第三期創造期

全ての生命は罪人である。
罪人にはそれ相応の罰を。
愚かなる裏切りには、死を。

全ての罪人よ。
使徒エルスの如く、愛を持て。
愛を以って全てを治めよ。

闇より逃れし者達よ。
知らせを持って、これを伝えよ。
罪は死を以って代償とする、と。

巣立ちの刻は、すぐそこである。


 第三期創造期は、罪と死、そして闇により失われた、精神の回帰を促す存在で構成されている事が特徴である。 見て解るように、この直前にアルカイ達は闇をすかし、無よりの創造を行おうとした。 アーはこれに怒り、罪に対する罰として浄化の炎を投げかけた。 使徒イグニスである。 贖罪の為に死と転生を与え、本来不死であるアルカイを定命の者とした。 使徒グラディウスである。この二名は他の使徒に比べ攻撃的で、 特にイグニスは神の炎を扱う使徒として恐れられた。

 彼女等の創造は、アルカイの力を奪う事を第一の目的としている。 その理由は諸君等が知っての通りである。そう、巣立たせるためだ。

 転生があると言う事は、闇よりの猛攻を耐え、虫の息とは言え、 生き残っているアルカイがいる事の証明である。 そのもの達には、全てを見、それを伝承とする事を義務付けた。現在ある神話などは、 そのほとんどが実際に起こったことである。現在全ての口をきくものたちは、この時、 闇の猛攻を耐えぬいた者達である。

 全ての物は同じ罪を持つ。それは、闇に堕ちたか、堕ちていないかではなく、闇をすかし無に手を出した事である。 闇により心は荒んでしまったアルカイが、特に忘れてしまった事は、愛である。 自分自身ですら愛する事を忘れてしまったのである。 故に使徒エルスは降臨した。愛を再び取り戻させるために。

 第三期創造期の使徒は、須らく罪を意識して創造された。罰を与えるために存在した。 この時アルカイの時代は終わり、エルフ、すなわちアエステルの時代へと移行する。 使徒フィニスの祝福によって…