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| 2002.10.30. Mon. |
どっちもどっち――最近、思うこと。 |
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北海道札幌市にあるスーパー・北海道西友元町店で発覚した牛肉の偽装による返金受付がとんでもない混乱を引き起こしたそうです。
もともとはカナダ産の豚ロース肉と米国産の牛タンを国産と偽って販売していたという事件に端を発したこの騒動ですが、実際に対象となる肉の販売額である約1400万円をはるかに超える約4900万円を返金し、29日に返金を打ち切ったそうです。
報道によるとスーパー側は一人当たりの返金額の上限を3万円までに設定。にもかかわらず、一人で30〜40万円(!?)も請求してきた主婦がいるらしく、インターネットのBBSなどでこの事を知った若者などが28日から店に殺到、現場は大混乱に陥った、というのが概要のようですね。
ワタシも先ほど「納得してねーんだよ!」などと口々に叫ぶ自称「客」の前で管理職と思われる方が頭を下げているニュース映像を見たんですが、この顛末に「どっちもどっちだよなぁ……」と思ってしまったのは私だけでしょうか。
もちろん、牛肉を偽装して販売していたスーパー側に非があることは間違いないのですが、この展開には納得いかないものがあるのではないでしょうか。すでに販売した額をはるかに超える額のお金を「返金」し、さらに怒号を浴びたのではたまったものではないでしょう。
「私たちのような主婦の方が(返金を求めている人々の中に)あまりいない、というのはなんだか変な感じですよねぇ」
とインタビューに答えていた方がいたんですが、本当にそうだと思います。
消費者の信頼を裏切った、という意味では、もちろんスーパー側に大きな非がありますし、レシートがなくても返金に応じる、という対応はまずかった、としか言いようがありません。しかし、だからといって、買いもしていない、あるいは買ったけどあきらかに実際に買った額よりも大きい額の「返金」を要求する方にも非はあると思うのです。私が見たニュース映像に映った、大多数の「客」。その中には、本当に返金対象の肉を買って、正直に実際に買った額と同じ額を返金してもらおうとして店に来たのに、返金を断られてしまって頭に来ている人もいたかもしれません。
ですが、この騒動を引き起こしたのはどちらかと言うと返金を求めて殺到した「客」なのではないだろうか、と私は思うのです。
企業のモラルの低下がさして珍しくもなくなってきている今の世の中ですが、「消費者のモラル」ということについて、もう少し考えてみても罰はあたらないのではないでしょうか。
………それにしても、事件が発覚する前に国産と外国産の違い(つまり、味の違い)に気づいた人っているんでしょうか……。 |
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