![]() ![]() ![]() ![]() ![]() | ふろく![]() ![]() ![]() |
今晩は。ジョン・ソルトです。今、下で聴きまして、とても楽しかった。また、窮屈じゃなかったから、下におりました。森原さんもありがとう。
ぼくは詩を朗読するよりも、guiについてちょっと話したいとおもっております。ちょっと自分の話ですが許してください。とにかくguiと関係あるから申しあげます。向こう(アメリカ)でぼくは、日本にもヨーロッパにもない科目を開いた。それは「二十世紀の前衛日本の詩と美術」ということで。その中で版画も油絵も写真も本の装丁も詩も散文も建築までも、いろいろ紹介いたしました。
その中で、本の装丁のことでguiの本を学生たちに見せました。みんなすごく喜んでました。こういうすごい、ヴィジュアルな面から、もちろん皆さんの日本語の詩は読めない。読める人もちょっといたんだけれどもほとんど読めない人で、とにかくこういう雑誌はちょっとすごいですと、みんな言ってたんです。
特に表紙の場合はまた違うことで、ぼくは七人の本の装丁の展覧会をハーバード大学とアマースト大学でやりました。そのとき山口謙二郎さんも高橋昭八郎さんもその七人の中にいますから、そのときもguiの雑誌を数冊並べてアメリカ人に見せました。
もちろん表紙だけだから皆さんの仕事よく紹介できなかったんだけど、すごいリアクションがありました。こんなにすばらしいヴィジュアルなセンスとかね、また桑原さん(桑原伸之)のヴィジュアルとかね、まあいろんな方々のねちょっとおもしろい世界があって、こういうのはアメリカにはないということで。
それで学生たちがいろいろguiについて聞いて。非売品だということをぼく言ったら驚きまして、なんでこんな宝物が現れて、非売品になるかということ。それで同人雑誌の制度をみんなに説明しました。これはアメリカにはない制度です。アメリカでは編集者が全部の経済的な負担を抱えて自分の出したいものを出す。昔からそういう制度です。ときどき大学が雑誌を出したりする。とにかくそういう同人雑誌の説明をしました。
ま、それだけの話ですけども、みなさんはguiを読んでいらっしゃるけど、海外ではみんなの目に接触するとかなりセンセーションを起こしたというようなことで、また次の20年もがんばってください。