演歌イベント観戦記2003
 
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21.銀座演歌コンサート2003年3月23日編   22.銀座演歌コンサート2003年3月30日編  23.銀座演歌コンサート2003年4月5日編 
24.銀座演歌コンサート2003年4月6日編  25.銀座演歌コンサート2003年4月13日編  26.銀座演歌コンサート2003年4月20日編
27.銀座演歌まつり2003年5月14日編 28.亀戸夏祭り2003年8月24日編  29.銀座演歌まつり2003年10月4日編
 

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2003年3月30日、私は、「銀座で演歌・ふれあいコンサート」に行ってまいりました。
以下は、私のその時の様子の記録です。

 

3月30日の出演は、11時からカシュカシュさん、12時から浅田あつこさん、
13時から山内惠介さん、14時から川野夏美さん、15時から秋岡秀治さん、
16時から西尾夕紀さん、でした。

 

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カシュカシュさん

 曲目は、登場時に「愛の奇跡」、新曲の「これから・・・」、「コーヒールンバ」、「恋の季節」、新曲のCW「さそわれて海」でした。
 カシュカシュ、という方がどんな歌手か、名前を知らない方も多いと思います。そうです。本人いわく、「歌手と歌手でカシュカシュ」という命名だそうで、実 は男女のデュエットなのです。実は、最近になって、企画ものでの男女デュオは多いのですが、最初からのユニットは、演歌系では少ないようで、本人からは、 「ヒデとロザンナ」のデュオを目標に、とのことでした。
 最近、キャンペーンで各地を回っているとき、ポスターを貼ったりして、実物と見比べて、ファンが「ポスターのほうがいいなぁ」なんて言うことがある、と いう話を冗談っぽく話していらっしゃいましたが、それでは悲しいですね。。。(TT)。で、「実物のほうがいい」といわれるように頑張ります、との抱負を 述べていらっしゃいました。
 新曲は、アップテンポの乗りのよさが特徴ですが、聴いてるとテンポの速さを感じるのですが、実は歌っていると、意外に遅いテンポだ、と言われたのが印象 に残ります。私も、実は実際歌うのと、聴くのとでのテンポの感じの違い、というのは実感するところです。

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浅田あつこさん

(2)浅田あつこさん  曲目は、新曲の「別離のルージュ」、前作の「大阪おばけ」、「島田のブンブン」、「能登の風唄」でした。
 浅田さんの名前は、どこかで聞いたことがある、というイメージはあったのですが、ただ、詳しくは知らなかったのです。で、「大阪おばけ」が紹介された時、 ある演歌番組での、関西地区の有線ランキング紹介で「大阪おばけ」があったのを思い出したのです。ここで、大阪中心で活躍されている歌手だ、ということが 分かった、ということです。
 知っているファンにとっては、親しみやすいキャラクタのイメージでしょう、「あっちゃん」コールが響いていました。浅田さん本人からも、「あっちゃん」 コールを求めるシーンもありました(「あっちゃん」やで〜、「やっちゃん」、「おっちゃん」やないで〜、と会場を笑わせるところも、大阪らしいです)。で、 前作の「大阪おばけ」について、「おばけ」という怖いイメージの歌か?といえば、そうではなくて、好きな男性に相手にされない女性が、化粧で「おばけ」に 変わって出没しよう、というかわいらしい歌、という紹介でした。
 今回の新曲「別離のルージュ」は、歌の世界は悲しい女性の心を映したものですが、その中でも前向きに生きていこう、という姿を描いた、ムード系歌謡曲で す。「きょうもきれい〜」とのかわいらしい声が印象的でした。

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山内惠介さん

 曲目は、新曲「新・海峡雨情」、デビュー曲「霧情」、新曲のCW「チェジュドのひとよ」、「兄弟船」、「風雪ながれ旅」でした。
 最初に気になったのが、配られていた歌詞カードが、前作「海峡雨情」だったことです。実は、「新」とは言っても、作品としては、前作と同じだそうですが、 レコーディングで少し違った味を出しているそうで、また成長した新しい「山内惠介さん」が聴ける、とのことです。で、6月にまた新曲が出るそうです。また、 「海峡雨情」にちなんで、CWも、チェジュド(済州島)が舞台ですし、ソウルツアーも行ったそうです。そういえば、デビュー曲が「霧情」で、今回が「海峡 雨情」で、歌が歌だけに、前回の銀座でも雨に降られた、というほど、「雨男」ぶりを気にされていましたが、今回は「快晴」でよかった、と思います。
 さて、今年、星野哲郎先生の作詩生活50周年ということで、星野先生の故郷、山口の大島で、先生の前で歌う、という経験をされたそうで、大変な緊張をされ たと思います。でも、貴重な経験というのは間違いないですし、これは、大きな飛躍のきっかけになります。6月の新曲に関しても、星野先生の50周年記念曲 としてリリースされるそうで、期待の大きさがうかがえるところです。
 さて、今回、ファンが非常に多く、イベント後の即売会では、時間が足りなくなりそうなくらい、ファンの長蛇の列ができました。

