東地中海編




カイロのはなし 99.4〜5





エジプトといえば、これでしょ!


なんだか怪しい空港内・・・そしてホテル
深夜空港に着いた。旅行会社からはパスポートコントロールの前にツアー会社の現地係員が待っているとあったのに・・・誰もいない。ビザもない・・・。自分で買っていいのか?(自分で買ったほうが安いんだけどさ)それとも買わざるべきか?いきなり途方にくれる。どうしたらいいんだ・・・と待つこと20分程度。飛行機が早く着いたので係員が間に合わなかったようで、大慌てで走ってきた。ほんとほっとしました。税関ではそこの係員とツアー会社の係員がふざけあっているうちに通れてしまった。いいんだろうか・・・こんなんで?

ホテルはギザ地区にある「ピラミッド パーク ホテル」。敷地内は芝生が広がり、2階建ての建物が何棟も並ぶ。また大きいプールがとてもきれいに夜空を映している。それはそれは幻想的な雰囲気であった。しかし・・・時間はすでにAM3:00を回り、家を出てから30時間になろうとしている、飛行機で寝ただけで充分に寝ていない。気を抜くと目が自然と閉じてしまう状態だった私にとって、そんなまわりに感動する余裕もなかったのでした。なのに、なのに!!荷物が届かないじゃないですか!!TELをしても通じない!!1時間近く待っても来ないので催促に出かける。夜明けの中、イスラムのお祈りが聞こえる・・・。その後平謝りのポーターとともに荷物が届き、4:30就寝、7:00起床。ハードな出だしであった。
ホテルではシャトルバスを運行しています。タハリール広場まで何便か出ているので利用すると便利です。室内も広々でした。エアコンはガンガンに利きます。ベッドはなんだかねんきが入ったやわらかなスプリングでした。



ムハンバト アリ モスクの内部
ドーム部分の模様がすばらしい!


イスラム教の象徴 モスク(ムハンマド アリ モスク)
別名アラバスター(大理石) モスク。イスタンブールのブルーモスクを真似て造ったというこのモスク。私はモスクを見るのが初めてだったので、とても新鮮で驚きもあった。外観はシンプルでありながら、重厚な感じで、丸いドームがかわいらしく思える。内観はヴァチカンのサン ピエトロ寺院を真似たとのこと。本家のサン ピエトロよりも華美さがないけど、グリーンで統一されていてとてもきれい。色が落ち着いていてとっても重厚な感じ。個人的にはこちらの方が好きです。はい。あんぐりと口を開けて、鑑賞していました。偶像崇拝をしないイスラム教では絵などはなく、アラビア文字がデザインされた形で描かれている。それだけでも神秘的に見えてしまう。カイロといえば・・・ピラミッド!というイメージですが、日本人に馴染みのないイスラム教のモスクも一見の価値ありです!



これはなんでしょう?
・・・ツタンカーメンのうしろあたまです




うしろあたま part.2
・・・なかなか見れないぞ、スフィンクスのうしろあたま
それにしても、ワカメちゃんのようだぞ


考古学博物館とピラミッド らくだで散歩
観光客なら必ず足を運ぶ考古学博物館。ここにはエジプトで出土した品々が並ぶ。中でも2階部分は有名なツタンカーメン王の仮面やたくさんの副葬品が並んでいて、その豪華さと美しさに感動してしまいます。広いところなので、のんびり見ていたらあっという間に1日過ぎてしまいそう。

そしてピラミッドとスフィンクス。やっぱりこれは見なくては!ですよね。でもまわりにはらくだや馬を連れた客引きがとても多く、「写真を撮れ!」とポーズを作ったりします。でもでもその後お金を請求されるとか。それにぼったくりもひどいらしい。警戒しつつも、らくだに乗ってみたい・・・という気持ちがムクムクと湧きあがってきました。ってなわけで、ガイドさんの紹介で安いらくだやさんへ。らくだのまわりにはハエが多くってちょっとひるんでしまったけど、乗ってみたら気持ちいいのなんのって!!高いところからピラミッドを眺めつつ、らくだのリズムでお散歩。あ〜一気に古代へタイムスリップ!・・・らくだ引きの少年よ、写真はきちんと撮っておくれよ!

