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2003.7.2. The Minority Report
 何の脈絡もないのですが。

 例えば喫茶店でお茶を飲んだりする場合、ワタシ、自分を含めて3人以上の人が集まる席では、必ず左側に何もない席(例えば左側が壁になっているとか、窓になっているとか、そういう席ですね)に座ることにしています。 どうしてそういうところに座るのか――ピンときた人は鋭いです。あるいはワタシと同類の方かもしれません(そっちのほうが多いような気がしますが)。
 
 エエト、ワタシ、左利きなのですね。
 なので、左側に人がいると、箸やカップを持つ際に隣の人と肘がぶつかってしまうのです。
 で、そうなるとお互い気を使わなければならないですから、ワタシ、場が許す限り左端の席に座るようにしています。

 人間三人寄れば多数派と少数派に分かれますが、その中でも最も身近な、それだけにその存在がほぼ無視されかかっている少数派が、左利きの人々だと思います。
 先にあげたような食卓を囲む時のみならず、左利きの人間が何かしらの妥協を強いられる場面は結構あります。

 例えば、バターナイフ。
 ナイフ、というからにはバターナイフにもちゃんと刃があります。
 で。
 多くの場合、バターナイフの刃は右利きの人が使うことを前提としてつけられています。「んな馬鹿な」と思われるのであれば、一度左手にバターナイフを持って見てください。明らかに右利き専用に作られている事がわかると思います……。
 他に例をあげるとするならば、まだ右と左の区別がよくわからない小さな子供に対して、右と左をどう教えるか。
 例えば、左利きの子供がいたとします。
 その子供に、「左はお茶碗を持つほう」などとは口が裂けても言ってはなりません(笑)。一般的に左利きは右手に茶碗を持つので、余計に混乱します。同じ理由で「箸を持つほうが右」も却下です
 その他、鉛筆を左で持つ人は字を書く時に不利を強いられます。何故なら、日本語(ひらがな、カタカナおよび漢字)は基本的に右手で書くのに都合のよい構成をしているからです。ちなみにワタシは鉛筆と筆は右で持ちます。幼少の折、まだクレヨンを持って紙に落書きしていた時に両親が左手から右手に矯正(?)したそうです。

 で。
 実はワタシ、左利きというには結構中途半端な人間でありまして。
 基本的に投げる・蹴る・荷物を持つという動作は左が基本です。逆に字を書く、包丁を持つ、はさみをもつ、ドアノブを回す、マウスを操作する、といった動作は右で行います。ただ、これらはバターナイフと同じで、構造上、右利きを前提に造ってあるものが大半を占める道具を使わなければならない場合になります(それでもバターナイフは何故か左)。基本的には左利きなものですから利き目も左です。

 
 さて。
 ここまで左利きの不便さを書き連ねてきましたが、左利きが圧倒的に不利かというと、そうでもありません。
 例えば、スポーツの世界では、左利きが活躍するケースが多々あります。
 ただ、これはもちろん、左利きのほうが優秀、というわけではなく、右利きの選手に対して左利きの選手が少ないことからおきる現象です。
 また、日本人に比べて、欧米人に左利きが多いという話がありますが、それも多分ウソでしょう。ひょっとしたら本当にそうなのかもしれませんが、日本の場合、伝統的に左利きを忌避する傾向にある(小学校などで、左で字を書いていた児童が年配の教師からつるし上げに近い状態にされた、なんていうのはそのいい例)ために、元々左利きだったのに右利きに「矯正」された例がたくさんあると思います。



 ……なんだか何の脈絡もない話になってしまいましたが、とにかく。
 左利きの人を見つけたら、ほんのちょっとでもいいですから、某かの配慮をしてあげてくださいませ……。