| 外法帖放遊記 |
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第八話「月哮」 |
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「川開き」当日の朝。 竜泉寺にて、今夜の自分たちの役目を聞く一行。 「送り提灯」の怪が、尻すぼみに収まったことにいぶかしがる百合先生。 そして、将軍・家茂がくるというウワサに関しては――、 それを狙う者たちへの、「誘い水」らしい。 現れるのは「影武者」――それも、伝説の一族が作る、「本物以上」の、 精巧極まりない「からくり人形」であるという。 その、昼。 長屋に住む、人間嫌いの犬神が、竜泉寺へと現れる。 彼をなんとか引き入れようとする、百合先生が呼んだものらしい。 どうやら二人の間には、過去になにかあったようだ。 正確には、犬神の身に起こった不幸を、百合先生がよく知っている、 ――というところか。 「あたしは、この場所を、ずっと、若者たちの学び舎にしたい。 そして、犬神、あんたの居場所にもしたいんだ。 あんたのような、哀しみを知る者こそ、 人に物を教えるに、ふさわしい存在だから――」 前作を知っている者には、「おおっ」と思わせる、百合先生の言葉。 だが、さんざん「人間」に対する罵倒の言葉を吐くばかりで、 説得に応じる気配も見せない犬神、そのまま退場。 やたらに出てきた「人間」という言葉。 百合先生に、「彼は何者?」と、当然の問いを向ける一行。 だが百合先生は、 かつて「狼」は、<大口の真神>と呼ばれる飛鳥山の老狼を代表とするような、 「山の神」「狩猟の神」として神格化され、崇められた存在だった。 それが、今は「人間」に滅ぼされてしまいつつある――。 さぞかし、怒っていることだろうね。 ――などという話をして、さっさと仕事場へ戻ってしまう。 釈然としないまま、「出動」する龍閃組。 途中、安全祈願にと、花園稲荷に参拝したところ、 長屋の前で出会った、臥龍館の桧神美冬と、その道場生たちを見つける。 さっそく「ご挨拶」に向かう京梧。 遼次郎も巻き込み、やっぱりモメる。 結局、京梧と美冬の決闘騒ぎになり、京梧が勝つ。落ちこむ美冬。 後味の悪さを感じつつも、目的地へと向かう一行の前に、オカマ役人が(笑)。 前に確認しそびれた名前を確認。 「榊 茂保衛門 (さかき もほえもん)」 ベタベタやぁ(笑)。 こんなんでも、あの御厨たちの上司であるらしい。 大丈夫なのか、江戸の奉行所……。 その彼の言葉もあり、「からくり影武者」の知識を入れようと、 支奴の長屋へ向かう一行。 おお、「式神の素」くれた。わぁい。 ――まてよ。てことは、もーひとつの選択肢である、杏花のトコ行けば、 瓦版が貰えたのかっ? 逆に言えば、行かなかったから、瓦版、また取り逃がした……? ひーん。 両国橋。激混んでる。 緊張しすぎて声が裏返ってる武流や、 地獄のように忙しそうな「八丁堀」にも出会う。 その手下の与助に、今、ちまたで評判だという「人魚」の話を聞く。 両国にも出張してきた、見世物小屋での出し物らしいが、 「目は閉じられたまま、金色の髪で、優しい唄声を響かせる」 のだそうだ。まさか、これって、彼女……? その「人魚」が逃げ出したらしく、見かけたら知らせてくれとのこと。 興味もあって、いちおう見世物小屋の方へと捜しに行ってみると、 いかにも不誠実そうな、欲深そうな、典型的悪徳店主に会う。 どうやら、くだんの「人魚」は、人身売買で、コイツに「買われた」らしい。 「金づる」に逃げられた店主は、半狂乱。 その場を離れた一行は、たとえ見つけても、 「あの」店主に渡すことになるのでは、悲しい――と、 「人魚」捜しに、リキは一向に入らない。 特に藍の心は、沈みっぱなし。 と、その時。 