苗の選び方
通信販売の場合は選べませんが、ガーデンセンターなどで買う場合、それなりの選び方でその後の生育が変わってきます。
たとえば苗はほとんど接木で作られていますがその台木の太さが太い方が貯蔵養分が多いので育ちは良くなります。接木部分の状態も関係しますが、変に膨らんでこぶ状になっているものは養分が滞っているためで接木が不完全なので避けた方が無難です。枝が太い方が良いと言われますが、太くてもスカスカの枝では意味がありません、しっかりした硬い枝が数本出ているのが理想です。鉛筆より細い枝がたくさん出ているのはあまりよくありません。根も見ることができるなら小さな瘤やいびつな瘤が付いていないか良く確かめましょう。ネマトーダ
(センチュウ)、根頭癌腫病にかかっている恐れがあるからです。
根頭癌腫病(キャンカー)についてはタケダ園芸のページに詳しく掲載されています
防除は基本的に無理と考えられてきましたが近年、木酢液を使った防除が注目されています。
20倍くらいに薄めて薔薇に散布する事で薔薇に活力を与えます。また土壌に散布することで有効微生物を増やして、癌腫病の発生を抑える事が出来ます。
詳しくはGAMIさんの農薬嫌いの薔薇作りのページがとても参考になりますのでご覧ください
ネマトーダ(センチュウ)についてはタケダ園芸のセンチュウ[吸汁性害虫]のページに詳しく掲載されています
肥料について
薔薇は肥料食いだとよく言われます、確かにたくさん肥料を要求しますが何でも大目に必要かというとそうではありません、薔薇は四季咲きで年中、花をつけようとする生育旺盛な植物なので枝や花を形作るための材料を必要とします。それが結果的にほかの植物よりも多いのでそう思われているのです。
ベイサルシュートの処理について
2番花が咲くころに前後して、株元から太い芽が伸びてくることがあります、これをベイサルシュートと言い、次年度の良質な花が咲く本枝になりますので大切に扱いましょう、まだ成長途中の枝は非常にやわらかく、ちょっとしたことで傷付いてしまいます。瑞々しいので大変折れやすく、注意が必要です。
また成長が旺盛でないと出てこないため、株の充実度合いを見るよい指標になります。しかし品種によって出にくいものもあり、出ないからと言って生育が悪いとは言い切れない場合があります。
出てきたものを何もせずに育てていくと細かく枝分かれし、それらすべてに蕾が付くので結果的にほうきのような枝になります。このシュートを摘心することによって大きな良い花の付く枝を作る方法がベイサルシュートの処理です。別に無理にやらなくてもかまいません。
HT FLの場合
ある程度の長さ(大体1メートル前後)まで伸びたら先端の芽がたくさん動き出し枝分かれします。枝分かれする寸前、見極めどころが難しいですがそのときに先端部を摘み取ります、やわらかいので手で折り取れます。このとき5枚葉と5枚葉の中間部分で折り取ってください。そうしないと切り口から上部5センチほどが水分の蒸発で細くなるため5枚葉の芽の際で取ると次に出てくる枝が曲がってしまいます。
その後最上部の芽からまた枝が2本ほど伸びてくるのでこれも枝分かれする前に先端を摘み取ります。その後に出てきた芽は咲かせてもかまいません。
品種名にCLと付いているつる薔薇の場合
返り咲きのしないつる薔薇は伸びてきたシュートに花は付かないので絶対に切らないでください、支柱を立ててまっすぐに固定します、途中で曲がると枝分かれするのでできる限りまっすぐにしてください。先端を摘み取る必要はありません。途中で折れた場合でもその折れた場所から芽が出るのでそのまま支柱に這わせてください。これは次年度の開花枝になります。
シュラブ・イングリッシュローズ、半つる薔薇の場合
四季咲きまたは返り咲く種類は伸びてきたシュートに花が付く場合と付かない場合があります、花が付かずに伸び続ける場合は品種
名にCLと付いているつる薔薇と同じ処理を、花が付いた場合はそのまま処理せずに開花させてください。
ミニ薔薇の場合
そのまま処理せずに開花させてください。パティオと呼ばれる薔薇も同じ扱いです。
処理をしないで放置すると?
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