KBC映像労働組合ニュース・2001年12月14日 第68号
・初スト大成功!
KBC労組も参加のスト集会
12月13日(木)昼12時。記念すべきKBC映像労組第1回目のストライキが決行されました。KBC会館会議室にはKBC映像労組組合員に加え、KBC労組、TNC労組、NNE労組、他多数の方々が応援に駆けつけ、部屋は満員状態、熱気にあふれていました。
特にKBC労組の皆さんは、前日の夜に緊急連絡が回されての参加にも関わらず会場を埋め尽くさんばかりの人数で応援に駆けつけていただきました。
まず三角執行委員長が「このストで乗率が上がるとは考えがたい。しかし我々を取り巻く劣悪な労働環境を打破するためには[成果のないスト]になろうと打つ意味は大きい!」と、スト決行までの思いを熱く語り、続いて須佐副執行委員長が「ローコストにも限界がある。我々が生活できなければ、培ったモノが途絶えてしまう。KBCのトップだけでなく、現場で働く局員の皆さんにも、もっと一人一人の存在の大切さをこのストで感じてもらいたい」とKBC全体の問題としての理解を求めました。
そしてKBC労組刀禰執行委員長から、同じ構内で働く労働者として「共闘」に向けての思いが語られ、オルグに来ていただいたTNC労組・TVQ労組・NNE労組・九州地連の方からも心強い応援、激励の言葉をいただきました。
激励FAXありがとうございました。
そして永野副執行委員長、KBC労組松尾書記長を中心に「団結頑張ろうコール」を参加者全員で行い、KBC局内だけでなくすべての放送局に共通する問題であることを確認しあいました。
1時半からはKBC映像労組だけで集会を行い、職場の現状、問題点などについて討論を行いました。「全国的どころか、同じKBC構内で働く他社の人間より派遣料金が安い!それで我々の暮らしが良くなるわけがない!会社だって儲からない!こんな状況で未来はあるのか?」「もっと早くストを打って欲しかった」「KBCに対しての交渉は筋違いでは?社内で解決すべき問題だ」「もっと生活がちゃんとできる給料がもらえるなら転職したい」「KBC労組と共闘するならばお互いの立場をもっと本音でディスカッションすべきだ」など活発に意見がかわされました。
スト終了予定時刻が近づいたころ、ちょうど別室で行われるKBCの団交に出席するため訪れたKBC束野労担に遭遇。我々の存在に気づきながらも避けるように素通りしました。続いて長岡総務局長にも遭遇。たまたま持ち合わせていたKBC社長への要請書を手渡そうとしましたが長岡総務局長はこれを拒否しました。
やがて15時、初ストは無事終了。この日頂いた多くの方々からの激励の言葉はもとより、組合員の団結という大きな収穫を得た3時間でした。
一年半に及ぶ堂々巡り
6度目の年末要求団交
今回のストを受ける形で、昨日18時より団交が行われました。
社長 |
年末一時金に関して現在のような経営状況では、前回の回答が精一杯である。 |
組合 |
200万を超えるというが、これまで、過去の利益を100万前後しか出していない状況を考えると、実現できるとは思えない。そもそも黒字を残すなら1円でも黒字のはず、なぜ200万という現実的でない数字を上げるのか? |
社長 |
これから、機材投資や皆さんの賃金(定昇)などを考えると内部留保は必要だと考える。そのための200万である。 |
組合 |
そのために人(ソフト)の低下を容認するような今回の政策には、賛同しがたい。そもそも我々が今回・・・・ |
この後は三角委員長から今回のスト結集がどのような気持ちの中で行われたか、かなり厳しい口調で熱く語られた後、今回のストを会社側はどう考えているか聞くと、
社長 |
こういう形になった事は、非常に残念である。私たちの思いが伝わらなかった事もこれから考えていきたい。 |
組合 |
考えていくためには、KBCとの関係を抜きには話にならないということは、これまで1年半で充分話してきたつもりだが、なんら経営陣は動きを見せないので、組合としては、会社との団交を進めると共に、KBCにも直接団交を求めていきます。 |
この発言に社長は顔色を曇らせた。
このように、都合の良いときには子会社で都合の悪いときは別会社の構図を展開していくやりかたは、KBCがKBC労組に対して説明するときと全く同じ状態であることからも、今後はこの状態を打ち破る運動を起こして行かなければならないと痛感する結果となった。
KBCへの
団体交渉申し入れは拒否。
KBC労組が、KBC労組の団交に、KBC映像労組からの要請を受けて欲しいとの申し入れを行いましたが、KBCは「団体交渉の対象ではない」と拒否。
次に、団交ではなく、要請という形でも良いので、受けてほしいと再度申し入れをしましたが、KBCはそれも拒否。
次に、直接KBC映像労組として、文書で(14時50分)団体交渉申し入れを行いました。KBCは一旦、その文書を受け取りましたが、KBCの団交が始まる15時前、KBC会館4階で、「団交は受けられません」と返事がくる。
KBCの団交で、この点を正してもらったところ、「KBCが別会社の労働者の労働条件について関知出来るものではない。だから団交事項ではないし、団交拒否でもない。」
KBCが考える団交拒否とは、団交事項がありながら、これを拒否すること。今回はこれに当てはまらないというスタンスをとった。
昨日から今日にかけて、自分にとっては非常に長い一日でした。かなり先走りしてしまった今回の初ストでしたが、KBC労組執行部のみなさんには貴重な執行委員会の時間を割いてもらって、昼集会の結集にご尽力いただきましたし、九州地連の執行部の皆さんには短い時間の中で、激励文要請の発文や在福の単組にオルグの要請を行っていただいたりと、本当にありがとうございました。
今回のストが今後どのような形で実を結ぶかは、これから春に向けて我々の動きや頑張りが必要になってくると思いますが、今回のスト集会で「多くの人に支えられて組合活動が行えているんだ。」という想いが組合員の中に芽生えたと感じています。
これからも今回のような先走った行動を取ったりすると思いますが、そのときは今回のように厳しくやさしく、御指導をお願いします。そして、同じ構内で働くものとして、たくさんのKBC労組組合員の皆さんが集まってくれたことは、更なる自信となっていく事だと信じています。
忙しい時間の中、集会に集まってくださった皆さん、ならびに激励のFAXなどで励ましてくださった皆さん本当にありがとうございました。
執行委員長 三角 文昭
KBCへの要請書
単組からの激励FAX
たくさんの心ある激励文ありがとうございました!

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