<第6夜> 魔軍の本拠

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ここからこのゲームの自由度はグッと高くなります。
正直言って、どうやって話を繋げていくのがいいか悩むところではありますが……(^^;。
まぁやってみましょう。

何人かクラスチェンジした後に取ったSSがありますが、気にしないで下さい。

大灯台 〜 テドンの町 〜 ネクロゴンド外縁


私はまず船長にポルトガの南の海を挟んだ所にある大灯台の近くに寄せてもらうようお願いした。 それにはこういうわけがあったからだ。 ポルトガにて出港の準備をしているとき、一人の船乗りが私にこう語りかけてきた。 「あんたぁ、そりゃあ女だてらに剣の腕は立つかも知れねぇが、  海じゃあそればっかりじゃどうしようも無いときがあるぜ。」 私はそれも当然の理だと思い、虚心坦懐にこの船乗りに問いかけた。 私はどうしても海へ出なければいけないのだが、そういうときはどうすれば良いのかを。 船乗りは意外な私の態度に気を良くしたらしく、一人の人物を訪ねるよう教えてくれた。 その人物はもう70年以上も世界の海を股に掛けていた船乗りで、今はもう引退して灯台守をしているのだという。 彼ならば、きっとその生涯で得た代え難い経験談を語ってくれるだろう、と。 その灯台守がこの大灯台にいるのだ。 私達は大灯台の老人を訪ねた。土産には彼の好物だという火酒を用意している。 老人はこんな灯台を訪ねてくる珍客に面食らったようだったが、 一応まともな女性のアイリーナさんがいたことも良く作用したのだろうか、 土産の火酒を飲みながら色々な事を語ってくれた。 海での生活・危険などについては勿論のことだが、 やはり世界地理とそれにまつわる話は、魔軍の本拠地を探らねばならない私にとって大変興味深い話だった。 テドンの岬、その先のランシールは是非まわっておくべき土地であるように思われた。 その中でも「6つのオーブ」にまつわる話は私の理解できるところではなかった。 単なる海の伝承の一つとして老人は語ったのであろうか、 「集めたものは船が必要無くなる」という意味は、私にどういう意図を持って語ったのであろうか。 私がその事を訪ねても老人は微笑するだけで、そのことにはそれ以上触れなかった。 私達はその晩は灯台にて休ませてもらい、翌朝出発した。 まずはテドンの岬へ向かってみよう。
しかし、海の上も決して安全な場所ではない。 魔軍の水軍であろう海洋生物による突撃兵が幾度と無くデュランダールを襲撃して来る。 凶暴なピスコイ魚人・戦闘用に魔道改造された肉食大型蟹など、 奴等のテリトリーで戦うには、余りにも手に負う連中が襲いかかってくるのだ。 私は船長・水兵長らに指示を与えながら、自らも弩を取って船縁から撃ち降ろす。 甲板に上がってきた魚人共はバレンシア率いる白兵戦部隊が始末してくれる。 水兵達のチームワークも良く、この調子なら何とか船旅も上手く行きそうだった。
テドンの岬はただまわるだけのつもりでは無かった。 少し気になることをバハラタで聞いていたからだ。 荒れて朽ち果てた町……それがもし魔軍の被害によるものだとしたら。 少なくともそこへ行ってみることにより、何かしらの手がかりは掴めるのではないかと思った。 私は岬の近くの入り江にデュランダール号を泊めてもらい、内陸の町を探した。 内陸部にはこれまで以上の魔軍の突兵達がうろついていた。 この先に何か手がかりがあるのは間違いない。 私はバレンシアを肩を並べて、魔兵共を切り伏せて先を急いだ。 やがて日が沈んだ頃、河の畔にようやく小さな町が見えてきた。
これは確かに相当に荒れ果てている。 しかしそんな中でも人々は逞しく生活していた。 崩れかけた神殿では司祭が挫けずに人々に教えを説いていた。 ここで私達は非常に重要な情報を手に入れた。 魔王バラモスは、ここから北のネクロゴンドという場所に本拠を構えているらしい! 真っ直ぐに陸路では向かうことは出来ないが、海路でなら近くまで行くことが出来るそうだ。 私達は町の人達に感謝しつつ、その晩は町の宿に泊まった。 ……私達は朝目覚めると、驚愕すべき光景を目の当たりにすることになった。 宿屋を始め、町全体が廃墟となっていたのだ。 ミーシャちゃん 「し、シルヴィアさん、ミーシャこわいよぉ(><)!」 私達の部屋の隣には、朽ち果てた白骨死体がベッドに横たわっていた。 調べてみても、昨日今日に亡くなったものではない。 町を回ってみても、夕べとは打って変わって人一人見あたらず、 完全にうち捨てられた町であった。 アイリーナさん 「こ、これは一体……シルヴィアさん……?」 祈りを捧げながら町を回るアイリーナさんの横で私はずっと考えていた。 これは前に聞いたことがある奇譚のレベルである。 「苦しみ、虐げられながら魔軍に滅ぼされつつも、  町の人は自分たちが滅ぼされたことに気付いていないとしたら……。  あるいは、魂が永久に天界へと至ることが出来なく、  未来永劫滅ぼされるまでのプロセスを味わうべく、呪いに縛られ続けているのだとしたら。」 そしてその呪いをかけたのが魔王バラモスだとしたら。 私は決して魔軍共を許さない。 私達は哀れな町の人達に後髪を引かれる思いで、テドンの町を後にした。
テドンの村人の霊?に教えてもらった通り、岬を東回りに北上し、大河に入って南下する。 遠くにネクロゴンドとおぼしき場所を望む外縁まで上陸は出来たのだが、 そこには私達を防がんと不自然に聳え立つ巨大な火山が屹立していた。 これが奴の魔力で築かれた物だとしたなら、私はその強大さに戦慄した。 ……しかし、だからと言ってここで引き下がるつもりは全く無かった。 第一、魔軍の本拠とおぼしき所のみ探って、アリアハンに逃げ帰るのか!? 子供の使いでは無いのだ。 少なくともこの「結界」を突破する方法を見つけだすまでは国王に会わせる顔が無かった。 私は3人に、その探索する内容を伝えるとデュランダールに足を向けた。 頭の中には、大灯台の老人の言葉が蘇っていた。 6つのオーブがこの内縁に至る道を見つけだしてくれるのだろうか!?

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