ではないかと思うのですが、いかがでしょうか?  ・8ビートだからと言って「身体全体が同時に8ビートのリズムを刻む」ので   はないと言うことです。      (1999.12.07追記)


【 5.ルンバのカウントについて 】

 ・ルンバでは、なぜ「1234」とカウントせずに「2341」としたり、「_234」
  とカウントするのでしょうか?..皆さんは考えたことがありますか?

♪ ペペさんからのメール ♪ ― ルンバのカウント2431について ―
 ・このコラムを追加するまで、この部分には次の文が書いてありました。   --------------------------------------------------------------------   月刊誌『ダンスビュー』(1998年9月号)の『エンジョイダンスミュージック』   では、「ダンス界ではなぜかキューバンルンバとチャチャチャだけは、ツー   からカウントするという悪習慣が広まっています。」(アンダーラインswing記)   ..と述べられていますが、私は「悪習慣」とは思っていません。このことに   関する私の考えは、下記「(2)何故「2,3,4,1」なのか?」に記しました   ので、ご覧下さい。   --------------------------------------------------------------------  ・この『エンジョイ・ダンスミュージック』と言うコラムは、ペペさんと言う   プロのミュージシャン(「ペペ&カルメン」としてご活躍しておられます)   の方が書かれたものなのですが、実は先日このペペさんご自身からメールを   頂きました..  ・内容を読んでみますと..ペペさんの記事の内容と私の考えは、相違している   ものではなく、ペペさんの文章を私が正しく解釈していなかっただけなのだ、   と言うことが分かりましたので、ここに注釈を加えさせていただくことにし   ました。  ・問題の「ツーからカウントするという悪習慣」と言う部分の解釈ですが...   例えばルンバの一般的な踊りだしの部分では男性は、「ツー」のカウントの   ところで左足を前にステップする訳ですが、この踏み出しのカウントを「ワ   ン」とせずに「ツー」とすることについてペペさんが「悪習慣だ」と言って   いるのだと、私は解釈してしまいましたが、これは私の誤解であることが分   かりました。  ・ペペさんの言いたいことは..音楽のカウントは「1234」とカウントし   ているのだから、ルンバを教える時も「1234」とカウントすればいいの   に、「2341」と言うカウントの仕方を教える人が多く、その結果、音楽   のカウント「1」のところを、「2」と勘違いして唱えて踊る人がいる...   その原因はルンバのカウントを「2341」と教えたからだ..と、そのこと   を「悪習慣」だと言われていた訳なんですね。  ・分かりました、大変失礼しました >ペペさん (^^ゞ  ・また、私の記事に対してもご立腹されるのではなく、逆にお褒めいただき、   長い目で見ていただいたことに感謝いたします。更にご自身で企画制作され   たCDをお送りいただきまして、重ね重ねお礼申し上げます。  ・皆さんの参考までに、いただいたCDのタイトルをここに列記し、私からも   皆様にご紹介させていただきます。    1.CD音楽講座第3集、ルンバとチャチャチャ徹底練習    2.ダンスのためのCD音楽講座 Vol.II  ・ペペさんのご活躍をお祈り致します。                              (2000.02.27追記)
(1)よくあるカウントの間違い  ・ルンバなどで見かけるカウントの間違いは、概ね次のどちらかです。     (A) 音楽の「1」のところをダンスの「2」としたもの        音 楽 のカウント: 1、2、3、4、1、2、3、4        ダンスのカウント: 2、3、4、1、2、3、4、1     (B) 音楽の「3」のところをダンスの「2」としたもの        音 楽 のカウント: 4、1、2、3、4、1、2、3、4        ダンスのカウント: 4、1、_、2、3、4、1、2、3                      ↑:出だしで1拍「タメ」てしまう  ・前者(A) は、最も初歩的、且つ、ありがちな間違いで、音楽に合わせて「2341」と   唱えるものだから、音楽の「1」のところがダンスの「2」になってしまうと言うもの   です。ダンスの指導的立場の先輩諸氏にも、この間違いに気付いてない人が大勢おられ   ることは大変残念です。  ・後者(B) は、踊りだしの「4、1」は正しくできたものの、次の「2」との間に「ウン」   と1拍分の「タメ」を入れてしまうため、その結果手拍子でお馴染みの日本人のリズム   感にぴったりの「強拍踊り」に陥ってしまう、と言うものです。  ・これらのクセを直すには、次のようにするのがよいと思います。     (A) 音楽のカウントを正しく「1、2、3、4」と取れるようにする     (B) まず、チャチャチャのカウント「1、2、3、4&」に慣れる  ・それでも分からない人は、テレサテンの『つぐない』で練習して下さい。 ♪つぐない (BPM=27 swing編曲)                          <第5図>  (イントロ:8小節)       1 2 3 4 ←カウント(拍子)         ま−ど−に− イントロの最終小節 tacet       にし−びが−−− 第1小節目 Aの開始、リズムの開始       −−あたる−へや 第2小節目       は−−−−−−− 第3小節目       −−い−つ−も− 第4小節目       あな−たの−−− 第5小節目       −においが−する 第6小節目       わ−−−−−−− 第7小節目       −−ひ−と−り− 第8小節目 Aの終わり→A'の開始 tacet        →tacet(仏語:タセ)」は音楽用語で「長い休止」です。この部分には、本来カウントは         なく伴奏も入れず、メロディー部のソロになりますが、ダンス曲とする場合はカウント         を入れることをお勧めします。     (A) 文字一つがそれぞれ1/2拍(♪)です。     (B) この歌では、各小節の「1」に歌詞がない部分がいくつかあるので、比較的分       かりやすいと思います。     (C) 朱記の部分がカウント「2」です。 (2)表と裏、ダウンビートとアフタービートについて  ・まずは、カウントの強弱について考えます。  ・音楽のカウント「1、2、3、4」は、普通「強、弱、中、弱」です。       1、2、3、4       強 弱 中 弱       ◎ _ ○ _       ↑   ↑…通常、この◎○のところでバスドラムやベースの音も出る       ↑   ↑…通常、この◎○のところで日本人は手拍子を取る  ・この13と24のことを、私は勝手に「表と裏」と言ってますが、専門用語で何と言う   のかは知りません。カウント「1」は、音楽の方では、特に「ダウンビート」と言い、   その他のことを「アフタービート」又は「オフビート」と言うのだそうです。  ・民謡や演歌などの時の手拍子は、「いちと〜にいと〜…」と、概して表でリズムを取る   のに対して、ポップス系の曲の時は、裏で取りますね..「いちと〜にいと〜…」です。  ・演歌系にせよ、8ビートポップス系にせよ、リズムセクションの中でも最も基本となる   音を出しているバスドラムやベースは、このオモテ(1、3)を押さえて音を出します   ..あるいは、「3」をシンコペーションして外したとしても、少なくても「1(頭)」   だけはきちんと押さえているはずです。  ・8ビートポップス系の時、手拍子をウラ(2、4)で取るとしても、オモテ(1、3)時に、   下半身は床をプレスする動作をしたりしているはずです。 (3)ルンバのステップは何故「_234」なのか?  ・アフタービートの時にステップし、最も強いビートであるダウンビート「1」の時に床   をプレスする..これを踊りにしたのが、まさにルンバやチャチャチャだと言うことです。  ・ルンバを「_234」で踊ることは「インタ−ナショナル・ダンス」のルールですが、   このルールは、「手拍子をウラ(2、4)で取る」ことが当然と思える人にとっては特に   違和感のないルールですが、演歌系のように「手拍子をオモテ(1、3)で取る」こと   が当たり前の人にとっては、違和感を感じてしまうルールのようです。  ・違和感を感じる人は、ジャズやラテンなどの「洋楽」に親しんで、ルールを受け入れら   れるよう努力する必要があります。    ・「1では床プレスのみを行いステップはしない」と言えども「流れ」がありますから、当然脚の     動きや体重移動はあるでしょう。そこら辺の話はここでのリズムの取り方の話とは別の「綺麗な     (上手な)踊り方」と言う話になると思います。    ・1カウントずれで踊ってしまう(1234を、QQSで踊るなど)と、ダウンビートの時に床を     プレス(フロアプレス)することがなくなってしまうので、人のダンスを見ていても自分で踊っ     ても、私自身は違和感を感じてしまいます。    ・なお、ルンバをこのように「_234」のカウントで踊ることを基本としているのは、あくまで     も「インタ−ナショナル・ダンス」やそのルールに則って踊る競技会の世界での話です。     例えば「アメリカン・ダンス」では「123_」と踊るとのことですから、ステップが1拍ずれ     ていたとしても、ダンス自体としてはとしては何ら問題はないものと思います。     ただ、日本のダンス教室やサークルでは「インタ−ナショナル・ダンス」のルールを基本として     指導されているようですが、それにも拘わらず音楽のカウント「1234」に合わせて、口では     「234_」と唱えて指導されることは明らかに誤りなので、できるだけ正しい指導をして頂き     たいと願う次第です。                         (2006.07.23改定)


