演歌イベント観戦記2004
 
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2004年4月18日、私は、「銀座で演歌・ふれあいコンサート」に行ってまいりました。
以下は、私のその時の様子の記録です。

 

4月18日の出演は、11時から水元亜紀(旧・水元やよい)さん、12時から天雀(テンチュエ)さん、
13時から竜小太郎さん、14時から中条きよしさん、15時から清水まり子さん、
16時からよしかわちなつさん、17時から加門亮さんでした。

 

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水元亜紀(旧・水元やよい)さん

 曲目は、新曲「浪花ちんどん・・」、前作「寿」、「酒場すずめ」、「南部木挽き唄」、新曲CW「人生こよみ川」でした。
 今回すばらしかった点は、すべてフルコーラスで歌ってくださったことです。最初と最後の新曲歌唱、カップリング、前作含めて、丁寧にすべてを歌ってくれたことで、ファンに とってもよかったのではないでしょうか。この4月からはラジオ日本「今夜も乾杯」(火曜23時からの30分番組)のレギュラーも担当しており、ファン拡大が期待されます。 (現在、「今夜も乾杯」を聞いているのですが、いきなり、「水元亜紀の今夜も乾杯」と番組タイトルが聞こえたのでびっくりしたのですが、実は、別の演歌情報サイトで調べて 改名したことが分かりました。この番組の中では、銀座でのトークの中でもありましたが、ファンの方から電話がかかってきて、そのファンの方ののインコの「タコ」ちゃんが 「浪花ちんどん」のサビの部分の「ちんどん、ちんどん、ちんどんどん」をメロなしで本当に歌うということも紹介されていました。)
 さて、今回は水元さんにとって思い入れの多い歌が披露されました。特に、「酒場すずめ」は、以前、村上幸子さんが歌ってヒットした作品ですが、作詞・作曲者、および、 村上さんの実家にも許可をいただいて、水元さんの歌として歌うことができた、という話もされていました。  今回の新曲は「浪花ちんどん」ですが、5月26日には、「水元亜紀」に改名しての新曲「エサホイ女節」がリリースされます。

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天雀(テンチュエ)さん

 曲目は、現在の新曲「ムグンファの花」、そのCW「横浜バイバイBLUE」、「涙そうそう(北京語バージョン入り)」、7月発売新曲「だってOnlyYou」でした。
 天に羽ばたく雀のように、との願いをこめてつけられた芸名ですが、読み方が「テンチュエ」となっているのは、祖父が中国人で4分の1だけ中国の血が流れている、という ことからだそうです。芸名からは、完全な中国人と想像される方もいるかもしれませんが、東京生まれ東京育ちだそうです。で、祖父から中国の血を受け継いでいる、ということを 知ったことで、中国のことも知りたいとの思いから、北京語も勉強して、今回披露された「涙そうそう」も、天雀さん自身が北京語訳してのバージョンだそうです(そういえば、 他のライブでアマチュアで音楽活動をされている方も、「涙そうそう」を中国語バージョンで歌われた方もいます。音楽の国際化を感じるところです)。で、FM横浜でレギュラー 番組を持っているそうですが、タイトルが「幸福的様子」、読み方が「シンワデカンス」だそうで・・・難しい・・・
 さて、現在の新曲「ムグンファの花」は、むくげの花だそうで、ハイビスカス、芙蓉に似た神秘的な花だそうで、そんなイメージの純粋さを表したイメージの歌謡曲です。7月 発売の新曲「だってOnlyYou」は、うって変わって大人のポップス系の歌謡曲ですが、天雀さん、ラブソングは意外に苦手ともおっしゃっていました。その意味で、主人公に自分を 置き換えてみてイメージすることも大事になってくると思います。今回は、ステージで披露されるのは2度目だそうですが、これから振り付けなどを本格的に取り入れて、発売日 まで練習するそうです。

