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正義とは 貫く物と見つけたり
罪のはかりを 弓手に構え
正義の剣を 馬手に持たん
使徒レクス。正義と真理の守護者である。彼女が神話に登場する事は少ない。
と言うのも、アルカイ達が闇に手を伸ばすまでは、
絶対たるアーの定めたる法に逆らうものが存在しなかったからであり、
この世界で初めて起こった違反の規模があまりにも大きかった為である。
使徒レクスがもつ本来の役目は、法の守護ではなく、法を守護する精神を伝える事である。
全ての物にとって正しいと言える正義。その正義を法とし、流動的かつ普遍的な精神を説いたのだ。
正義を見つけるために何が必要であるか? それは真理であると説いたのだ。
レクスと言えば賞金稼ぎ。これが最も一般的なイメージであろう。使徒レクスの正義を貫くイメージよりも、
断罪する者のイメージの方が強く残ってしまっている為か、或いはそう言う時代なのであろう。
使徒レクスの精神は、職業としてのレクスには存在しない。使徒レクスの罪のはかりは金のはかりに。
断罪の剣は、首狩りの剣へとそれぞれ変貌を遂げた。しかし、それでも彼らは正義の精神を受け継いでいる。
首を刈る相手は罪を犯した犯罪者であり、金は仕事に対する報酬だ。
一口に賞金稼ぎといっても様々だが、賞金稼ぎを名乗る者であれば、ほぼ確実に「禿鷲の巣」に所属しているだろう。
そのギルドに集められた情報を有効に活用し、犯罪者を追い詰めていく様は、獲物を刈る猟犬に似ている為、彼らは時に「猟犬」と称される事も有る。
いくつか補足をしておくと、「禿鷲の巣」は賞金稼ぎのギルドであって、治安維持のために存在するわけではない。
治安維持は軍や自警団の仕事であり、彼らの手におえないときや人手が足りないとき、
「禿鷲の巣」に治安維持の手伝いを“依頼”するのである。
職業柄、情報を収集する能力と、相手を追い詰める能力に長けており、社会的地位もそれなりに高い。
己の正義に妄執する。或いは、相手を追い詰める事に快感を覚える。
そもそも、我々レクスが存在しなければこの世は罪で満ち溢れる。その罪人たちが誰であるかを決めるのは我々だ。
我々こそがこの世界の法であり、正義なのだ。逆らう物は全て罪人なのだよ…
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