【 6.ダンス曲のテンポと長さ 】

 ・社交ダンスの場合、ダンスの種目毎にテンポと長さについて「標準」の規定があります。
 ・曲のテンポについて、ここでは、日本ダンススポーツ連盟(JDSF)あるいはその上部団体
  である "International DanceSport Federation"(IDSF)が「IDSF COMPETITION RULES」
  として規定しているテンポをご紹介します。
 ・ダンス界ではテンポを「1分当たりの小節数 (BPM)」で表示しますが、ここでは演奏者
  にも分かりやすく四分音符数(q=)でも書いてみます。
 ・主な種目のテンポについて列記します。
      <ダンス種目>    <標準テンポ>   <実際の演奏>
     ・フォックストロット BPM=30 (q=120)    108〜124
     ・クイックステップ  BPM=50 (q=200)    188〜204
     ・ワルツ       BPM=30 (q= 90)     87〜 93
     ・ウィンナ・ワルツ  BPM=60 (q=180)    165〜183
     ・タンゴ       BPM=33 (q=132)    124〜136
     ・ルンバ       BPM=27 (q=108)    100〜120
     ・チャチャチャ    BPM=30 (q=120)    116〜128
     ・ジャイブ      BPM=44 (q=176)    160〜180
     ・サンバ       BPM=50 (q=100)     96〜104
     ・パソドブレ     BPM=62 (q=124)    116〜126
 ・曲のテンポについて、ここでは、日本ダンススポーツ連盟(JDSF)の公式ホームページに
  書いてある内容をご紹介します。
   →「定款」→「・競技関連規程集2011年版ワードファイル」
   →「1.競技関連規程集2009年版」 
    ◇第8条 曲の演奏時間とテンポは、次のとおりとする。 
      <ダンス種目>    <標準テンポ>
     ・フォックストロット BPM=28〜30 (q=112〜120)
     ・クイックステップ  BPM=50〜52 (q=200〜208)
     ・ワルツ       BPM=28〜30 (q= 84〜 90)
     ・ウィンナ・ワルツ  BPM=58〜60 (q=174〜180)
     ・タンゴ       BPM=31〜33 (q=124〜132)
     ・ルンバ       BPM=25〜27 (q=100〜108)
     ・チャチャチャ    BPM=30〜32 (q=120〜128)
     ・ジャイブ      BPM=42〜44 (q=168〜176)
     ・サンバ       BPM=50〜52 (q=100〜104)
     ・パソドブレ     BPM=60〜62 (q=120〜124) 
    を参考ととする。(括弧内はswing記)

 ・これを図で表すと次のようになります。
  ・赤はいわゆる「テンダンス」、緑はその他のダンス、図中の数値は標準テンポの中間値です。
      
                   <第6図>

 ・曲の長さは、1コーラス32小節の曲の場合、2コーラス演奏するのが基本で、その前
  後に「イントロ」や「エンディング」が各々4〜8小節ほど付加されるでしょう。
  場合によっては、1番と2番の間に間奏(フィルイン)を挿入する場合もあります。
   →生演奏の場合、特にボーカルが入る場合などには、曲の長さが長くなる場合もあり
    ます。(2コーラス半〜3コーラス)
 ・但し、クイックやジャイブ系の場合はテンポが5割程早いので、長さも5割長くして、
  3コーラス(96小節)の演奏を基本とします。 
 ・ダンス曲のテンポについて書いているHPを、参考までにご紹介します。
	IDSF Competition Rules(英語)
	  IDSF:International DanceSport Federation
	IDSF COMPETITION RULES(日本語)
      JDSF:日本ダンススポーツ連盟3 Basic Dance CharacteristicsDance tempiAccordions Worldwide

 ☆ステップの所要時間(理論値)('19.03.27追記)
 ・ダンスの種目毎の各ステップの所要時間を上記標準テンポに基づいて算出して表にして
  みましたので、参考までに掲載します。この表によれば、例えばフォックストロットで
  は、“Q”が0.54秒なので“S”は倍の1.08秒、“&”は“Q”の半分の0.27秒と言うこと
  になります。
 ・この表によれば、最短ステップはジャイブの「0.13秒」になります。クイックのティプ
  シーなどを「Q-&-Q」と踊った場合について算出していますが,これをジャイブのように
  「Q-a-Q」で踊り、「a」を「1/3拍」として算出した場合は「0.1秒」となって、表の中
  の最短値となります。
 ・いずれにしても、最短ステップの所要時間はおよそ「0.15秒」と言うことになります。
      
