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| 2001.7.26. Thu. |
風邪を引いてダウン。 |
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またもや風邪を引いてしまいました。しかも、今回は他人からうつされた形跡があるのですよ。昨日の夕方に突然身体がだるくなって、掌の感覚が怪しくなってきたんですよ。で、頭ががんがん痛くなって――と、まさしく風邪ですよね、悪性の。
バイト中など、ホントに意識が朦朧とし始めて足元がおぼつかなくなってしまい、やむなく早退。前期試験がすでに終盤に入っていたのが唯一の救い。これが序盤におきていたら――そう思うと、背筋が寒くなります。
食欲も減退気味なので少しばかり心配ではあるのですが、なんとか原稿だけはあげようと奮闘中です。「桜の森暗夜奇譚」の更新を心待ちにしている方もおられるかとは思いますが、どうか、もう少しだけ待ってくださいね。 |
| 2001.7.13. Fri. |
歴史屋に必要なもの。 |
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先日、アナプラスタッフの情報交換の場であります「Another Planet Staff Room
BBS Section」にて、以下のような書き込みがありました。
「ヒカワハツシュウオンタイヘ。
ワレ、キタルベキゼミハッピョウニムケテマイシンセントス。
ヨッテゲンコウガオクレルカモシランガオオメニミトクレヤス。
ヨッテクダンノゴトシ、キョウキョウキンゲン。」
釈文:
氷河発syu御大へ。
我、来るべきゼミ発表に向けて邁進せんとす。
よって原稿が遅れるかも知らんが大目にみとくれやす。
よって件の如し、恐々謹言
旧軍調の文体からニセ京都弁、さらに古文書風の文体になったあたり、投稿者である氷河の差し迫った状況をよく表している――のではなくて、これは氷河発給文書によくみられる書式(?)なのですが、まぁ、そんなわけなんです(←どういうわけだ)。
歴史屋、あるいは歴史屋を目指す学生が論文を書いたりする際に必要な素養のうち、最も基礎的なものが「語学」であることは、皆さんご存知でしょうか?
歴史屋=歴史学者が守備範囲としているのは文献史料、つまり文字史料なのですが、その文字史料を読むためには当然語学が必要になってきます。
東洋史(=中国史)をやる人は、中国語、漢文。西洋史をやる人は、英語、ドイツ語、フランス語、場合によってはラテン語、ギリシア語。
では日本史をやる人は、というと――「昔の日本語」ということになります。
昔の日本語とは、すなわち漢文、古文、そしてくずし字、ということになりましょうか。
かな文字が発達した平安以降も、一般的に公文書は漢文で書かれるため、漢文の素養はもちろん必要になります。そして、それを日本語として読むためには古文の素養も必要です。
しかし。
近世以前の文書というのは、ほとんどの場合「くずし字」という文字で書かれているのです。
となると、当然その「くずし字」が読める、というのが前提条件になるのですが――この「くずし字」が曲者で……。
よく汚い字をさして「ミミズがのたくった字」という表現を用いますが、まさしくこれなんですよ、「くずし字」という奴は。
その名の通り、「くずし字」は文字を崩して書かれたものなのですが、それだけに読解するには勘と経験が必要になります。よく使われる字であればあるほど原形をとどめていませんし、昔は文字の格好についてわりとおおらかだったのか、「異体字」と呼ばれる文字も頻繁に出てきます。一応、「くずし字用例辞典」などの辞書類はあるのですが、それも今読もうとしている文字がなんという文字であるのか、ということについてある程度の予測が着いていないと役に立たない代物。結局、最期には「勘と経験」がモノをいうのです。
――で。
そのくずし字満載の古文書を今年のゼミで読んでいまして、何と明日の土曜日は私の発表の番なのです。
と、いうことで。
私の番で止まっている桜の森暗夜奇譚の原稿は、まだ一文字も書いていません。ゴメンナサイ。 |
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