でろり庵 ひとり言 25

BATTLE AXE 1/144スケール
U.S.S.モニター
「最もメジャーなマイナー艦のひとつ」05.6.20

 随分前に個人輸入で届いていたのですが紹介し忘れていました。

 謎の新興メーカー・バトルアックス製の南北戦争の鋼鉄艦「USSモニター」のキットです。最近注目の1/144スケールでインジェクション、しかもフランス製という興味深くも謎の多いキットです!!

 透けるようなプラの色が印象を悪くしてますが、モールド自体は結構キレがよいので、平板な部品の変形を裏打ちして直せばシャキッとした見事なモニターが出来そうです。もっとも、見栄えのしない船なので完成時の達成感はあまり無さそうですけど(笑)

 その昔、パイロ(リンドバーグ)からCSSバージニアと一緒にUSSモニターのキットがでていましたが、それとは全く違うキットです。あれはスケールの違う二鑑だったので一緒に並べるのも変でした。 こうなるとバトルアックス社にも同じ1/144スケールのバージニアも出して欲しい所ですが、機帆船のUSSメリマックを改造した船だけに巨大すぎて現実味はなさそうです・・・残念。

 どうでもいいけれど「バトルアックス」は直訳で戦斧(せんぷ)ですが、俗には意地悪女とかクソババァという意味があるらしい。変なの(笑)
05.5.2
サビ車追加しました。
小松G-25!!!
シュルクーフ三昧05,4,13

 「シュルクーフ」とはおフランスのドデーンと大砲の付いた大型潜水艦で、見かけのハッタリだけで性能はイマイチ、何も活躍せず事故で沈没した一種のゲテモノ扱いのマイナー艦だったのですが、映画「ローレライ」の主役潜水艦「伊507」の元ネタという事でメジャー化している様です。なにせコンビニで模型が入手できるのですから異常です・・・。

 かなり昔、エレールから1/400のキットが出ていました。これが多分唯一のプラモデルで、同社の艦船キット自体が限られた店でしか売ってなかったので今では希少キットじゃないかと思います。当時、キットの砲塔(?)が旋回するのがウソだろうと思った為、あまり良い印象はなかったのですが、今回、実物もちゃんと動くと知ってビックリ、本当は良いキットだったのかもしれません・・・と、出来を確かめるべく部屋を探しましたが見つかりませんでした。残念!。

 さて、コンビニで売っているタカラの浴玩「世界の艦船」の第3弾のアイテムには1/700のシュルクーフが含まれています。最近は食玩系の購入を控えているのですが、ネタに負けてつい買入してしまいました。するといきなりシュルクーフ(1931)が当たりました!出来も、ピットロードとトーピドーモデルのコンビだけあってインジェクションキットと大差ない素敵な物。いや〜感激しました。

 そしてもう一個購入。なんと次もシュルクーフ!、しかも改装後の1941年型で、早速2バリエーションが揃ってしまいました。

 今日、何気なく「世界の艦船」のスペシャル「ローレライ」版を一つ購入。するとまたまたシュルクーフ!しかもこれはシークレット物らしく、ラインナップに出ていない物!さらに「超」嬉しい事に1/700のゼーフントがおまけに入ってる!!いやはや。3個しか買ってないのに全部シュルクーフでバージョン違いというのは凄い確率じゃないでしょうか。

 あれ?なんか私、もの凄くシュルクーフが好きみたいな書き方してるね。勢いとは不思議な物です(笑)

「Diplocaulus」でイメージ検索の様子
一応報告2(ネットは無法地帯の巻)05.4.5

 以前、私の作ったディプロカウルスが、一部の生物及びUMA趣味の人々に騒ぎを起こしたらしい事に触れました。ま、元々いたずら心で作った物なので、そういう楽しみ方は大歓迎ですし、海外はともかく、日本の掲示板では「ネタを泳がさずに直ぐにばらしてしまうタイプの方々」が多いので、一応は作者の存在を知ってもらえて微笑ましいくらいに思ってました・・・。

 ただ、以前、Googleのイメージ検索「ディプロカウルス」でヒットすると書きましたが、現在では画像はあるものの、パクッた奴のアドレス(しかも、Not Found!)になっていて、ウチのURLは消えてるのは正直たまらんです(怒!)。偽物が本物を駆逐するのは大嫌い

 さらに「Diplocaulus」で検索すると複数ヒットしますが、これまたどれもパクッた奴で、ウチのURLが無いのです!(怒怒!)。「キンバエ」やら「ディモルフォドン」等、本筋とは関係ない画像まで丸ごとパクッてるサイトもあって、オリジナルがどれやらさっぱり分からなくなってます。文字が読めない海外サイトの方が勝手にやってる感じで何だかなぁ、といった感じ。さとう珠緒ばりにプンプンッ!です。

