オービス

偉大なる 時の夜の支配者よ
成熟過ぎたる 世界の果てに
我が身つかの間 夢を見ん


<神話に見られるオービス>

 初期の頃に創造され、それぞれの使途のまとめ役がオービスである。 使徒コロナと似て異なる点は、 使徒コロナがリーダーとして纏めたことに対して、 オービスはそれぞれの使徒の力を弱めたり、強めたりする事でバランスを計った。

 以上の点から解るとおり、オービスは極めて聡明で、不公平の無い使徒である。 また、他の使徒たちが行使する力の調節ができる事から、 最もアーに近い使徒であるとも言える。

<職業としてのオービス>

 遥かなる昔、使徒オービスが他のアルカナ達の力を制御した力を学ぶ者。 すなわち秘儀魔法使いをオービスと呼ぶ。その姿に、調停役、まとめ役としての印象は無く、 アクシスをより非現実的な実験や、理論を展開し繰り返す物と言った印象が強いだろう。

 「大皆触」においてアルカナが砕け散った事により、使徒そのものの力を強めたり、弱めたりする事は出来なくなったが、 聖痕と運命と言う形で人々に宿った事により、人に宿った使徒の力を呼び出す事は可能となった。いや、 むしろそこまでは出来るようになったと言うべきか。

 秘儀魔法自体はまだまだ発展途上で、アクシスの学ぶ魔術が世界の解明である事に対して、 秘儀魔法はルーツの解明であり、魔術が研究により未来に向かう事に対し、 秘儀魔法は研究により過去に進むなど、あらゆる意味で魔術と秘儀魔法とは正反対である。 余談だが、元力を使うエフェクトスは、自身の血統と努力や訓練により力を得ていくため、 秘儀魔法が過去、魔術が未来とするならば現在であり、ここに過去、現在、未来の一つのあり方を見ることが出来る。

 まだまだ未開の分野であり、言語による思考ではなく図形による思考により発見、掘り下げを行う為、 オービスと呼ばれるものは総じて哲学的であり、ともすれば盲目的である。

<逆位置>

 オービスの力を再現しようとする。あるいは、自身がオービスであると思い込んでしまう。 そのため、秘儀魔法を掘り下る為の努力を惜しまず、これもある意味最もオービスと呼ぶに相応しい存在と言える。

 そうか、実験動物をそれほど集めてきてくれたか。感謝の述べ様も無い。 そう言えば、君は力が欲しいと言っていたね。今までのお礼と言っては何だが、聖痕という名前の力を君に上げよう。

 遠慮する事は無い。私はすでにかなりの数を手に入れたからね。