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 2021年4月の独想録


 4月20日 人格を測定できれば……
 まずはご報告とお知らせから。 
 今月4月17日/18日のイデア ライフ アカデミー哲学教室は「イエスの教え」というテーマで行いました。「キリスト教の教え」ではなく、「イエスの教え」を探求しました。イエスは結局、私たちに何を言おうとしたのか、いわば、イエスの教えのエッセンスを、私なりの解釈によって紹介しました。ぜひダイジェスト版をご覧になってください。
 動画視聴
 来月は瞑想教室(5月15日/16日)で、「エゴがしかける罠」というテーマで行います。私たちは、「偽りの自己」であるエゴに操られているのです。エゴの束縛から解放されて真の自由を獲得するために、ぜひエゴがしかけるずる賢い罠についての知識を心得ておいていただければと思っております。

 では、本題にうつります。
 ここ最近、イデア ライフ アカデミーの授業に加え、別の会社から依頼されて行っている「カバラ数秘術講座」などもあり、毎日、書斎に閉じこもる生活を送っていて、以前はほとんど毎朝、サイクリングやジョギングをしていたのですが、それがあまりできなくなりました。
 しかし、肉体というのは、ちょっと運動不足になると、みるみるうちに弱くなります。久しぶりに少し長く歩いただけで筋肉痛になったり、ちょっとした肉体作業をしただけで、その後はぐったりとしてしまうのです。ご老人がころんで骨折などをして一度ベッドに横になると、もうそのまま寝たきりになるという話をよく聞きますが、それが実感として感じられるようになりました。
 そこで、どんなに忙しくても運動をしなければならないと決意し、そのためにモチベーションを高め、運動の指針を得るために、テレビ・ショッピングで、TANITA製の「体組成計」を買いました。
 この機械は、体重だけでなく、BMI(身長と体重のバランス)、体脂肪率、筋肉量、内臓脂肪、基礎代謝量、推定骨量、体内年齢、足腰年齢、体型判定などを測定することができます。私の年齢(60歳)と身長(172)をインプットして体組成計に乗って出てきた結果ですが、体内年齢が45歳、足腰年齢が55歳でした。しかし内臓脂肪(おなかまわりの脂肪)が「やや過剰」で、その他は正常値でした。
 そこで、私の運動の指針としては、内臓脂肪を減らし、あとできればもう少し足腰年齢を若くすることであると理解できました。
 そして、これから運動をして、それにつれて数値が向上していくのを見ることで「もっとがんばろう!」という気持ちにもなれますし、どういう運動をしたらいいかというヒントも得られるようになりました。

 さて、そこで私は思いました。「体組成計」ならぬ「人格組成計」なるものがあるといいな、と。そうすれば、修行の励みや指針になるに違いありません。この「人格組成計」を使うと、思いやり度、謙虚度、忍耐度、節制度、誠実度、勇気度、といったものが、数値として表示されるといった、そんな機械です。
 こうした要素は、私たちはなかなか自覚できません。また、あえて自覚しないように目を背けているようなところもあるでしょう。というのも、もし客観的な数値を知ったら、ひどく失望してプライドが傷つくことになりかねないからです。(逆によい数値を見て自惚れる人もいるかもしれませんが、そうすると「謙虚度」の数値は下がるでしょう)。
 人格レベルが、客観的な数値で表されることになったら、ある意味では恐ろしいことになるのかもしれません。人間の価値が数値で決定されてしまう結果、人格レベルの高さによって、ある種の差別が拡大してしまう可能性もあります。とはいえ、努力によって数値をあげる努力をすればいいわけですから、もしかしたら、社会がよいものにな可能性も考えられます。
 いずれにしろ、人格を客観的な数値で表示するような機械ができることはないでしょうから、こうした話をこれ以上しても意味がないのでやめますが、もし本当にそんな機械が発売されていたら、私はぜひとも欲しいです。いかに傷つくような結果が出たとしても、やはり自分の本当の姿、本当のレベルを知りたいからです。

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