演歌イベント観戦記2004
銀座演歌コンサート・2004年4月17日
2004年4月17日、私は、「銀座で演歌・ふれあいコンサート」に行ってまいりました。
以下は、私のその時の様子の記録です。
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岩出和也さん
曲目は、現在の新曲「なごり酒」、「赤いハマナス」「なかせ船」、「トウキョウみなと」、5月19日発売の新曲「女のけじめ」でした。ところで、5月19日といえば、
銀座山野楽器本店で岩出さんのステージがありますので、新曲が出ての初めての仕事、ということになります(2004年春の演歌まつり、のパンフレットには新曲宣伝はまだ記載
されていませんでしたが)。
本日は、朝早くから演歌ファンが多く来場されました。その意味で、岩出さんの後援会の方々も大変だったと思います。とりわけ、岩出さんのファンといえば、幅広い年代、
老若男女問わず、というところで、岩出さんにはそのようなダンディさという魅力があります。今回、特に熱心だったのは女性ファンで、「カズヤく〜ん」なる大きな掛け声
もありました。ですから、今回はお客さんが多く来てくれたこともあり、岩出さんをはじめ、歌手の皆さんも本当に感謝の気持ちでいっぱいだったと思います。実際、即売会では
大勢のお客さんが並んでいたのですが、この会場では原則行わないはずの「サイン色紙への名前記入」もして下さったようで、本当にファンを大事に、との姿勢がよかったと
思います。今回、岩出さんにとって、朝11時から歌うのは久しぶり、との話がありました。また、朝があまり強くない、とのこと、朝到着して、楽屋で発声練習をしてステージに
臨んだ、との話もありました。また、出身が大阪で、東京でのステージも久しぶり、とのことでした。
さて、5月発売新曲「女のけじめ」は、岩出さん自身、「どっかで聞いた曲調」ともおっしゃっていました。私は初めて聞いて、都はるみさんの「好きになった人」のイメージ
が出たのですが、岩出さんがおっしゃるには、殿さまキングスの「涙の操」に似ているとのことでした。この両方をミックスしたイメージの演歌、と言ったらいいのでしょうか?
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山口ひろみさん
曲目は、新曲「浪花ごころ」、「男の涙」、新曲CW「縁〜えん〜」、デビュー曲「いぶし銀」、前作「女の波止場」でした。
さて、歌詞カードを配るスタッフの方が、元気な声で、「歌詞カードをもらうということは、カラオケで歌うということですよ〜」との宣伝をしていました。このような方々も、
歌を知っていただくために努力している、ということが感じられます。もちろん、山口さん本人もファン拡大のために、歌を覚えてもらうために、カラオケ歌唱指導もされました。
歌詞の中では、「承知せえ”へ”ん」の「へ」の部分にアクセントがつく、ということをおっしゃいました。山口さんは、大阪出身(私も、関西出身なので、大阪弁自体は聞きなれ
ていますが)ということもあり、新曲「浪花ごころ」の歌の精神(=人情味あふれ、メジャー曲調、そして暖かさ、優しさに満ち、また明日への活力になる)がよく理解できる、と
のことでした。本日の話の中では、体は小さくてコンパクトだ、という話がありましたが、この会場で歌う歌手は、みんな大きく見えます。実際の体の小ささを感じさせない、と
いう部分も大事な部分だと思います。だからこそ、浪花娘らしく、さわやかな歌声を大きく響かせることができる、というところもあるでしょう。
この日はかなり暑くなった(実際、最高気温が28度くらい)こともあり、歌手の皆さん、そして、ファンへの気遣いも忘れない、というところも伺えました。「本日は、26度位
になりそうですが、集まっていただいてありがとうございます」とのことで、ファンの方も(前日の夜から並んでたファンもいる?)大変ですが、それだけファンにもパワーが
ある、ということだと思います。
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大黒裕貴さん
曲目は、新曲「越冬平野」、「なみだ海峡」、前作「ほっといてんか」、新曲CW「篝火岬」でした。
「走れ歌謡曲」のパーソナリティでも有名であり、ファンも非常に多くおります。今回の「越冬平野」で初めて振袖姿のジャケットになったそうで、また、大人の女性に近づいた、
ということをアピールしています。今回登場の衣装は、昨年の成人式で着たもの(ジャケットとは違う)だそうですが、着付けも勉強したいとのことで、演歌歌手らしく、という
イメージも大事になれるのだと思います。
さて、大黒裕貴さんというと、以前「黒木梨花」という名前で歌っていたことを覚えていらっしゃる方も多いと思います。今回の曲目の中で「なみだ海峡」は、旧芸名から今の
「大黒裕貴」に改名したときの曲だそうで、カラオケファンにも覚えていただいたという感謝の心を表していました。今回の新曲「越冬平野」は、激しい女性の情念を表現した
