Book Review.

大好きな古本屋巡りで出会った本を片っ端から紹介しょうと思います、いい本悪い本は勝手に判断してね。
しかし こんなに古本屋巡りをしてるのに、読書量と読書力は正比例しなかったのか‥‥
どうもそうらしい。

 

アルジャーノンに花束を
by ダニエルキース/小尾芙佐訳
早川書房¥300-で購入(定価¥1,500-)

「この本を初めて読んだのは高校の頃かな、当時はてっきりSFかと思ってたっす、でも今読むと全然SFじゃ無いですね、ハンデキャッパーなりの向上心や、その周囲の偏見、また家族の困惑、それと公益と言うお題目の持つ誤謬、象牙の塔の持つ自己欺瞞等々、かなり硬派な内容です。でもちゃんとロマンスなんかもちりばめられているし、日報って形式がスピード感を生んでいて気持ちいいくらいサクサク読める、かなりオススメです。え!、これって1959年に発表した中編が最初ってのは信じられないねぇ〜、全然古くないよ‥‥って言うか人類はこの40年間進化してない証拠かも。」
byかずひこ


女には向かない職業
by P.D.ジェイムズ/小泉喜美子訳
早川書房¥250-で購入(定価¥520-)

「ジェイムズおばさんぽく無いです、凝ってるわりには読みやすい、ジェイムズおばさんへの入門編ってとこ?、作者のP.D.ジェイムズはイギリスの女流作家の重鎮で若い頃からエラリークイーンの衣鉢を継ぐって言われてた人らしい(=凄い人)作風は重厚・陰鬱・登場人物が全員犯人みたいに見えてくるんですね(おいらだけですか?)、ちなみにこの本は邦訳の第一弾だったらしいです。それで内容ですが‥‥コーデリアっていいやつじゃん(笑)」
byかずひこ


オールドソルジャー
by ヴァンス・ボアジェリー/雨沢泰訳
早川書房¥250-で購入(定価¥480-)

「年老いたアイルランド系兄弟の心の絆を描いた美しいお話です。なんて書くと牧歌的な静かな小説みたいだけど実はちょっとちがう、その道のスペシャリストの「心のあり方」とかのお話です。自分にとって大事な物事や人ってのはそのまま「強み」であり、また「弱点」でもある、ん〜テツガク的だ。後半のメイン州での釣りのとことか、作者のヘミングウエイへのリスペクトがひしひし伝わるね。ヘミングウエイとか釣りとかが好きならどうぞ、まぁ好きでなくてもこのおっさん達の姿はちと憧れマス。」 byかずひこ


無伴奏ソナタ(短編集)
by オーソンスコットカード/ 野口幸夫・他 訳
早川書房 ¥300-で購入(定価¥600-)

「センスオブワンダーって知ってる?SFにとって大事な物、SFをSFたらしめている物だ。簡単に言うと仕掛けのこと、この仕掛けのひねり具合ってのがみそなんだな〜、仕掛けはとっぴな程面白いんだけどその分リアリティってのが減っていくのは辛いところ、だからそれを補うため膨大な科学理論をでっち上げて失敗した作品ってのも多い(って言うかほとんど)それはそれでB級とかいって悪食な人には人気が有るんだけどね(笑)その点作者のカードは仕掛けの絶妙なひねり具合とリアリティの有る人物描写・心理描写のバランスがいいんだよなぁ〜、え?科学理論はどうかって?‥‥それが有るからこそ”センスオブワンダー”なのよ。」
by かずひこ


死の接吻
by アイラレヴィン/中田耕治訳
早川書房 ¥300-で購入(定価¥580-)

「解説読むまでちーとも知りませんでした、古典だったなんてね、すっかり最近のかと思って読んでました。最初はビルの吹き抜けで女性が墜落死、そして次はその姉が‥‥自分の上昇志向のために次々と完全犯罪を繰り返す男のお話、緊張感のある展開やどんでん返しに次ぐどんでん返し、これで処女作か!おみごとです、ちなみに第2作はこの本の14年後”ローズマリーの赤ちゃん”<名画座で映画見ましたσ(*ε* )」
byかずひこ


パンダの親指進化論再考(上下)
by スティーブン・ジェイ・グールド
/櫻町翠軒訳
2冊で¥600-(定価¥580-×2)

「進化論についてのエッセイです。実はずっと探してたんですよ、やっと見つけた(はーと)。作者はハーバード大学の先生でとにかく話が面白い‥‥はずなんだけど、翻訳がエッセイって言うよりも学術書みたいです‥‥こりゃ困ったね〜。うかつに人に勧めらんないじゃないかぁ〜ヾ(`o´)ゞ」
byかずひこ


BUCK NUMBER1 ワンダフルライフbyスティーブン.J.グールド、眠狂四郎孤剣五十三次by柴田錬三郎、ぢん・ぢん・ぢんby花村萬月、ブレードランナー2by K.W.ジーター、鬱by 花村萬月
BUCK NUMBER2 風の歌を聴け by村上春樹、五霊闘士オーキ伝-1〜5巻 by土門弘幸、空想科学読本 by柳田理科雄、十七粒の媚薬<競作ポルノ短編集> by村上龍、安西水丸、阿木耀子ほか、魚の祭 by柳 美里、塗り仏の宴<宴の支度&宴の始末> by京極夏彦
BUCK NUMBER3 大人のための残酷物語by倉橋由美子、ゴルゴンー幻獣夜話byタニス・リー、ケルト妖精物語by W・B・イエイツ(井村君江訳)、リビエラを撃て(上・下)by高村薫、シンプルプランbyスコットスミス、殺しの儀式byヴァル・マクダーミド(森沢麻里訳)

 

 

 

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