カイロの人々
子供たちは好奇心が強く、観光客に対してもその気持ちをかくそうとはしない。「Welcome Egypt!」「Hello!!」と声を掛けてくる。そしてみんなの目はとってもキラキラしている!私は日本でこんなに輝いている子供の目を見たことがあっただろうか。そして私が子供の頃、見かけた外人に対して「ようこそ、日本へ!」などと思ったことがあっただろうか。また大人でもそういう人がいる。博物館でスカーフをした女性たちに写真を一緒に撮りましょう」と声を掛けられた。日本人がそんなにめずらしいわけでもないと思うんですが・・・なんだか照れてしまう。おまけにカメラは持っていないようで、私たちので撮った。写真に写りたかっただけなんだろうか?よく分からん。この時私は女性たちに両腕をシッカと組まれ、囲まれていたが、同行者(夫)の側にはあまり寄っていかなかった。これもイスラムだからだろうか・・・。(同行者:俺は邪魔だったのかも・・とすねる)また街であった人たちも目が合うとにっこりと微笑んでくれるし、地下鉄では席が空くと「座りなさい」と薦めてくれたりする。とても親切な人が多いです。
観光客は白人(主にヨーロッパ方面)がすごく多く、年配の方が目立つ。日本人などのアジア系は意外と少ない。まぁ日本人が少ないのは97年のルクソールで起きたテロのせいで危険勧告のレベルが高かったせいもあるようですけどね。98年末にレベルが下がり観光大国エジプトも大々的に宣伝を始めていますね。実際警備を増やしているために、以前よりも安全になったという話もある。考古学博物館に入るためには、荷物のX線チェックを2回も受ける。建物のまわりは警備の人で囲まれ、建物近辺はゲートで囲まれている。中に入るのも制限を受けているようだ。宿泊したホテルには入り口に金属探知器があるし、ツアーで行ったレストランやピラミッドも同様。観光客が行きそうなところには、警備がきちんとされているのでした。その様子は物々しさを感じますけど、それだけ安全に守られているんだ・・・と思うと、観光もしやすくなりますね。

蚊取り線香は必需品なのだ
もし宿泊ホテルが高層ビルならば心配は要らないかもしれないけど・・・。私たちが泊まったホテルは2階建ての建物なので、蚊がとにかく多かったです。蚊取り線香・虫除けは持っていった方がいいと思います。部屋では蚊取りマットがありました。でもプールサイドのレストランで食事をしていたら、酔った頃にどんどん刺されてしまいました。お店の人が気を使って、蚊取り線香を焚いてくれましたが時既に遅し・・・。数箇所刺されてしまいました。虫除けシートも持っていたのに・・・なんで使わなかったんだろう。反省しつつ、ボリボリと掻きまくるカイロの夜でした。

もしかして、ボラれた?
一日観光で案の定パピルス屋へ連れて行かれた。あんまり興味はないんだよねぇ・・・と思っていたら、なかなかいい絵を見つけた。しかし値段はけっこういいんですね。でもそんな物かなと相場の分からない私たちは気軽に考え気に入った絵を10%オフで買いました。ヒエログリフ(象形文字)で名前を入れてうん千円。しかしホテルに帰ってきて売店で見てみると、サイズは確かに小さいし、色も凝ってないし、フレーム飾りの模様もないけど、意外に安くってちょっと不安になる。20エジプト£前後・・・。はい、そうなんです。きっとぼられたんでしょう。そして値切るのさえも弱気でした。かもになってしまいました。しかし、家に帰って飾ってみるととてもいいものに見えてきました。まあ、よしとしよう。
ハン ハリーリというバザールではふっかけが当たり前のようです。ホテルの売店で2500円程度の置物が2万円超で言いますから。こっちが20$以上は払わないというと、どんどん下げます。それでもなかなか希望までは行かず、要らないといったら怒り出した。 私は歩み寄って下げているのに、どうしてあげてくれないんだ!とか(ふっかけすぎなんだよ・・・)、1時間もかけて説明したのに!とか(こっちも無駄な時間を過ごしたぞ)。なんだかちょっと恐かったし、うんざりしました。でも同行者はそんな値段では要らないとあくまで強気。結局25$で買いました。店員は悔し紛れに同行者に「日本のものをくれ!!」と吠え続け、ライターを持っていきました。でもさ・・・こんな風に時間がかかってしまうのも、ぼるのもどうかと思う。タクシーも値段交渉だし。リーズナブルでメーター制だったらもっとみんな利用すると思うんだけど。薄利多売はいやなのかしら。観光大国としてやっていくならばそういうところを少し考えてた方がいいと思うんですけど、これもエジプトらしさなのかな?