マイナー調演歌ですが、そろそろ代表曲がほしい、という意気込みもあり、少しずつでもファンにも覚えてほしい、ともおっしゃっていました。
今回のトークの中では、リラックス方法としてアロマキャンドルにも凝っていて、お風呂に入るときも、電気を消し自身の歌を流して入る、との話もありました。なるほど、
そんな方法もあったのか。。。私にとっては、怖くてできないかなぁ・・・
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真木ことみさん
曲目は、新曲「いのち川」、デビュー曲「橋」、「風舞い」、前作「十年坂」でした。
低音の声に特徴があり、玄人好みの歌手といえます。今回の「いのち川」は、有線チャートNo1、オリコン演歌チャートNo2になったこともあり、発売から6ヶ月の現在も好評
ヒット中、現段階で10万枚の売り上げを記録しているそうです。真木さんいわく、この曲でも「自分にとってはキーが高い曲」との話もあり、今回のような、激しい女性の情念を
うまくかもし出す歌を歌うためには、高音の部分も必要ということかもしれません。ただ、10万枚くらいでは「紅白はまだまだ」だそうで、「私の代表曲として、もっと多くの
ファンにも親しんでほしい」との意気込みもあります。そして、その意気込みもあり、曲がヒットしていることもあって、現在、歌っていることに充実を感じるという話があり
ました。これこそが、この世界に生きる方々の喜びでもある、ということです。
今回、ステージ前の前売り段階でもかなりのお客さんが購入していましたし、また、ステージ直前楽屋への入場時も、ファンの目がその方向を向いていました。もちろん、後で
出演する水森かおりさん目当てのファンも多かったかと思いますが、真木さんにもそれに負けないくらいの、ファンの熱い応援を感じました。まさに、「本当に見て(聴いて)
いる人は、見て(聴いて)いる」というところだと思います。
今回のステージは、ファンの熱気もそうですが、実際に気温も高く(真木さんのステージが時間的に最高気温になる)、しかもステージにはライトの熱も当たる、着物姿という
こともあり、歌手の方には大変なステージだと思います。その中でも、「お付き合いや出会いを大切に」という話もあり、どんな条件の中でもファンの方を大事に、という姿は
すばらしいと思います。「やるときはやる、聞かせるときは聞かせる」それが大切だということもあります。ですから、今回、かなりのお客さんがプレゼントを渡すシーンも
ありましたが、本当に感激していました。とりわけ、今回は、曲が好調なだけになおさらだと思います。
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森若里子さん
曲目は、「嵯峨野の女」、代表曲「女の酒」、「浮草情話」、新曲「女の旅立ち」、「人生三・三夢拍子」でした。
森若さんといえば、「♪女が女を捨てました、お酒を下さい〜」の「女の酒」で有名です。カラオケ大会で優勝してデビューした、カラオケ時代の申し子という表現もされて
いました。和みのイメージ、独特の高音が特徴の歌手ですが、今回の新曲「女の旅立ち」は少しイメージを一新した曲調になっています。星野哲郎先生作詞50周年記念曲との
触れ込みもあり、非常に気合も入っております。今年7月には、従来の森若さんのイメージを映したしっとり系の新曲がリリースされる、との話もあり、大変充実した時期を
送られているとの印象を持ちます。9月のこのイベントに出演されることがあれば、この新曲が披露されることになりそうです。
今回は、同じレコード会社の後輩、浅田あつこさんへのエールもありました。前回このステージに来たときも、キングレコードの歌手(後々に先輩につながっていった)の
紹介もありましたが、やはりこの世界は、つながりが大事という1シーンです。
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浅田あつこさん
曲目は、「大阪おばけ」、「大阪午前0時」、「好きになった人」、新曲CW「恋は道連れ花ざかり」、新曲「かもめ恋唄」でした。
浅田さんも、関西地区を中心に活動されている歌手です。前回の三越ステージも楽しめたのを覚えています。今回は、「あっちゃんやで〜、おっちゃんとか、やっちゃん
じゃないで〜」というトークはありませんでしたが、熱心なファンが「あっちゃ〜ん」コールをかけていました。このファンの熱心さは、司会の紹介の中で、初日に「浅田
さんの出演はいつ?という質問もあった」というのがあった部分にも伺えます。その意味では、(裏歌の手帖掲示板であった)もっと全国区で活躍してほしい、という意見
もうなづけるところで、キャラクタ的な魅力も大きい歌手だと思います。本来は大阪ローカルの深夜番組の「真夜中市場」が、この4月からはTVKテレビでも放送される
(1時30分〜2時)ということで、関東地方でも人気が出ることが期待されます。
現段階の新曲「かもめ恋唄」はしっとり系のムード系歌謡曲のイメージで、イントロから歌の風景が浮かぶという紹介もされました。出だしから優しく歌う、という
