演歌イベント観戦記2000・2001
銀座演歌まつり・2001年10月14日
2001年10月14日、私は、銀座演歌まつりに行ってまいりました。
以下は、私のその時の様子の記録です。
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嶋三喜夫さん
デビューは平成になってからで新しいのですが、ベテランの域に入っている実力派歌手といえますね。三橋美智也さんの付き人から独立して、メジャーデビュー
となりました。それだけに、人生にはかなり苦労されたと思います。私見では、これから注目すべき歌手の一人だと思います。
それだけに、ファン獲得にもかなり熱心なところが見うけられます。まず、アンケートをとって、会場の皆様のリクエストを嶋さんが抽選で選び、その曲を嶋さんが
歌うというコーナーもありました。(会場のファンのリクエストの数が多ければそれだけ抽選の確率がアップします。)そのコーナーでは、7曲連続で、
「一本刀土俵入り」「赤城の子守唄」「別れの一本杉」「哀愁列車」「お富さん」「リンゴ村から」「古城」の歌唱でした。どれもこれも、なつかしの名曲そろいで、
ファンには応えられないですね。嶋さん自身、「この日のために練習してきました。歌い終わった後死ぬかもしれません」とかおっしゃっていて、ユーモラスなところ
も見せていました。
その他は、自身のオリジナル曲「山里しぐれ」「里がえり」「港のカナちゃん」の3曲でした。最後には「港のカナちゃん」を踊りつきのユーモラスなところを
見せていましたが、やはり、新曲の、「里がえり」は歌詞が泣けます。必見と同時に、これからの嶋さんの活躍、非常に期待大だと思います。
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三田りょうさん
春も「ぎんざ演歌まつり」に出演されましたが、そのときは、半田浩二さん、ハヤトさんとの共演だったので時間が非常に短かったので、今回は正真正銘といえる
でしょう。銀座では、前回に予告のあった「フェリー船上キャンペーン(総距離にしてなんと24082キロ!!・大洗から太平洋を、”哀愁フェリー”の歌詞の舞台
でもある苫小牧まで行き、その後日本海を南下、沖縄までフェリーを乗り継いで、さらに今度は太平洋を北上して東京に戻る)」を無事に完走したお礼の特別公演も
ありました。
そして、今回は、過去の歌も披露されました。「香水(かおり)」「蛇使座の女」の2曲で、その際には、三田さん自身が曲のタイトルになっているものの研究も
されたようです。「蛇使座の女」の場合は、占いを研究されたそうです。その他には「口笛が聞こえる港町」「狂った果実」と、「哀愁フェリー」のカップリング
でもある「燃えて宿場町」も披露されました。もちろん、「哀愁フェリー」がメインでした。今後には、「哀愁フェリー」のキャンペーン成功を記念してのフェリー
船上キャンペーン第2弾も計画されているそうです。
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葉山香京さん
2001年11月21日デビューが決まった、若手のホープです。実は、私も春にこの「まつり」に観客として行ったのですが、葉山さんも観客として行ったそう
です。(同じ日に行ったかどうかは分かりませんが)で、「こんなに早くデビューできるとは思わなかった」ともおっしゃっています。デビュー曲は、「待ちぼうけ岬」
で、カップリングが「港のつくり話」、そして「無錫旅情」「空港」の歌唱がありました。
葉山さん自身は、小学生のころは「光GENJI」のファンだったそうですが、その中で、「無錫旅情」を口ずさみながら登下校してたそうです。それから、
「空港」は母がテレサ・テンさんのファンだったので自然に覚えたそうです。
葉山さんが好きで、尊敬する歌手は、川中美幸さん、香西かおりさん、門倉有希さんだそうで、人柄の良さを見習ってという話でした。また、ステージに上がると、
観客の顔がよく見えるそうで、これもまた感激していたそうです。
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360゜(サブロク)=要介
さん、
貢さん
芸名の由来は、全方位、全世代に受け入れられる歌手を目指してという意味で、360゜で、サブロクとなったそうです。で、路上ライブを行っているうちに、