遼次郎の頭の中に、女性の声――というより、強力な<念>――が響き、 次の瞬間、他の面々にも、<唄>と言う形で、それは聞こえた。 胸を締め付けられるような、切々としたその歌声。 これは、と唄の主を捜してみれば、 金色の髪の美少女が。 開こうとしないその瞳といい、間違いない、くだんの「人魚」だ。 と、そこに、一向を尾行してきたらしい、見世物小屋の悪徳店主が現れる。 無理矢理「人魚」を連れ去ろうと、乱暴する店主に、 例によって、京梧の短気な一撃が。 連れ帰ろうとする一行の誘いに、「人魚」は「ここに残る」という。 「店主」は己に正直なだけで、否定されるべきではない。 そして、自分が遼次郎たちと行くには、まだ「その刻」ではない、と。 遼次郎の「閉じられた輪廻の環」が開かれたその時、また会うだろう――。 謎めいた言葉を言い残して、彼女は別れた。 警護を任された舟にて、横柄な役人どもと、またしてもケンカの京梧。 やれやれと乗り込んだ舟が動くのを待っていると、 巨大な人形に乗った女がそこに。 どうやら、彼女が例の「からくり人」のようだ。 「雹」と名乗った彼女は、「お前たちも幕府の狗か――?」と険悪なカオ。 と、そこに、爆音とともに、「鬼が出た」の声が。 駆け付けた場にたむろしていた「鬼面」の連中は、 自分たちのことを、「わが藩の――」などとしゃべっている。 どうやら、ニセ者らしい。 ともあれ、騒ぎを起こそうとしていることに違いはなく、ぶっちめようとしたところ、 なにやら雰囲気のある鬼面の「用心棒」、登場。 戦闘へ――。 が、「用心棒」はあまりマジでなかったのか、あっさり敗退。 他のごろつきでは相手になろうハズもない。 自分を破った京梧に、名を問う「用心棒」。 自らも名乗ったその名は――「神夷京士浪」! 前作のプレイヤーなら、どっかで聞いた名だ! 京士浪は去り、西国の藩士らしき「ニセ鬼」たちは御厨たちに引き渡すと、 警護の屋形舟に戻る。 ようやく始まった「川開き」、警護もそぞろに楽しむ一行。 武流のものと思われる、「変わった色の花火」などを堪能していると、 とうとう現れた「将軍」。 そのあまりの精巧さに、驚愕する一行。 そこに、今回は「飛水流忍軍」として警護に当たっていた涼浬登場。 と同時に、異様な舟の揺れと、水中爆発が、屋形船を襲う。 「水」に関しては専門家の涼浬が、暴れる川面を静めることに成功するが、 そのスキをついて、屋形船の内部の役人たちから、悲鳴が! 水爆は、オトリだったのだ。 駆けつけてみると、その襲撃者は――やはりというか、「雹」! 彼女こそは、鬼道衆だったのだ。 倒れた行燈によって、炎に包まれる屋形船。 雹に、死んでは無意味と、とりあえず共に脱出することを提案する藍。 しかし雹は、委細構わず襲ってくる。 戦闘へ――。 戦闘には勝った一行。 しかし、炎は衰えておらず、船は沈む寸前だ。 たかが川というなかれ。 この時代、「泳ぎ」など、物凄い特殊技術である。 ましてや炎の船から飛び出してなど、相当の覚悟がいる。 それでも、ギリギリまで雹を救わんとする藍。 だが雹は、それに応えようとはせず、 沈み行く舟と運命をともにして、川底に消えて行った――。 なんとか川岸にたどり着けた一行の元に、一個の輝く珠が。 それは、「初陣」にて戦ったあの御神槌が「変生」するキッカケとなり、 戦後拾って百合先生に渡したアレと、そっくりだった。 怪しいと見て、念のため確保する一行だが、 藍だけは、それどころではなかった。 「どうして、死ななければいけないの――? どうして、殺さなければならないの――? どうしたら、私たちは、あの人たちと――解りあえるの――?」 悲しみにくれる藍であった――。 |
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