ポイントがあります。また、7月には、新曲も出るそうで、楽しみも多いところです。
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水森かおりさん
曲目は、新曲「釧路湿原」、前作「鳥取砂丘」、「幸せの子守唄(実際は弦哲也先生とのデュエット、今回は弦先生は吹き込みのみ)」、「東尋坊」でした。
全体印象で後述しますが、このステージでは、異例づくめのシーンがありました。現在大変な人気にもなっているということもあり、主催者側にとっても、ラストでなければ
捌ききれないというのはあったと思います。プレゼント渡しも(他の歌手はステージ中も認めていたのですが)、水森さんのステージではサイン会の中でとのお願いでした。
さて、ステージでは、司会者が「皆様、お待たせしました。このステージを待ちわびていた方も多かったと思います。このステージをステップに、昨年は念願の紅白歌合戦
にも出場、まさに自分の子供のように思っている方も」との内容の紹介をしておりました。一昨年は「東尋坊」も大ヒットして紅白歌合戦の出場候補にも挙げられたのですが、
例の「リストラ事件」も影響したか、2年前は見送られたのですが、その悔しさを晴らすため、さらに一段のステップアップを期して昨年、「鳥取砂丘」でがんばり、念願の
紅白出場につなげた、という話もありました。これには、弦哲也先生との出会いで、「東尋坊」がヒットしたことから始まったともいえるところです。その意味で、今回の
ステージでは弦先生とのデュエットも披露されました。
今回の「釧路湿原」は、東京では初ステージだったのですが、4月14日の発売日にはまずは釧路でコンサートを開き、実際に釧路湿原を見られたそうです。その様子は、
帰ってきてから見たTBSテレビの「ブロードキャスター」でも紹介されました。そして、鳥取のほうでは、テレビ東京「田舎に泊まろう」の番組で、実際に鳥取砂丘に近い
若桜町で泊まったそうです。そして、偶然なのか、陣営の戦略かは分からないですが、鳥取と釧路は姉妹都市という紹介もされました。ステージの間は、すべて一人、司会者
なしでこなした点は、やはり紅白出場歌手の貫禄も感じられます。
日本の名勝、本当にすばらしい景色を歌い継ぐ、という特徴が板につきました。
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・全体印象
まず、前回の反省をこめて、銀座到着は10時の開店と同時にできました・・・のに、今回も席を確保できず、イベントのすべて、7時間立席での観覧となりました。。。私と
しては(TT)でした。でも、今回はそれもそのはず、今演歌界で2番目に(といっていいのでしょうか?)旬の歌手、水森かおりさんの出演ということで、最初の出演者から
大変な混雑になっていました(聞くところによると、9時45分までの着席整理券発行も、8時30分ころにはなくなっていたらしい)。実際、裏・歌の手帖掲示板でお世話に
なっている、せんちさんの情報では、今回の水森さんのステージでは300人以上の方が握手会場に並んだ、ということで、人数としては、氷川きよしさんが2001年に出演された
時に次ぐ規模だったそうです。そのため、今回は、私が今まで見たこともなかったシーンが展開されました。まず、水森さんのステージに先駆けて、CD売り場を従来のステージ
下から、屋上会場入り口近くに移設(ここまでは私も見た経験があったような気もしますが)、そして、ステージ直前の売り場でも長蛇の列ができ、さらにそれでもお客様を捌き
切れないと見るや、徳間ジャパンのスタッフが客席を回って営業、という大盛況でした。そのため、司会者ではなく、(徳間のスタッフでしょうか?)ステージ直前にお客様への
案内で、危険防止のための注意を呼びかけていた場面もありました。
この大盛況が他の歌手にも大変好影響を与えていたところがあります。今回は、水森さんのステージをメインに観覧に来た方が多かったと思いますが、トップの岩出さんを始め、
他の歌手への声援も非常に多くありました。私の場合、水森さんはもちろんですが、真木ことみさんのステージをメインに見たいと思っていたのですが、演歌ファンの目は本当に
肥えている、という感想を持ちました。私の想像をはるかに超えるお客さんが真木さんのステージを観覧、そして、CD売り場に並んでいました。やはり、見て(聞いて)いる人は
見て(聞いて)いる、というところだと思います。
それから、私は以前はあまり気に留めてはいなかったのですが、ステージ前とステージ後に歌手の方が楽屋に出入りするシーンがありますが、ステージ後の歌手の姿を写真に
収める、というのは今まで多かったのですが、ステージ前に楽屋に入る歌手の姿へファンが目を移すシーンがありました。このシーンも、真木さん、水森さんのステージ前では
多くのファンが楽屋の方向に目が行っていたこともあり、その意味では、とりわけ、本日のステージでは真木ことみさんもこれから注目される存在になるのでは、という予感を
持ちました。
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