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竜小太郎さん

 曲目は、新曲「姫つばき」、CW「紅色恋歌」、「氷雨」、「涙そうそう」でした。
 司会がいつもの女性だったので「あれ?専属の新山ノリロー氏は?」。で、なんと役者の女形での登場。新曲「姫つばき」は、最初が「音楽歌唱はBGMで、舞踊での紹介」で、 最後に実際に竜さんの歌唱による紹介となりました。ところで、新曲「姫つばき」はメロディに役者らしさをアレンジした部分が特徴があります。
 前回、このステージで私が見たときはスーツ姿だったと思いますが、役者としての竜さんの姿は巣鴨劇場で見ていることもあり、女形での歌唱は普通に行っている、という イメージを持っていたのですが、実際は、竜さんいわく、女形で歌うのは珍しいとのことで、普段は着流しかスーツで歌うそうです。本業は役者で、歌手としては第二の姿、 とのことですが、最近はかなり地位も固めており、座長公演も行うほど人気が高くなっていて、若い世代から、中高年まで多くの世代の女性ファンの心をひきつけています。 梅沢富美男さん、芦屋雁之助さん、里見浩太朗さんといった、役者の第一人者であり、かつ歌もヒットしたそうそうたる芸能人に肩を並べることもあるのでは?との期待も持たれる ところです。
 本日は、民放記者(フジテレビでしょうか?)も来場されていたようで、最近話題になっている、ということを実感できるシーンだったと思います。それだけの人気もあり、 本日はプレゼントも多くありました。
 

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中条きよしさん

 曲目は、デビュー曲「うそ」、「あの日の嘘の償いに」、前作「夢少年」、新曲CW「この曲が終るまで」、新曲「迷子の男たち」でした。
 新宿コマ劇場の公演も行っており、映画でも活躍されているのですが、コマ劇場での公演、そして、ヤクザ映画の撮影などで忙しいそうで、「久しぶりに地上に出てまいりました」 との話もありました。映画撮影も、実はヤクザ映画のため屋内での撮影がほとんどだったそうです。
 司会者が「おまちかねのファンも多かったと思います」と紹介されていました。今回の銀座ステージは3〜4年ぶりの出演とのことですが、前に出演された竜さんへの声援に負け ないくらい、本当にファンの声援が多かったのが印象的でした。
 前作「夢少年」は、中条さんいわく、「初めて結婚式で歌えそうな歌をいただいた」とのことですが、新曲「迷子の男だち」は、うって変わって「男の哀愁」を描いたタンゴ調の イメージもある歌謡曲です。中条さんの渋さに最も合うタイプの曲といえるとも思えるところです。

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清水まり子さん

 曲目は、新曲CW「お座敷ホレホレ節」、同じくCW「孫つれて」、「流れて津軽」、代表曲「父娘坂(芦屋雁之助さんの台詞入り)」、新曲「湯治場」でした。
 今回は2年ぶりの新曲で、ボーナストラックつきの3曲収録という豪華版になっております。カップリングの「孫つれて」はタイトルからすると、大泉逸郎さんが歌うイメージ も受けられるかもしれませんが、実はポップス調歌謡曲で、清水さんが本来やっていきたかった、というポップ系の世界に近いイメージです。清水さんといえば、こぶしの利いた 張りのある声が特徴ですが、実は、以前に詩吟、民謡といった世界で練習した、という話ではないそうです。
 銀座のステージには2年半ぶりの登場ですが、本当に運命というのでしょうか、代表曲「父娘坂」の台詞でもお世話になった芦屋雁之助師匠がつい先日、お亡くなりになって 大変なショックを受けたそうです。芦屋先生との出会いは、清水さんが最初に「NHK歌謡コンサート」に出演して「父娘坂」を歌ったとき、共演した芦屋先生が「自身にも娘が いるから」と「父娘坂」共感され、新たに台詞を入れてくださってのリリースになったそうです。その意味で人生にとって大事な歌、今回は感謝の気持ちをこめて歌う、との 話でした。でも、本当に涙ぐむシーンもあり、観客から本当に暖かい応援の声も多く聞こえました。芦屋先生がお亡くなりになったのち、清水さんは「週刊女性」にもコメント を寄せたそうです。本当に、いろいろなありがたみ、ふるさと、人との出会い、そのほかを感じるシーンだったと思います。
 代表曲「父娘坂」は、男手一つで娘を育て、その娘が嫁に行くシーンを描いたものですが、新曲「湯治場」は、逆に。父のいない娘が母親に親孝行してあげる、という場面を 描いたイメージになっています。

