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 2013年4月の独想録


4月1日 私の好きな言葉「シンルワーン長老の‘‘神の意志に身をゆだねること‘‘」
「どうすれば人が神の意志に従って生きているかどうかわかるのだろうか。ここにそのしるしがある。人が何かについて悲しんでいるのであれば、それはたとえ、そうしたように自分に思えたとしても、まだ神の意志にすっかり身をゆだねてはいないことである。神の意志に従って生きている人は、何ごとにも悩まない。もし何かが彼にとって必要であれば、彼は彼自身とその出来事を神にゆだねる。そして、たとえ必要なものを受け取らなくても、それでもなお彼はあたかもそれを手にしているかのように、平安のうちにある。すっかり自分自身を神の意志にゆだねた魂は、何も怖れない。雷雨も強盗も他の何ものも、もし何かがその身に起こっても、「神がこれをお望みになった」と言う。たとえ病気であっても、「病気は私にとって必要である。そうでなければ神は私に病気をお送りにならないであろう」と考える。このようにして彼の肉体も魂も平安に保たれる。自分自身について悩む人は、神の意志に身をゆだねることができない。謙虚な魂は怖れと愛のうちに、神のみ前に立つ。それが何らかの形で神を傷つけることがないようにと恐れ、主がどのように私たちを愛しておられるかを知って、愛するのである。最善のことは神に身をゆだね、希望をもって悲しみに耐えることである。主は我々の悲しみをご覧になり、決してそれ以上付け加えることがない。悲しみが我々にとって身を打ち負かすようなものであれば、それは我々が神の意志に身をゆだねていないということである。」
                    『ロシアの神秘家たち』(あかし書房)より。

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