2人の声のはもり方を聞いた人から、「平成版”狩人”」といわれるようになりました。で、本日の歌唱も、「狩人」から「コスモス街道」「あずさ2号」、
オリジナルの新曲「風の封印(シール)」、カップリングの「最後の翼」の4曲でした。
3年ほど、デュエットの練習をみっちり積んだだけあって、声量も非常に豊かで、ハモリも非常に特色があるので、まさに「平成版”狩人”」の名前がぴったり
する歌唱という感想を持ちました。で、まったく違った環境に生まれ育った2人が、このようにデュエットをできるということ、また、曲のさびの部分を覚えて
ください、という宣伝を曲の途中でしていたのも特徴がありました。息の長い歌手になるためには、特徴がないとダメという話もありましたが、最近は、このような
デュエットも少なくなってきているので、非常に貴重な存在だと思います。
2人は、路上でも、人のいない場所でもライブ(公認)を行ってきました。最初は「通りすぎてくれた方が楽」とも思っていた時期があったようですが、今では
皆さんが注目するようになりました。漫才的なかけあいもありましたので、楽しめました。
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音羽しのぶさん
本日・・・というより、銀座演歌まつりの最後を飾る歌手になりました。実は、鳴り物入りでのデビューです。というのは、テレビでもデビューのところを取り上げ
られたり、神田うのさんのファッションプロデュースとか、いろいろ話題が多かったからです。今回のデビュー曲は、女性版股旅演歌とも銘打たれた「しのぶの渡り鳥」
で、その他には、カップリングの「うす紅」、「酒きずな」「石狩挽歌」「どうせ拾った恋だもの」の歌唱がありました。
芸名の由来は、レコード会社の本社のある「文京区音羽」からとったそうで、レコード会社の創立70周年記念歌手としてデビューとなりました。本日は、10月で、
衣替えのシーズンなので、皮のジャンパーを着ていましたが、暑いからという理由で途中で脱いでの歌唱となりました。この、皮のジャンパーを脱いだ姿が、CD
ジャケットの写真と同じになります。
新曲の「しのぶの渡り鳥」は、芸名の入ったタイトルで、非常に珍しいですね。この曲にかける意気込みが伝わってきます。また、小学校1年生のころには、
「石狩挽歌」を口ずさんでいたようです。やはり、演歌の世界を目指す方々は、このような曲に目覚めていくのでしょうね〜。今の小学生で、「箱根八里の半次郎」
にあこがれた人たちが、明日の演歌歌手になるのでしょうか?
最後には、このイベントらしく、本来ないはずの歌詞ですが、「銀座」を取り入れて歌唱されました。
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・全体印象
本日は今までの「銀座演歌まつり」とはちょっと観客の雰囲気に違いがありました。特に、後半3組は、若手で、今年デビューということもあって、若い方々の
観衆も多く、もちろん、年輩の演歌ファンも多く、多世代にわたって受け継がれていくという感想を持ちました。そして、本日の特徴としては、観客の入れ替わり
が多かったということが挙げられます。もちろん、演歌全体を見たいというファンの方々も多かったのですが、特定の歌手だけを目当てのファンも多かったです。
したがって、お目当ての歌手を見た後は、帰ってしまうというケース、それから、後方から立って、お目当ての歌手を見るケースも多かったように見うけられます。
個人的な都合で、朝からは見られないという事情もある方々もいらっしゃると思いますが、朝早くから席を確保して、前半のステージも見ていただければ、演歌の
よさが再発見できるのではないかなぁ、と思った次第であります。で、残念だったのは、年輩世代のファンなのですが、席を確保しながら、競馬?を買いに行った
ファンがいたのはちょっと問題があると思います。
ステージでは、CDにない良さを見ることもできました。観客の近くで、振りつけを見る機会に恵まれたのも一つです。また、この銀座演歌まつり、ならではの
歌詞に代えて歌った音羽さんのようにここでしか見られない歌唱を見ることができたのも収穫でした。
本日の中では、私が注目したのは、一番手は嶋三喜夫さんです。
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