 検索して分かった事

 同様の写真は、モデルグラフィックス1992年10月号の55Pに載ってるそうです。そうか・・・もう作ってそんなに経つのかぁ。誰だ?ネットもデジカメも無かった時代にシャレで作った物を、今頃になってアラ探しして得意になってる奴は?(笑)

 海外でも真摯な態度の人がいて、ココを読むと(非常に重い英語のブログですが)真相を明かしてリンクしてくれています。「Truly a gifted artist: a model of his with defects raised more than a few eyebrows.」とは、なんと嬉しい言葉でしょう。

 また上記ブログでリンクしてる掲示板の一つ(英語)を読むと、当時の雰囲気を味わえます。当初はディプロカウルスを知らない為「ハンマーヘッド・サラマンダー」と称してます。なるほど。か、かっちょええ。

 他に写真があったら送ってくれというメールが来ますけど、もう現物も写真も手元に無いのであしからず。って日本語で書いてもダメか(笑)

さらに続報
一応報告05.4.1

 1年前ランツの装軌型について触れた時、『日本や満州に実車が存在した可能性も高く〜』と書きました。可能性という「弱い表現」になったのは、戦前日本のトラクターの資料がとても少ない上に、機種名に頓着しない当時の日本の風潮から資料自体あまり参考にならず、確証が持てなかったからです。この辺は、日本の兵器を調べてる人は皆さん頷いてくれるでしょう(笑)

 また、この分野を研究発表している人は皆無なので、情報、知識の積み重ねも無く、写真等の証拠を自分で見つけるまでは感触的に自信はあっても断言出来ないんですね。ま、だからマイナー分野は調べて楽しいとも言えるのですが。

 以前、本屋で何気なく「満州古写真帖」(別冊歴史読本・戦記シリーズ 67)を手に取りました。なんと!表紙にラウペ・ランツ(装軌型ランツの事ね)の写真が載っててビックリ!サッと立ち読みして本は買いませんでしたけど、写真が有った事実が分かって嬉しかったです。今回のはそれと同様の物。残念ながら着色写真バージョンの為、ディテールがクリアではありませんが存在自体に意味があるので良しとしましょう。

 という事で、『少なくとも満州開拓団では使用された。』と訂正します。
南北戦争ネタ4(苦しいけど)05.3.16

 どうしても私は『南北戦争→戊辰戦争』と繋げて考えちゃう。戊辰戦争で使われた新兵器、甲鉄艦やスナイドル銃、スペンサー銃なんかは1860年代の新発明で、南北戦争が生んだ兵器なのです。で、その頂点にあるのが何と言ってもガトリング砲でしょう!

 私は、初期のガトリング砲に一時期とても興味を持っていました。で、これまで散々引用されれてきた「定説」に間違いがあったりして、書くべきネタは幾つかあったのですが・・・結果を上手く文章に纏める能力がなく、今では記憶も曖昧になってしまってます(笑)

 組み立て模型としては、以前、ちょこっと紹介したアンコール(ENCORE)の1/24プラキットしかないと思ってたのですが、なんと1/35のレジンキットがBOX261から出ていました!。残念ながらロシアでライセンス生産されたタイプ(?)で、何年型に類するかも不明です。それでもアンコールより古い形なので、お尻に「ポッチリ」さえ付ければ、河井継之助バージョンと言い張ってもいいかも(笑)。なお、非常にレアなキットですが、車輪の内側にモールドが無い等、出来はイマイチかも。あまりお勧めはしません。
シヴィルウォー・ネタ3 05.2.25

 南北戦争ものの大砲。良く考えたらこれも海軍ネタでした(笑)

 随分以前に買ったバーリンデン(VP)のレジンキットで、国内の店じゃ売ってないので輸入代理店(当時の)に注文、届いた頃には熱が冷めてて(笑)、手を付けずに仕舞っていました。私としては数少ない「売れる状態」だったのに・・・(笑)

 VPの大砲キットは、「正確さはイマイチだが、部品数の割に組みやすく値段が安い」という印象が有りましたが、それはWW2など後年のメカニカルな大砲の事で、この南北戦争の大砲は本物自体の部品が少ないし、大きなベースとフィギュア1体がつくので割安感もあまり無い、じゃぁ、正確さバッチリかというと、よく分からない(笑)、ただ、組みやすさは変わらないので、レジンキット初心者にお勧めできる。という印象です。

奥 VP1852 8インチ アームストロング砲(54mm)
 アームストロング砲というと幕末好きにはスーパーウェポンとして知られていますが、これは前装施条砲といわれる旧式のライフル砲、しかも沿岸砲っぽいので名前だけ見て注文するとガッカリするかも(笑)。キットは部品も少なく組みやすいのでお勧め出来ます。ライフルは当然彫ってません。

前左 VP1570 13インチ臼砲 (54mm)

 一応、北軍、海軍、ネタで、北軍セーラー服フィギュア付き。ベースは木甲板にターンテーブルが一体でモールドされた魅力的な物。私の物は砲架下面が直線でなくベースと綺麗に繋がらず残念。この一点を気にしないか作り直せば、一晩で楽に完成出来る好キットです。

前右 VP1422 11インチ・ダールグレン砲 (1/35)
 うむ。最初の頃は1/35表記だったのね。写真の砲身だけでマニアにはダールグレン砲と分かるらしい(笑)。砲身はこのサイズですが、砲全体はとても立派でちょっとモダン、ベースや小物に頼らなくても砲だけで間が持つ存在感。バーリンデンのお気に入りなのか、1/16でもこれを出しています(巨大!)


