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構えたる 矢尻の先に 見る獲物
心惑わすその罪を 一矢の下に打ち砕かん
わが手に持つは 罪と罰
罪に対する罰。レクスのように罪を改めさせる為ではなく、
またグラディウスのように転生を意識した存在でもない、厳しい存在である。
その役目は、浄化の炎を地上へと投げかけ全てを燃やし尽くす事である。
その浄化の炎を地上へと射る姿から射撃の名手と呼ばれ、
22のアルカナの中でも最も強い使徒である。
元々イグニスはアルドールや、グラディウス、
アダマス、アクアらのようにある種の精神的な側面を戦う技量によって表現している訳でなく、
アルカイたちが闇の先にある無から創造を行おうとした事への罰を与える存在で、
闇の鎖に囚われた者や、闇の鎖そのものと戦い勝利する為の戦闘力を与えられている。
弓を扱うのは、効率よく纏めて屠り、移動せずとも全てに対処する為である。
闘う為に、全てを浄化するために生まれた審判の炎。それがイグニスである。
蛇足だが、アルドールが炎の剣を用い、イグニスが炎の弓矢を用いる所から、
アーの力は炎に強く宿る、或いは戦いの力が炎に現れやすいと思われる。
弓の扱いに長けた者をイグニスと呼び、戦場の花形となりつつある職業である。
正々堂々を重んじ、力と力のぶつけ合い、技と技をぶつけあい、
戦闘と言う名前のある種のコミュニケーションに重きをおくアダマスからは非難の対象にされる事が多いが、
イグニスと呼ばれるもの達は、自分たちが戦場においてアダマス以上に有効な力を保有している事を良く知っているため、
彼らのなじりをまともに受ける事は無い。
なじりをまともに受けたところで何の得もしない事を彼らは良く知っているし、
自分たちが防衛に不向きである事も良く知っているからだ。
目的の達成の為に、最も合理的な手段を取る兵達である。
イグニスの使命に目覚めてしまう。
マーテルと良く似ているが、こちらは戦闘力が高いため、さらに厄介な存在となる。
使徒イグニスが浄化の炎を以って世界から闇の鎖を一掃しようと試みた事と同様に、
自分自身もまた闇の鎖を浄化する旅に出てしまうのである。
其の為に手段を選ばない所もまたイグニスらしい。
この力が[殺戮者]と呼ばれるもの達と同じ力であったとしても問題は無い。
要は自分の目的さえ見失わなければよいのだ。自分が最後の[殺戮者]になったのであれば、
自らの命を絶てばそれでいい。旅の途中で自分を超える力を持つ[聖痕者]に倒されるのであれば、
それもまた本望だ。
後悔は無い。全ては必ずいい方向に向かう。そうだな?
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