食べ物
とある日の昼食はツアーに組まれているものでシーフードとのこと。こういうのでおいしいものってあんまり望めないよなぁ・・・なんてあきらめていたんですけど、これがなかなかおいしかったです。やきたてでふっくらとふくらんでいるパンをちぎって、いろんな物につけて食べる。タヒーナ(ゴマペースト)・クリームチーズ・カッテージチーズ・サラダ・レンズマメ・ナスの焼いたもの・ナスをすりつぶしてゴマペーストと和えたもの・ズッキーニやトマト・・・たくさん並ぶ。それを一通り食べてみたいけど、食べ過ぎてしまうそう。その中でも、タヒーナは日本人の口に合うと思います。こくがあってとってもおいしい。それにパンもとっても素朴な味でおいしかったです。その他、エビ・イカ・白身魚のフリッターが出てきて、う〜んおなかがいっぱいになってしまった。スースという味付けご飯もけっこう私は好きでした。(しかし同行者は×だったよう、人それぞれか)

ケバブを食ってないぞ!!とお店を探し回ってやっと見つけた一件。観光地から離れていると値段も庶民的でお得ですね。考古学博物館から歩いて15分くらいで見つけたこのお店はケバフのサンドで1.50エジプト£。チキンのサンドで2.00エジプト£。60円〜80円くらいか。安い・・・。私はかつてこの値段の肉を食べたことがあっただろうか・・・。他の人が食べていたピタサンドもおいしそうだったなぁ。う〜ん。

本当にしつこい売り子、タクシーを断るには・・・
「ラッア」ラにかなり強くアクセントをつけて言う。同時に手は水平に動かし、ちょうど野球のセーフ見たいな感じにするといい。でも片手だけね。これをいうと押し売り的な人々、しつこいタクシーのドライバーみんなすっきりあきらめてくれます。この言葉を言ったら、あるドライバーは驚いてしばし呆然「ラッア・・・」とつぶやいていなくなってしまいました。そんなにショックを受ける言葉なんだろうか。ちょっと心配。でも考古学博物館前のねんきの入ったおじいちゃんは、私が「ラッア!」といったらすかさず「Very Good!」と来たもんだ。ぷぷぷっ・・・と笑ってしまったよ。じいさんのねんきにはかなわない。

エジプトで有名な日本人は?
出発前の同行者との会話
「吉村作治ってピラミッドの前にいるんだよ」「いるわけないじゃん!でもいそうなイメージはあるけどさ」
その後、新宿であった「ハプスブルグ家の秘宝 エジプト展」に出かけたとき、吉村作治といくエジプトツアーがゴールデンウィークにあることを知る。もしかしたら本当にピラミッドで会うかもしれない!とも思ったけど、日程は私たちとはずれていたのでまぁ無理なはなしよ・・・と語っておりました。案の定ピラミッドの前に吉村教授はおりませんでした。まぁそうでしょうね。あっはっは!

と思ったら、アテネへの移動のとき空港でいたんですよ!!びっくりしたぞ〜!!飛行機に乗り込んだら、ビジネス最前列にいらっしゃったので「こんにちは」と声を掛けるが、返事はない。がっかり・・・。でもまぁエジプトで吉村教授を見れたのでなんだかよかった、よかった。すっきりしたぞ。
#これってサンフランシスコで「サンフランシスコのチャイナタウンの飲茶〜」と歌ったり、イスタンブールで「飛んでイスタンブール〜」を歌ってしまうように、なんだかぴったりとはまって気持ちがいいものです。同様にエジプトで吉村作治。うん、決まった!ってかんじですがな。

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