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Diary                   斉藤啓一の独想録

 斉藤啓一の独想録とは
 日々の出来事のなかで、自分に問いかけるように、独り想ったことを記録した日記風エッセイです。独り言のように綴った文章ですが、何かの参考やヒントを見つけていただければ嬉しい限りです。


 2022年11月の独想録

 11月24日 抗不安薬の離脱症状

 まずは報告とお知らせから。
 今月のイデア ライフ アカデミー瞑想教室は、「聖イグナチオの瞑想法」というテーマで行いました。瞑想というと、一般的には東洋の瞑想が主流ですが、西洋(キリスト教)の瞑想法も、東洋にはない良さがあり、参考になるかと思います。ぜひダイジェスト版をご覧ください。
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 では、本題に入ります。
 一ヶ月ほど前、12年間飲み続けたベンゾジアゼピン系の抗不安薬(精神安定剤)を、いっきに止めました。今まで止めよう止めようと何回も思っていたのですが、習慣になってしまい、なかなか止められませんでした。ところが、理由はわからないのですが、突然、やめようという強い思いが湧いてきたのです。
 抗不安薬を止めるときは、時間をかけて少しずつ減薬するのが大原則です。突然に止めるのは非常に危険で、まれに命を失うこともあるようです。私もそのことは十分にわかっていたのですが、なぜか「スパッと止めたい」という強い思いが湧いてきて、そうしたのです。その後、私の心身に生じた離脱症状について、ご紹介してみたいと思います。

 断薬してから一日たった夕方、突如として強い焦燥感に襲われ、胸が苦しくなり、冷や汗が出てきました。その日の夜、ベッドに横になって眼を閉じると、まぶたの裏に、まるで打ち上げ花火のように、光の閃光が見えては消えるということが起きました。そして、うとうとして眠れるかなと思うと、突如として心臓がびっくりするような衝撃が走って、ドキッとして眼が覚める経験を何度かしました。強い吐き気に見舞われ、とても寝ていられないので、起きて椅子に座りました。思わずトイレに飛び込んで吐こうとしましたが、「オエ〜」となるのですが、何も吐きません。水のような下痢を何回もしました。
 こんな状態が2、3日続きました。吐き気のために食欲もなく、ほとんど断食して過ごしました。日中は、インフルエンザにかかったように強い倦怠感に襲われ、ふらふらしました。ペンで何かを書こうとしても、手が震えてまともな字が書けなくなりました。また、音楽を聴いても、音が非常に汚く聞こえるのです。とりわけ、高音がひび割れたように聞こえました。それと、風の音が、人の話す声に聞こえたりするのです。これはある種の幻聴なのでしょう。

 ネットで調べると、以上、私が経験した症状は、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬を止めたときに生じる症状とどれも一致していました。これらは、脳や神経系統にダメージを受けたものと思われます。時間をかけてゆっくりと減薬していけば、こういう症状はないか、あっても軽くすんだかと思われますが、とにかく辛い経験でした。

 3日を過ぎる頃から、上記の症状はしだいに緩和されていきましたが、身体の倦怠感は相変わらずで、昼間はほとんど椅子に座るか横になってばかりで、何もする気になれませんでした。
 その後、夜間にひどい寝汗をかくようになりました。そのうち、からだじゅうの筋肉がこわばっているような、、何ともいえない不愉快な症状に見舞われました。そして、明け方から朝にかけて、ひどい不安感と焦燥感に襲われるようになりました。これはかなり辛かったです。しかし幸い、また抗不安薬を飲みたいという欲求は起きませんでした。

 その後の回復は、期待したほどうまくはいかず、多少の波がありましたが、あまり変わらない状態がずっと続きました。それでも少しずつ、日中の倦怠感は薄皮をはぐように薄れていき、日中はほぼ問題なく過ごすことができるようになりました。そのおかげで、なんとかイデア ライフ アカデミーの授業を終えることができましたが、非常に疲れやすく、無理はできませんでした。
 今現在は、だいぶ軽くはなりましたが、相変わらず夜間に寝汗をかいて2度ほど目覚めます。そして、やはりだいぶ軽くはなりましたが、明け方の不安感や焦燥感もまだあります。ただ、筋肉がこわばったような不快な症状はあまりよくなっていません。これは何とも表現できないような感覚で、寝てすぐに襲いかかってきます。これはしばしば耐え難いほど苦しいので、そういうときは起きて椅子に座り、からだを冷やすと治るので、ごまかしながら何とか耐えています。

 離脱症状により、脳神経系統にダメージを受けるため、認知機能に問題が生じるとネットに書いてありました。しかし、その点についてはあまり問題なかったように思います。それどころか、ある機能については以前よりよくなった気がします。それは、人の顔を思い出す能力です。以前は、人の顔を思い出すことが苦手でした。しかし今は、人の顔を、細部にわたるまで、まるで写真を見ているかのようにはっきりと思い出せるようになったのです。これは不思議です。ネットで見てもそのようなことは書かれていませんでした。
 また、食欲が全般的に減ってきて、以前より少ない量で満腹感を覚えるようになりました。そのため、いい意味で体重が減り、なんとなく体調的には以前よりよくなったような気もします。以前は毎朝必ずコーヒーを飲む習慣があったのですが、コーヒーを飲みたいという気持ちがなくなり、今ではほとんど飲まなくなりました。酒は、もともとあまり飲まなかったのですが、さらに飲みたいとは思わなくなりました。

 まだ完全に治ったとはいえないのですが、日常生活的には無理をしなければ何とか活動できるので、気長に回復を待とうと思っています。ネットで調べると、やはり突然に断薬した人の体験談が載っていて、半年から一年くらいは調子が悪かったということです。
 私の場合は、今のところ、致命的なダメージを受けずにすんでいますが、もし皆さんの中でベンゾジアゼピン系の抗不安薬を飲んでいる人がいたら、決していっきに断薬してはいけません。気長に、計画的に少しずつ減薬していかなければなりません。さもないと、地獄の苦しみを味わう危険があります。