演歌イベント観戦記2000・2001
 
2002年 2003年

1.巣鴨歌謡劇場2000年6月14日編 2.巣鴨歌謡劇場2000年7月24日編 3.銀座演歌まつり2001年4月14日編
4.銀座演歌まつり2001年4月28日編 5.林あさ美さんキャンペーン2001年5月4日編  6.銀座演歌まつり2001年9月29日編
7.銀座演歌まつり2001年10月8日編 8.銀座演歌まつり2001年10月14日編  

巣鴨歌謡劇場・2000年7月24日 Click Here!

2000年6月14日に続き、2000年7月24日、私は、
巣鴨歌謡劇場に行ってまいりました。以下は、私のその時の様子の記録です。

 

 

出演者

前半・九(いちじく)太郎さん、いづみ愛さん、
   竜小太郎さん、守屋光二さん、
   万玲さん、新山ノリローさん。
後半・舟水京子さん、夜の森あかねさん。

 

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九(いちじく)太郎さん

  「駄目でもともと」「酒場」「駄目でもともと」

 「駄目でもともと」は、現代風にアレンジされた演歌で、現在の歌風には、非常に合った曲という印象をうけた。一部一部の気合・サビ「駄目でもともと」の 入れ方が非常に良かった。対照的に、「酒場」は、古風な演歌であるが、平坦な声で、淡々と歌っていた印象があった。高音部の伸びに比べて、低音部に、少し外し 気味のところがあったので、古風な演歌より、現代風演歌を歌ったほうが、伸びる可能性を持っているという印象だった。「駄目でもともと」は、時流に合っている ので本当にがんばって欲しい。なにせ、デビューして間もないので、これから伸びる可能性が非常にありそうだ。

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いづみ愛さん

 「可愛い女」「涙の桟橋」「女の灯り」

 どの曲も、本格的演歌で、かなりの高音のところでも、裏声ながら、かなり伸びがあったところが良かった。ここは、非常に特徴があったので、音域の幅の広い歌 でも歌えそうであった。ただ、声量がやや少ないか、苦しそうに、懸命な歌い方であった。そのため、アクセントがやや足りなかった印象もあった。ただ、これは、 でも鍛え方によってはもっと伸ばせるだろうし、それによって最後の部分に伸びを残すこともできるはずである。最近は、本格的な演歌は、時流と永続性がかぎに なりそうで、飛躍は、その点にかかるのではないだろうか。

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竜小太郎さん

 「川の流れのように(踊り、歌入り)」

 ここに来てくださる方は、歌手だけではなく、この方は、舞台で踊りを踊る役者であった。この舞台では、自分が歌うのではなく、踊りを披露されていた。 ということは、私が書きこんでいる演歌の範囲とは、少し離れるのは仕方ない所であるが、非常にうまく踊っていたので、このような役者を好む方にファンになって くだされば伸びるはずだ。ということで、役者俳優が好きな方には、よろしくというところである。

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守屋光二さん

「三郎太鼓」「男酒」「恋ざんげ」

 この日いらっしゃった歌手の中で、かなりのキャリアを持っている歌手で、さすがに、苦労を重ねているだけあったような声をしていた。非常に情熱を込めて歌って いる印象であった。ただ、響きに少し薄いところがあり、低音で少し詰まっている感があった。「三郎太鼓」は、光二さんの尊敬する北島三郎さんの歌であるが、 演奏に比べて、声が小さいかという印象もあった。だが、歌への情熱は誰にも負けないという自信は当然あるだろうから、この気合が大ヒットを生む可能性は、高い のではないかという印象を持った。

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万玲さん

「My heart will go on」「夜桜お七」「雨の上海」

 中国からはるばるやってきてくださった歌手だが、この日見た歌手の中では、最高レベルの歌唱。非常に澄んだ声が印象に残っている。最後の盛り上げるべき部分に 声をしっかり残しており、計算のできている歌唱だった。さすが、第2のテレサ・テンさんを目指しているというだけあった。ま、中国なまりは、少しはあるが、 日本の歌(夜桜お七)を歌わせてもさすがに歌声はきれいである。ただ、こぶしを無理に入れようとする点があったので、こぶしを鍛えるか、こぶしのない曲のほう が、特徴がでるかもしれない。あと、低音部より、高音部の方が、特徴が出る歌声であった。その部分を出せれば、非常に飛躍が期待できるはずである。

