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vol.9


     

          あいうえおうた

                   桐田真輔



あめのあさ
  
あたしはあるいた
あたたかいあめのなか
あかいあまがさと
あたらしいあまぐつで
  
あかしあやあねもねの
あおばのあまだれを
あつめてはあふれゆく
あかるいあさのあめ
  
あらびあもあらすかも
あめりかもあめのなか
あしたまたあいましょう
あなたをあいしてる
  
  
いろおとこ
  
いろあせたいしだたみ
いたんだいすのうえ
いんきないきついて
いせいよくいきまいて
いじましくいいわけする
いまわしいいしあたま
いまいましいいじっぱり
いかれたいろおとこ
いつまでもいかないで
  
  
うたひめ
  
うとましいうきよでも
うつくしいうたひめの
うたかたのうたによい
うかれてはうさはらす
うらまどのうすあかり
  
  
えんゆうかい
  
えんてんのえんゆうかい
えらそうなえんちょうの
えんきょくなえんぜつ
えんびふくのえきちょうは
えんぷくかのえみうかべ
えらんでるえりあし
えいゆうをえんじるのは
えいこくのえせしんし
えきしゃもえんしゅつかも
えかきもえんそうかも
えいたつにえんのない
えいへいもえきすとら
えんたくもえんだいも
えにしだもえめらるど
えがおはえいえんに
えいがはえんどれす
  
  
おどりこ
  
おらんだのおどりこ
おとずれたおとこ
おくったおかりな
おおきなおうむ
おっとはおこって
おんなをおそい
おとむらいにはおともなく
おろかなおとなの
おかしなおはなし
  
  
  
かたいがむをかみながら
かいがらのかずをかぞえる
かすかなかおりをかいで
かたてでかたをかきよせ
からみあうかみをかさねる
かたむいたかがみのかおが
かなしみにかがやくまで
  
  
  
きしのきりさめ
きぎのきぬずれ
きのみきのまま
きすしてきどる
きみはきれいな
きんいろきつね
  
  
  
くちたくすのき
くらいくさむら
くぬぎくぐれば
くずれたくぼち
くだまくくちなわ
  
  
  
けんしきもけんとうせずに
けいしきてきにけっこんして
けいばじょうでけんかして
けいぞくてきにけんたいき
けつれつはけっていていき
  
  
  
こんいろのこいびと
こんすいするこうえん
こはくめくこもれび
こもりぬのこばとのこえも
こころなしこみちにこもり
  
  
  
さざんかのさかで
さんだるをさがしてる
ささやくのはささのは
さるすべりにさらまんだ
さらさらさくらそう
  
  
  
しおれたしくらめん
しよぱんのしらべ
しずかなしんしつで
しんらつなしをかく
しとやかなしじん
  
  
  
すがきのすみに
すがれたすすき
すだくすずむし
すいせいすぎて
すがしきすばる
  
  
  
せったいしてせっきんして
せっきょうしてせっとくして
せっぷんしたらせいしして
ぜったいせっかんして
ぜっこうしてせっぷくしてやる
  
  
  
そうぎはそうまとう
そうしゅんのそすい
そらねするそうりょ
ぞうりをそろえてる
そぞろなるそぼ
  
  
  
たずのたをたずねて
たわむれたたびのひ
たちまようたそがれに
たえかねてたどる
たかとぶたにのみち
  
  
  
ちいさなちえのわ
ちまみれのちかしつ
ちらばったちずちょう
ちぎれたちょっき
ちちのちんもく
  
  
  
つつじつるばら
つつめくつばめ
つりがねにつらなる
つゆもつやめくのに
つれないつみなひと
  
  
  
てもとてさぐり
てばやくてわたす
てらすてかがみ
てれてるてんし
でいとのてがみ
  
  
  
とだなのどくだみ
とけてるとけい
とうきのとなかい
どうばんがのといき
とりはとまりぎ
  
  
  
なつかしいながめ
なだらかにならぶ
なばたけのなかで
ながれたのはなに
なつのななつぼし
  
  
  
にれのきのにおう
にしむきのにわで
にんにくとにらと
にんじんをにつめ
にがしたにわとり
  
  
  
ぬりえをぬすんで
ぬかあめにぬれて
ぬいぐるみをぬいで
ぬるまゆにぬくもる
ぬーどのぬすっと
  
  
  
ねこがねらう
ねんどのねずみ
ねえさんねまで
ねるのねまきで
ねつでてねてる
  
  
  
のぎくのぼとけ
のどかなのべで
のんびりのみとる
のんきなのうふ
のぞくのうさぎ
  
  
  
はらはらとはるか
はいえんのばら
はぐれものははなにうもれ
はなやかなはかいしに
はらばうはぶ
  
  
  
ひるのひざかり
ひすいのひかり
ひがたのひまわり
ひからびたひとで
ひたひたひきしお
  
  
  
ふるいふうぞくがの
ふしめがちなふうふ
ふじいろのふうとう
ぶとうかいのぶどう
ふるさとはふらんす
  
  
  
べらんだのぺんきに
へばりついたへちま
へらずぐちへこへこ
べっどでぺでゅきあ
ぺっどふぉんのへびめた
  
  
  
ほうきぼしのほさき
ほしてるほてるで
ほどくほそひも
ほつれたほっく
ほうろうのほおの
ほのかなほてり
  
  
  
まふゆのまんしょんの
またたくまどあかり
まっさおなまちなみ
まちわびてまどろんで
まどんなのまねをして
まくらをまさぐって
  
  
  
みかずきのみち
みみずくのみみ
みつをみたして
みずきのみきで
みかんをみがく
  
  
  
むつきむらさめ
むじなつきのむすめ
むじひなむちうち
むなしいむくろ
むくちなむらびと
  
  
  
めいだいまえでめいていして
めろんぱんとめぐすりのんで
めとろでもめいわくかけて
めろめろにめいってた
めそめそめだってた
  
  
  
ももいろにもえている
もずのもがくもりかげ
もみもむものおともたえ
もうしゅうにもだしたまま
もふくをもやすもの
  
  
  
やまねやまぶき
やまべのやどり
やねにはやもり
やしきにやしゃと
やつれたやくざ
  
  
  
ゆりのはをゆする
ゆきのふるゆうべ
ゆずとゆあみする
ゆきずりのゆうとうじ
ゆどうふもゆらゆら
  
  
  
よごれたよどがわ
よんでるよしぶえ
よろめくよざくら
よにんのよいどれ
よつごのよたもの
  
  
らいんのらんかんで
らんぼーはらんどせるに
らんぼうならくがき
らっぷのらぶそんぐ
らいらっくもらっか
  
  
りらさくりんどう
りりかるなりゅうじょ
りょうしのりゅっくに
りゅーととりんご
りこうなりす
  
  
るあーぶるのるんぺん
るーぶるのるすばん
るーずなるーべんす
るーじゅのるのあーる
るりいろのるどん
  
  
  
れんぽうのれいびょうに
れんめんとれんげそう
れつをなすれんぎょう
れーにんをれいはいする
れいそうのれいじん
  
  
  
ろんどんとうのろうそく
ろうとじょうのろうごく
ろりーたをろうどくする
ろいどめがねのろうじん
ろうばんはろうにんぎょう
  
  
  
わたぐものわくそら
わたるのはわくらば
わだちみちわすれぐさ
わらいあいしわらどこ
わすれえぬわかきひ
執筆者紹介

<詩>あお(関富士子)へ<詩>詩りとり詩(関富士子・桐田真輔・北原伊久美)へ
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