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よしかわちなつさん

 曲目は、新曲「流氷伝説」、CW「宿化粧」、前作「蛍伝説」、「船場の女」、「恋は天下の回りもの」でした。
 前回に引き続いて「伝説」のついたタイトルの曲となりました。前作「蛍伝説」が好評だったこともあり、デビュー10周年で「伝説」シリーズを自分の特徴としてアピール したい、との意気込みも伝わってきます(「伝説」といえば、よしかわちなつ、と覚えられるように)。今回の新曲「流氷伝説」にちなみ、曲のイメージを勉強することもかねて 知床半島のほうに流氷を見にいった、という話もされていました。10周年ということもあり、初心を忘れずにということもおっしゃいました。また、「恋は天下の回りもの」を 歌唱されたのは、石川さゆりさんを尊敬しているから、ということでした。
 今回の演歌イベントでは、歌手の方が歌唱中にステージ下で握手を求めるシーンは少なかったのですが、よしかわさんは、握手を求めてステージ下に下りて歌唱されました。それ だけ熱心にファン獲得への熱い意気込みを感じるところです。

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加門亮さん

 曲目は、新曲「夜更けのふたり」、「霧情のブルース」、「泣かせるぜ」、「麗子」でした。
 加門さんにも「お待ちかね」のファンが多いとの紹介がありました。まして、銀座イベントのオーラスを飾るということもあればなおさらだと思います。「平成の裕次郎」との 司会者の紹介もあったのですが、加門さん自身、これからは石原裕次郎さんのカバー曲特集アルバムを毎年リリースする予定、との話がありました。男性ファンも多く、また、 「りょう・ちゃんっ」という掛け声も熱く感じます。やはり、裕次郎世代のファンが多いという印象でした。
 今回の新曲「夜更けのふたり」は、裕次郎時代のムードを思わせる歌謡曲で、加門さんの歌唱指導つきでした。いきなり出だしで力を入れすぎないように、とのことで、力を 入れると堅苦しくなるので、ムードたっぷりにするためには「力を抜くように」との話もありました。イメージが崩れないように「裏声に近い声で歌う」のがポイントだそうです。 指導する加門さん自身が「テレる」との話もあったのですが、あえて歌に歌唱法を「強調」した部分を入れたところも、カラオケ愛好者への一つの工夫というところだと思います。

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全体印象

 前日の「水森かおりさん人気」がすごかった直後だっただけに、本日は、前日とくらべたらお客さんも少なかったかなぁ?実際、10時開店と同時に屋上に行ってみると、席は あいていましたので、座っての観戦はできました。ただ、前回のイベントで、竜小太郎さんのステージの日に大勢の観客が詰め掛けたのを見たことがあったので、もしかしたら 席が空いてないかなぁ?との心配はありました。実際、竜さんのステージになると、女性客が大勢詰め掛けて、昨日の熱気に負けないくらいの雰囲気になりましたし、その勢い は、次の中条きよしさんのステージ・・・そして、最後の加門亮さんのステージまで続きました。
 今回のステージでは、支持する客層にも特徴が大いに出ました。竜小太郎さんのファンは多くが女性ファン、それも、老若問わずの人をひきつける魅力があるようで、中には 子供(特に女の子=その女の子も竜さんのファンになるのかなぁ?)を連れてきた若い母親の姿も見受けられましたし、中条きよしさんのファンは、竜さんよりは少し年が上の 世代の女性に支持されているようでした。そして、加門亮さんへの支持は、女性のみならず(加門さん本人が石原裕次郎さんの精神を受け継ぐという意気込みもあるように)、 男性ファンも多い、という特徴がありました。
 このように、それぞれ歌手の特徴に応じて、ファンも世代別の支持があるのですが、私の意見としては、なるべく多くの歌手を見てほしい、という思いがあります。今回の ように、各歌手の持ち味である「特徴」が際立っている場合は、特に「特定の歌手だけ見て」というファンも多いのですが、(時間を延長して、または、早めに来場して) 他の歌手のステージを見れば、また違った感動を得られることも考えられ、とりわけ、今回は、清水まり子さんのステージを見た方にとっては、本当に感激された方も多かった のではないでしょうか?

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