CSS David コレに爆雷付きの竿がつくので、やたら細長い。専用の展示台を用意せねば。
 南北戦争の艦船2 05.02.14

 ・・・という事で1/72スケールの『CSS David』。船内も見える範囲は雰囲気良くまとまった想像以上の良キットでした。なお、同メーカーの1/32スケール版では、船体内部も再現されてる様で、蒸気機関&傘歯車好きとしては気になる存在です・・・・。 このメーカー{Cottage Industries)はミュージアム・モデル的な大型キットを複数出しているのですが、どれもカットモデルを考慮した内部再現キットで、非常に憧れる一方でそう買える値段でないのが生憎です。そんな中、この1/72デビットは小さな廉価版といった感じでちょうど手頃なサイズです。前回同様、日本のサイトでは誰も触れていないキットなので、大いに推奨したいです!。

 一見、カヌーの様に小さい船に見えますが、小型蒸気機関車のボイラーを流用しただけ有って、実は1/35のミジェットサブマリンで通用しそうなくらいの大きさ(船体部分だけで約20p)があります。流石のバーリンデンは南北戦争の人力潜水艦H.L..hanlyも1/35で出してるので、大きさの近いDavidタイプも期待したいですね。ムクのレジンだったらエライ重そうですが・・・。

 この船は、爆薬付きの竿を艦首に付けて敵に突っ込む!という兵器で、まぁ、実に分かりやすい負け側兵器(笑)なのですが、北軍の旗艦「ニューアイアンサイド」を沈没させて賞金をガッポリ稼ごう!という魂胆も有りそうで、日本の様な糠味噌臭いヒロイズムはありません(笑)。そう、これは「竹槍攻撃」「体当たり攻撃」と言うよりは「ラム攻撃」兵器なんですね。実際、攻撃は成功し無事帰還できた(?)様です。このDavidタイプの船は何隻か作られ封鎖艦隊相手に活躍もした様ですが、詳しい事はよく分かりません。 

 これも、『機関推進は有るけど、魚雷の発明される前』という時期の船と言えるでしょう。さて、この手の船を、英語では「Torpedo Boat」としているけど、魚雷艇ではないので水雷艇という事になるのでしょうか。

左から、
CSSマナサス(MANASSAS)
CSSストーンウォール(STONEWALL)
CSSアトランタ(ATLANTA)
 南北戦争の艦船。05.02.08

 突然ですが1/600のメタルキットです。CSSストーンウォールの立体が有る!と知り興奮、予算を考慮しつつ思いつくままに注文しました。

 意識しなかったのに結果的にどれも南軍側の船なのは、いつもの負けた側に魅力を感じてしまうクセかもしれませんね。『貧乏で量産が効かず、現物合わせ的な余裕の無い兵器』、そんな負け組の雰囲気をどこかに感じてしまったのかもしれません(笑)。この3隻は分類上「装甲艦」で済まされる物ですが、その形には類似性は全く有りません。この様に収斂進化する前のカンブリア紀的な試行錯誤が見えるのが、南北戦争の艦船に見られる面白さでしょう(ストーンウォールは南北戦争に間に合わなかったけど・・・)。

 なお、同時に1/72のCSSデビット(DAVID)のレジンキットも購入しました。これまた魅力的なキット内容だったので後で別口で紹介しようと思います。
 仮組み04.12.20

 ああ、デジカメが見つからないのでケータイ画像です。仮組みでこれくらい組めちゃうのはメタルキットの利点ですね。

 一言で言って「格好いい車両」だと思います。ボイラーがこんなに小さくて動くのか?と思うけど、牽引目的の車両じゃないので良いのでしょう。

 さて、後2軸のローラ−をどう動かすのかと思ったら、チェーン駆動でした。前作のスチームローラーは「傘歯車駆動」「直立ボイラー」が特徴だっただけに、キャラの違いが明確で楽しいです。あ、そういう意味では典型的なスチームローラーも作らないとね(笑)。チェーンはアクセサリー用の極細チェーン(鎖)を使うのですが、意外と良い雰囲気になりそうです。ただ、ローラーの装着、塗装、チェーンの取り付け、の順番をどうするのか悩みそうです。