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KBC映像労働組合ニュース・2004年2月4日 第199号

我々は不当な{解雇}絶対許さない


4人の雇用を守ることが
会社の将来を守る・・・

4名の{解雇通告}の撤回が、会社を正常に機能させるための第一歩であると組合は考えます。もしこの問題が全面解決されなければ、様々な問題が労使間で起こり、正常な会社経営は望めないでしょう。

1.評定の恐怖

今までも主張していますが、今回の「評定」作業に疑問が残ります。もし、今回のことで内容も開示されないままに4名が解雇されれば、評定の恐怖は間違いなく正社員にも降りかかるでしょう。そうなれば、評定結果を理由とした、「降格人事」「定昇据え置き」などが頻繁に繰り返される事になります。さらに成果主義賃金などの制度を導入する事により、個人の責任を拡大させ、「見えない評定」による賃金の抑制が行われるでしょう。そうなってからでは遅いのです。

2.専門職社員・アルバイト・フリーなどの有期契約の拡大

専門職社員が「期間満了」だけを理由に解雇できる事実を作ってしまえば、会社は今後社員の登用は少なくし、いつでも切れる有期雇用者を拡大させる事は間違いありません。そうなった場合、現場が努力して育てた有能な人材も、会社の勝手な理由で辞めさせられてしまいす。ここ数年正社員を雇っていない現状から見れば、今共に頑張っている専門職社員やアルバイト・フリーのメンバーは欠かせない存在でありその人材が辞めさせられるとすれば、会社の制作能力低下は目に見えています。

3.KBCから送られてくる役員による一方的支配

現在、70%を越えるKBCからの仕事を抱え、その収入が我が社の経営に大きく関与している事は間違いない事実です。さらに100%の出資でKBCグループの連結決算に加えられている事も考えれば、我が社の経営を自由に操作できる立場にKBCがあります。その意向を受けた役員が自由に経営を牛耳ることを許してしまえば、労働環境の改善はおろか、悪化することへの歯止めすらもできなくなる環境が生まれてしまうのです。

4.社会的信用が崩れようとしている

何よりも4人の人間が正当な理由も無く生活を奪われる事実が目の前にあります。
このような非道な行為が許される会社の社会的信用はどうなるでしょう?
時には頭を下げ、時には自腹で接待しやっとの思いで勝ち取った信用を、今回の問題ですべてゼロにしてしまうのです。就業規則の順守事項には「会社の名誉、信用を傷つけるような行動を しない事」と従業員には、責任を課しているにも関わらず、会社は守ろうとしない。その責任は誰がどういう形で取ってくれるのでしょうか?

4名の{解雇通告}を撤回させる事は、今後会社経営に対して従業員が胸を張って主張ができる環境を作るために必要なのです。4名の雇用を守れなければ、会社の将来は無いでしょう。


全国で進む成果主義の波・・・

ここ数日で電器系の会社を中心に成果主義賃金の提案が続いています。日本IBMでは「コンサルタント業務を行っている関連会社を含めた2000名の社員を対象に、有期雇用契約で成果主義の賃金制度を導入する事を提案。説明希望者600名のうち、数十名が来年度から有期雇用に切り替えることとなった」そうです。この計画の恐ろしいところは「人件費総額を増やさず、成果に見合った賃金を支払う」「昇進や昇給もあるが、成績不良の場合降格や契約解除もありうる」としている所です。人件費を増やさないと言う事は、決められた原資を個人の競争で奪い合う形が取られ、当然、足の引っ張り合いが起こり、協調性やチームワークなどが存在しなくなっていきます。そんな環境でチームで仕事に取り組むことができるでしょうか?三菱電機でも定期昇給を廃止し、年功序列型賃金から成果主義賃金への大幅見直しを提案してきています。その他にも日立・松下でも同様の提案がなされています。

放送業界でも成果主義賃金への移行がたくさんの放送局で提案・導入されています。しかし、この制度は決して個人の努力や成果に与えられる権利ではなく、個人を孤立させモノがいえない労働者を生み出していく事が主眼に置かれている事は間違いありません。

今回の4名の問題に関しても「評価」の実態は明らかにされず、結果だけを取り上げて不当な解雇を行おうとしている所から見れば、正しい「評価」が行われる期待は持てません。 では、「評価」をするにあたって、何を会社は見るのでしょう?「集団的創造作業」といわれる放送にあって、例えば「評価のいい番組を作った」のは誰?という事を誰が客観的に評価できるのでしょうか?カメラマンなのかディレクターなのか編集マンなのかそんなもの評価できるわけが無いのです。では、何が評価基準となるのかと言えば、人間性や職務態度といった抽象的なものになってしまいます。それが正しい評価なのでしょうか?一生懸命やっている仕事の評価はどこに行ってしまうのか?もっと言えば、この業界で個人に対する「評価」などできる訳無いのです。成果主義賃金制度は人と人の繋がりを裁ち、労働環境を悪化させるだけの制度なのです。


明日、定期大会を行います
今回の問題も含めて今後の組合活動に
重要な提案があります。

組合員は絶対参加!

場所:KBC会館4階会議室

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