                   <第7図>



【 7.生演奏時の注意 】

 ・ダンスパーティーでは、生バンドの演奏は雰囲気を盛り上げますので、ぜひ「生バンド
  付」でやって欲しいものです。
 ・しかし社交ダンスのバック演奏の経験のないバンドさんに演奏をお願いするの場合は、
  こうしたダンス曲のルールについての知識がない場合がほとんどですので、あらかじめ
  次のような「要望」を出し、お願いしてみて下さい。
    (1) 曲のテンポと長さは、できるだけ上記の内容で演奏する。
       →3分以上の曲は、3分前後になるようアレンジする。
    (2) 「イントロ4小節」をできるだけ守る。(最長で8小節)
    (3) エンディングへの移行と、エンディングを分かりやすくする。
    (4) ベースの演奏はシンコペーションなどをしないで、基本のリズムに徹する。
      但し、パーカッションが十分にリズムを刻んでいる場合は別で、ベースも少し
      は遊べます(^o^)
    (5) テンポの速い曲ばかりを連続して演奏すると、踊る方は疲れてしまうので早い
      曲はできるだけ連続して演奏しない。
 ・これらの一つでも損なわれた場合は、「CDの方がいいわね」って言われてしまいます。
 ・社交ダンスのバックバンドでの演奏の善し悪しは、1にリズムであってアドリブの上手
  下手は全く関係ありません!...キビシー(T_T)
 ・また、踊りにくい演奏に出会った場合でもバンドさんのせいにしないで下さい。バンド
  さんは「知らなかっただけ」なんです。このような場合は、「主催者からの要望」がな
  かったことがいけないのですから...(^^;

 ☆バンドさんの配置の概要
  広い会場でのパーティーでは、十分大きな音量が必要になります。そのため各楽器から
  の演奏信号は、一度ミキサー機能を有したPA(プリアンプ)にインプットし、楽器毎の
  音の大きさを調整してメインアンプに送り、そこからお客様向けのメインスピーカーや
  演奏者のためのモニタースピーカーに接続して音を出します。
 ・木管・金管楽器はマイクで音を拾います。ドラムスは必要に応じてマイクを使いますが、
  ラテンで使われるコンガやマラカス、クラベスと言ったパーカッションは意外と音が響
  くので、マイクは使わなくても大丈夫です。
 ・広い会場での演奏では、AC電源ケーブル、個々の楽器とPA間を接続するシールドケーブ
  ルやマイクコードなどについて十分に長いものを予め用意しなければなりません。
 ・PA、メインアンプ、メインスピーカーなどは、大変高価でかつ使用頻度が少ないため、
  通常は楽器屋さんからレンタルで借りなければならないでしょう。
 ・費用を見積もる場合は、このようなレンタル費用や運搬費などの経費を正しく計上する
  必要があります。                       (2014.07.14追記)
  
                   <第8図>


【 8.おわりに 】

 ・本来、ダンスパーティーではどんな曲が演奏されても、その曲に合せて踊るべきもの、
  と考えます。したがってダンスパーティーではバンドに文句を言うスジは全くないはず
  なのです。ダンスパーティーと言えどもダンスを踊ることだけが目的ではなく、ダンス
  やダンス音楽を通しての「社交」にもあるはずなのです。
 ・ダンスパーティーは「曲に合わせて踊る楽しさ」「人と知り合うことの楽しさ」のため
  にあるものと思うのですが、現状のダンスパーティーは「教室の延長」として捉えてい
  る方が圧倒的に多く、社交ダンスを「きっちりとした枠組」で捉え、パーティーはその
  ための練習の場(習ったことのおさらいの場)としている方が大勢いらっしゃるように
  思えます。
 ・パーティーでは、文字通り肩肘を張らない、臨機応変のパーティーダンスや気取らない
  カジュアルなダンスを楽しめるようになって欲しいと、私は思います。
 ・例えば、英語を習ったとして、英検を受験し良い成績を取ったり、英語の弁論大会で他
  の出場者と競うことも励みになることではありますが、英語を習う本来の目的は、英語
  圏の人達との交流であるはずです。私は社交ダンスも一つのコミュニケーションツール
  と考えています。一種のボディー・ランゲージなので、英語が分からなくてもハートと
  ハートの交流ができるツールの一つだと、私は思います。 
 ・したがって、残念なことですが、現状では上記のような要望を出さざるを得ず、バンド
  さんには、こうした現状も理解してもらわなければならないものと思う次第です。