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川野夏美さん

 曲目は、新曲「じょっぱり」、「出世太鼓」、「涙を抱いた渡り鳥」、「帰ってこいよ」、「サヨナラ桟橋」でした。
 今回の出演は昨年春以来、ということで、昨年秋の出演はなかったので、問い合わせが多くあったそうです。それほど、元気のあるキャラクタが特徴なので、 人気もある、ということです。今回は、ジュースの「なっちゃん」の差し入れもありました(夏美さんだけに、「なっちゃん」らしいです)。
 今回の新曲は、パンツスタイルで、元気さをアピールしたジャケットになっています。で、「じょっぱり」は、津軽弁で「意地っ張り、強情」を意味するそう です。川野さん自身のイメージ?というところでしょうか?ノリのいい曲ですが、川野さん自身、「乗りすぎて、空回りしないように気をつけたい」と紹介されて いました。  知らない方もいらっしゃるかもしれませんが、実はCMソングの担当もされているそうで、川野さんのイメージに合った、夏場限定ですが、花王の「バブ」、 「キンカン」で歌声(実際の姿はありませんが)が聞けるそうです。

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秋岡秀治さん

 曲目は、「甲州夢街道」、「夜のサングラス」、「河内人情」、「益荒男」、新曲の「香車(=きょうす)」でした。
 今回は、北島三郎さんプロデュースの新曲ですが、レコーディングの時には、直前まで北島さん本人が来るかどうか分からず、結局本人がいらっしゃったそう で、大変な緊張の中でのレコーディングだったそうです。その中で、秋岡さんが曲付きで自分なりに歌うと、続いて北島大先生がアカペラで「俺ならこうやって 歌う」と言って歌唱された、というエピソードもありました。秋岡さんにとって貴重な勉強になったそうです。
 前作「夜のサングラス」は、有線の総合(演歌限定でなく)チャートで7位まで上昇したヒット曲で、秋岡さん自身、「演歌で総合チャートで上位に食い込む のも難しいのに、7位はすごい、と思った」そうで、さらに、「人間、ここまで来ると欲が出て、さらに上を目指したい、と思ったら、その直上にあった文字が、 ”浜崎あゆみ”だったそうで、それで上を目指すのをあきらめた」、という話もあり、会場の皆さんが大爆笑していました。
 「香車」は将棋の駒の一つ、というのは知っている人も多いと思いますが、この読み方はいろいろあるそうで、今回の新曲の読み方の「きょうす」とか、また、 「きょうしゃ(こちらのほうが一般的かもしれません)」とか、簡単に「ヤリ」とかも言われます。そう、今回の新曲は、前にしか進めない不器用さながらも、 一本気に生きるさまを歌った曲で、今回は3年ぶりの着物での歌唱、気が引き締まる、とおっしゃっていました。

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西尾夕紀さん

 曲目は、「ヤンザラエ」、「大和撫子花吹雪」、「東京すみれ」、「川千鳥」、「もらい泣き」、新曲「北海おんな節」でした。
 新曲「北海おんな節」は、代表曲の「ヤンザラエ」のイメージを映したもので、津軽出身の西尾さんに似合う曲です。で、デビュー10年の記念、ということも あり、これから先、重みが出てくるように、とおっしゃっていました。そして、西尾さんは、ラジオ番組「はつらつスタジオ」で、橋幸夫さんとの津軽弁トーク もされたそうです(橋先輩も、津軽によく仕事で向かう、との話がありました)。
 今回、特徴があったのは、モノマネの得意さをアピールされたことで、特に、今話題になっている、一青ヨウ(穴カンムリに幼)さんの「もらい泣き」を歌唱 されたのが良かったと思います。本人にとって、自身の歌よりも緊張された、とのことだそうです。その他、事務所の先輩、大月みやこさんのモノマネもされま した。話題の新曲で、しかも他人の歌の場合、ヘタに歌ってはもちろんいけないのですが、かといって、本人よりうまく歌う、というのは気が引ける、というと ころがあるのかもしれません。でも、今までの拍手より、大きな拍手を頂くことができたそうで、非常にうれしそうな表情でした。西尾さんにとっても、いつも 通りの「アットホーム」な雰囲気でのステージ、とのことでした。

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全体印象

 今回は、山内惠介さん目当ての老若女性ファンが多く詰め掛けた、というのが大きな特徴でした。氷川きよしさんと同様、多世代にわたるファンを獲得してい る、という感想です。前回の山内さん出演時が雨だったので、単純な比較はできないかもしれませんが、前回とは比べ物にならないほど多くのファンが来ていた、 というのは明らかでした。
 ただ、その後、川野さん、秋岡さん、と舞台が進むにつれて、少しずつ観客が少なくなったのが残念に思います。確かに、この時期、夕方の屋上が寒い、とか、 風が強かった、という理由があるにせよ、毎回感じるのですが、もう少し時間を延ばすことができれば、知らなかった歌手の曲の良さ、を感じることができる、 というところがある、と思うのです。あと、ふだんの「NHK歌謡コンサート」では見られないような、歌手のトークなど、生で見るからこそ、という楽しみも あると思います。
 ですから、特に、「銀座三越演歌イベント」に来場経験の少ない若いファンには、お目当ての歌手を見る、というところからスタートするのだと思いますが、 何回か足を運べば、次はいろいろな歌手を見て、そして、「イベントそのもの」への魅力を感じてほしいと思うのです。最近、若いファンが増えてきた、という 傾向は感じるので、今は入りの段階だと思いますが、「次の段階」に進んでいくことができれば、という期待を持って見たいと思います。

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