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関富士子 vol.8
 gui20周年フェスタ Poetry Reading 

関 富士子

皆さんこんにちは。ようこそおいでくださいました。今日は、guiがもうすぐ20年になるというお話で、わたしは知らないんですけど、その記念と、皆さん、読者の方にお会いしたいということで、朗読会を開きました。あとで偉い方からちゃんとご挨拶があると思いますので、さっそく朗読を始めます。わたしは関富士子ともうします。どうぞよろしく。guiには7年ぐらいいますけれども、あと個人誌の"rain tree"というのをやっています。

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森のスープ rain tree vol.8 へジャンプ

"rain tree" 掲載の上の二つの詩を読みました。ジャンプしてご覧ください。





 11月14日、すばらしい秋晴れで少し汗ばむほど。一応昼の部の責任者なので、11時少し前に新宿に到着する。
シアターPOOは新宿南口からすぐの小さい古ビルの3階。マスターのリンさん(女性)がくわえ煙草でひび割れの入ったPOOの看板を出したところ。すでに遠来の樋口俊実が一番乗り。目立たないところなのでしばらくビルの前に立ってみんなを待つことにする。駅へ行く人々がひっきりなしに通る。土曜日なので表情はなんとなくのんびりしている。道端ではベニヤ板を広げて競馬新聞を売る男。数人集まって赤エンピツのついた新聞を広げているのは予想屋か。

 山中真知子、飯田隆昭、南川優子と集まりだして、ビデオや照明、音楽の調整や受付の準備などをしているうち、井上典子、萩原健次郎が大阪から到着。ライトさんも加え、朗読のメンバーはほぼそろう。

コンクリートポエムの第一人者高橋昭八郎さんが唐津から駆けつけてくださった。足をドアから一歩だけ踏み入れたまま、やあやあと言っているので腕を引っ張って中へ入っていただく。だいぶ急いで店を探して来てくれたらしく苦しい、死ぬかもしれないという。

お客ところがお客はぽつりぽつりで、開演10分前になってもがらがら。メンバーはなんとなく顔を見合わせて心細い。少し待ってみようと言っているうち、時間になってから急に受付がこみ合ってきた。結局30ぐらいの座席はほぼ埋まり、立ったり補助椅子に座ったりするあたりで開演。早めに来てくださった嵯峨恵子さん、お待たせしてごめんなさい。

個人的には今年3回目の朗読会。今までまったくしなかったのに、続くときには続くものである。客を呼んでおいて恐縮だが、わたしはすでにもうあまりときめかない。年のせいか。もっと若いうちにやればよかったのだ。人に見せるものなどなにもないのだということを思い知らされる。今は詩を書いている最中のほうがずっと興奮する。書くのはぜんぜん飽きないし、おもしろい。

 いろいろ反省もある。店のラジカセが使えるというので、朗読のバックに流す音楽のために、別のラジカセを用意しなかった。ところが、マイクを使うとラジカセは使えないという。音楽を用意した人はマイクなしの朗読をしなければならなくなった。狭い店内とはいえ、発声練習などろくにしていないのだから、後ろまで聞こえにくかったと思う。

それから、終わりの挨拶のあと、ちゃんと司会をしてお客の方々の詩誌や詩集の紹介や宣伝をしてもらうつもりだったが、見計らったように長長しい電話が入りタイミングがずれてしまって結局できなかった。ごめんなさい。

 よかったと思ったのはやはり地方から来てくれた同人のうち、あまり朗読の経験のない人たちが積極的に読んでくれたこと。彼らの初々しい読みっぷりを聴いていると、身が引き締まる思いがする。

 終わった後guiのメンバーやお客の友達とゆっくりおしゃべりタイム。やれやれという感じ。guiは野坂政司さんをはじめ、萩原さん、遠藤瓔子さん、四釜裕子さんなど、インターネットにホームページを持っている人が多いし、樋口えみこさんや桐田真輔さんもいらしたのでやはりその話が中心になる。徳弘さんも南川さんも、小野原さんも見てくれている。話題はネット上の人格と日常生活での人格との乖離について、なんて、おおげさかな。

関富士子向かって右から、大園由美子・浜条智里・関富士子・萩原健次郎

 夕方からguiのメンバーだけの食事会と夜の部の打ち合わせがある。食事会は内輪なのでとくに書かないが、例によって固い話なしの軽い集まりである。キーワードはメニュエル氏とバイアグラといえばわかるだろう。おやじ話である。各ページに写真があります。

いよいよ夜の部。わたしたちはすっかりリラックスしてピットインに繰り出すが、出演者の萩原健次郎さん、飯田隆昭さん、藤富保男さんはそうはいかない。ごくろうさま。がんばって。

会場にはすでに行列ができていてびっくり。guiの定期読者だけに案内を出し、rain tree で知らせただけなのだがたいへんな盛況である。 渋谷毅オーケストラは白髪頭と若いメンバーが入り交じって、いい雰囲気。ほんとうに久しぶりの生のジャズである。昼の疲れでぼーっとした頭を快くときほぐす。体が少しずつリズムに乗って動き出す。全身マッサージのように音が肩にも腰にも響いてくる。不思議、不思議だ。ジャズってあんま器か。朗読もやはりちょっと違います。藤富保男の芸に脱帽。飯田隆昭の絶叫にあきれる。萩原健次郎の語りに酔う。三上寛は懐かしい。3時間以上の時間が夢のように過ぎた。

気が付くと11時。もうふらてに付き合う時間はない。ホテルに戻るという大園さん、浜条さんとピットインを出る。別れぎわに樋口俊実さんとまた折り句詩の連詩の交換を始める約束をする。樋口さんはだいぶ前から第二弾のネタを考えてあるのだ。みんなに会えてよかった。大満足。

詩や朗読の感想は各詩人のページに書きましたので読んでください。

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