<第3夜> 悪漢カンダタ

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ロマリア 〜 カザーブの村 〜 シャンパーニュの塔 〜 ロマリア

実は第2夜のあと、セーブデータを破壊してしまいました。
もう一度初めからやり直しています。キャラクターに多少の能力差があるのはそのせいです。


私達は古都ロマリアの門を潜った。 バレンシア  「なぁシルヴィア、ロマリアに来たのは良いけど、何するつもりなんだ?」 私      「私達の任務はバラモスの本拠地の探索だ。しかし手がかりは少ない。         各国の国王に謁見し、現地の人々に情報提供のお願いをする必要がある。」 バレンシア  「……ふ〜ん。面倒なものだな。         ま、バラモスを見つけた暁には、このバレンシア様がふん縛ってとっ捕まえてやらぁな。」 随分と自信たっぷりな物言いである。実力もそれに伴っていれば文句は無いが。 城の門番は親切にもすぐにロマリア王への謁見を取り次いでくれた。 アリアハンのオルテガの名前は異国でもまだ通用するものらしい。 ここで私達はロマリア王に頼まれ事をされてしまった。 カンダタという名の悪漢がロマリア城に忍び込み、王権の象徴たる宝冠を盗み出したというのだ。 (カンダタという名は東洋の小説の登場人物に聞いたことがある。あやかったのか?) 手の者には八方手を尽くして捜索させたが手がかりは掴めず、 そこにオルテガの娘という私達がやって来たのを、藁にもすがる気持ちで頼んできたらしい。 私      「……かしこまりました。そのカンダタとやらを懲らしめて、         宝冠を取り返して参りましょう。」 バレンシア  「お、おい……」 バレンシアの文句は柔らかく手で遮った。 私達は謁見の間を出る。 バレンシア  「おい、どういうつもりだよシルヴィア。         いつものお前なら、任務を優先してよけいな寄り道は嫌がるはずだろうよ。」 私      「……カンダタという男に会って話をしてみたい。         バラモスの手がかりは少ないからな。その筋の人間なら少しは何か知っているかも知れん。」 バレンシアは狐につままれたような顔をしていたが、彼女なりに納得したらしい。 アイリーナさん「……しかし、どこからその手がかりを探しましょうか。         ロマリア王も掴めなかった手がかりです。簡単に見つかるでしょうか。」 私      「蛇の道は蛇ということわざもあります。その筋の話はその筋の人間に聞くのが一番でしょう。         国王軍も正規兵ともなれば、なかなかそういった裏技は思いつかないものですよ。」 私は街の牢獄番にいくらかの小遣いを掴ませ、囚人に会わせてもらった。 案の定、一人の囚人が昔カンダタと共に仕事をしたことがあるらしく、 奴の隠れ家がシャンパーニの塔だということを聞き出せた。 シャンパーニの塔はロマリアから北上したカザーブという村を通って行かねばならないらしい。 私達はロマリアで旅支度を整え出発した。 この辺りまで来ると、かなり魔軍の連中にも手を焼くようになった。 「軍隊蟹」のような重量級の魔獣や、不死の怪物など、 正面からぶつかるには手に余る連中が行く手を塞ぐのだ。 アイリーナさんやミーシャちゃんの魔力支援を受けながら、カザーブに向かう。 カザーブは山間の寂れた村だった。 しかしカザーブの人々は暖かく私達を歓迎してくれ、シャンパーニへの道順を教えてくれた。 カザーブで鋭気を養い、私達はシャンパーニへと向かった。 起伏のある平原を進んでいくと、森の端に6層構造の大きな塔が建っているのが見えた。 私達は慎重にカンダタの本拠地に侵入する。