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新山ノリローさん

「命くれない」

 ここの司会をしてくださった、エンターテイナー新山さん。司会の漫談が合っている。「命くれない」は、自分では歌わず、手話的なことをしていた。 前回と同様に、司会者として、楽しませてくれたので、非常によかった。

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舟水京子さん

「八王子ラブストーリー」「母を偲んで」「忘れたいの」

 前回も私は舟水さんは、見ているが、「八王子ラブストーリー」は、スタンダードムード歌謡(昔の石原裕次郎さんのような)で、低音中心で、少し盛り上げに 欠ける部分はあるのだが、どうやら、低音の部分にかなり特徴があるようで、音質に合った歌がほしいかもしれない。「母を偲んで」「忘れたいの」は、低音中心の 歌で、舟水さんの声質を考えて、低音部に特徴を持った歌を歌っていると思われる。コントラストがかなりあった印象であった。ただ、中音部にやや無理やり響かせる 印象はあった。最後の伸びは、さすがにムード歌謡の歌手という印象を持った。ただ、曲のさびの部分、やや伸びが足りなかったかもしれない。全体的には、もっと、 歌唱の伸び方と、低音部に特徴のある歌を作ってくれれば、いい歌ができると思う。

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夜の森あかねさん

「アイラブおばちゃん」「BUSUブギ」「宴」

 この歌手は、この巣鴨にくる歌手の中では、異色の存在である。というのは、実は名前を知っている人は、知っている人もいるかもしれないからである。大ヒット曲 「麦畑」の作詞・作曲をてがけた才能を持つのである。キャラクター的には、東の?天童よしみさんといった印象である。名前も売れており、ヒット曲に恵まれる 可能性も非常に高いはずである。「アイラブおばちゃん」「BUSUブギ」は、コミックソングで、特に、「アイラブおばちゃん」は、自身の作詞・作曲なので、作って 歌える歌手は、丁度、吉幾三さんのような演歌歌手になれる可能性が高いだろう。さらに、「宴」は、天童よしみさんで言えば、「夜明け」「人生しみじみ」に近い 印象の歌で、このような演歌を歌っても、歌手としてやっていけるはずである。まさに、女性版吉幾三さん+天童よしみさんの印象で、非常に全国的な「歌手」 としての飛躍も近いはずである。(もう、作詞・作曲家として名前売れているのに加えて)

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全体印象

 前回のレポートで、巣鴨の駅前のレコード店で、営業活動をしていた岡ゆう子 さんが、2000年7月25日、NHK歌謡コンサート に出演しました。このように、地道な営業活動をしていれば、全国放送の舞台で歌えるという、光栄な出来事にも出会うことができるのでしょう。
 全体的には、無名の歌手ばかりですが、それだけに一生懸命にやっているという印象でした。それだけ、各歌手とも、歌が好きなので、好きな歌を一生懸命に 歌っているのでしょう。それだからこそ、今歌っている歌が、人の心を捉えて、大ヒットにつながればいいなぁと思った次第です。超一流どころの歌手と、歌っている 年数は同じくらいでも、なかなかヒットに恵まれず、下積みの長い歌手もいらっしゃいました。あと、副業も行っているような方もいました。でも、人の心をつかむ 歌詞と曲があれば、必ずヒット曲になるもので、これは無名の作詞・作曲家の曲の方が地道にヒットを伸ばすことができるかもしれません。というのは、今まで知ら ない曲、歌手、詩だからこそ、心に残ると言えるのでしょうから。実際に、営業活動を見て、このような地道な活動こそ、ファンの心をつかむのには、一番いい方法 だと思えたこともありました。とくに、ここの司会をしてくださっている、新山ノリローさんが紹介されていた「孫」のように、大ヒットは、地元に密着した歌から、 という精神が大切だと、感じた次第です。
 さて、今日の出演者での、私が(個人の意見ですが)いいなと思ったのは、万玲さんが、非常にいい声をしていました。もちろん、他の歌手も非常に歌に命を 込めた、情が入ったいい歌声でした。

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