シャンパーニの塔侵入時の各人ステータスです。   あいも変わらず頼りになるバレンシアの破壊力。   攻撃力は突出しています。  「鋼の剣」は途中のスゴロクハウスでもらった貴重な品です。   平均的な能力値のシルヴィア。   少し「運」が低いのが難点です。  「棘の鞭」で全体攻撃をするのが仕事です。  「挫けぬ心」で性格が「苦労人」になっているため、   肉体能力は「頭脳明晰」よりも上がりやすいです。     こちらも平均的なアイリーナさんの能力値。   あまり彼女に特筆して書くことはありませんが、   この前後で「ラリホー」「キアリー」を覚えたので、   パーティーでの重要度は増しています。  「運」がめちゃくちゃ高いミーシャ嬢。   変わらずけったいな装備をしていますが、   忘れたころに「毒針」でプスっと堅い奴を倒してくれるので、   結構役に立つ奴でもあります。  「ギラ」「ヒャド」、カンダタ戦では「スクルト」にもお世話になりました。
カンダタの配下と思われる連中を排除しながら塔への侵攻を行う。 最上階にてはカンダタとおぼしき男を追いつめることが出来た。 しかし奴も百戦錬磨の悪党。キチンと抜け穴は用意してあったらしい。 上手く我々を誘導すると、我々を階下へのシュートに叩き込んだ。 (なっ……しまった!) しかし私達もここでカンダタを逃しては子供の使いである。 奴も上手く我々を引っかけて油断している矢先、先手を打って再度奴等を追いかける。 何とか奴を塔の片隅に追いつめることに成功する。 どうやらカンダタも荒事無しには済みそうもないと考えたらしい。 奴のその配下共がこぞって獲物を身構える。 私とバレンシアはおもむろに3歩ほど前に出た。 カンダタは想像以上に手強い使い手だった。 大斧を振り回し、私とバレンシアの二人を同時に手玉に取る豪傑である。 カンダタの配下どももアイリーナさんの誘眠魔法の範囲に同時に入らないよう、 散開して迫ってくる。 ここで物を言ったのがミーシャちゃんの障壁魔法であった。 強力なフィールドを幾重にも私達の回りに張り巡らせ、堅固な鎧と化す。 幸いにもカンダタ達は魔法には一切精通しておらず、 アイリーナさんの治癒魔法と相まって彼等を追いつめることが出来た。 カンダタは純粋な盗賊らしく、勝ち目の無い戦いはしないタチのようであった。 私達が優勢と見るや、一斉に武器を捨てて降伏し始めた。 私としてはどうでも良い男だったのだが、やはりアイリーナさんは助けてあげて欲しそうだった。 私はバラモスに関しての噂をカンダタに聞いたが、あまり詳しい話は聞けそうになかった。 ここから北方にノアニールという地があり、 そこにバラモス軍の手がかりがあるかも知れないと言うだけであった。 (この下りは創作です。ゲームではカンダタはこういうことは言いません。) 私もこんな悪党一人の命を奪ってもしょうがない。 宝冠を置いていかせ、奴の去るのを見逃すことにした。
私達は無事宝冠を取り返してロマリアに戻った。 ロマリア王は私達を下にも置かぬ歓迎をしてくれ、 ロマリアでも情報収集をしてくれるよう約束してくれた。 しかもこの王、酔狂なところがあるのか、国政に倦んでいるのか、 こともあろうに私に、自分に代わって国王になって欲しいとまで言い始めた。 私は当然驚いて辞退する。 ミーシャ   「じゃ、ミーシャが王様になってあげてもいいよーんo(^^)o」 ごち。 ミーシャ   「いったーい! シルヴィアさんいきなり何すんのさー(ToT)!!」 私は丁寧に、自分たちには重要な任務があること、 それが済むまでは残念ながら国王の期待には応えられないことを申し上げた。 国王は残念そうだったが、私達の申し出を受け入れてくれた。 次はカンダタから聞き出したノアニールに行ってみるしかない。 私達は2、3日、ロマリアでお世話になって鋭気を養い、北方への旅路についた。

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