| 外法帖放遊記 |
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第拾壱話「燧火(すいか)」前篇 |
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鬼道衆による、「口寄せ業」(イタコとか?)の女のかどわかしから始まる。 「送り提灯」とか、女を攫ったりしてたのも、こーいう理由? ★ 早朝の竜泉寺。 百合センセに、龍閃組としての活躍に対して、礼を言われる遼次郎。 なにを突然? とか思っていると、 「今、言っとかないと、もう言えないような気がしてね……」 よしてくれ百合姐さん。 あんたのこと、もしかして藍よりもさえ気に入ってるんだから、自分(笑)。 ともあれ、金王八幡神社の「金剛」という神主に会えと言われ、 龍閃組ご一行様で金王八幡へ。 雄慶よりもでかい金剛。神主なんて、嘘の皮だろう(笑)? 例によってクソジジイ呼ばわりの京梧にも、 「できた人格」の金剛は怒らない。 が――「元気なヤツめ」とかいって、笑いながら、 はるか彼方まで吹っ飛んで、樹にぶつかり失神するほどの勢いでハタく。 結果としては、フツーに怒鳴られた方が幸せだった京梧。 それはさておき(笑)、金剛からは、鬼道衆の目的と、 ここ金王八幡と徳川家のかかわりを聞く。 金王八幡は、徳川家光の母「春日の局」ゆかりの神社であり、 徳川家とはかかわりが深いという。 さらに、風水の説明と――、 その風水を利用して組まれた、江戸の<結界>を崩すこと、 そしてそれによる江戸の混乱と幕府の崩壊が、 鬼道衆の目的だろうと、金剛は言う。 だが、それらは龍閃組の活躍もあり、最低限に抑えられてきた。 そこで次の鬼道衆の行動は、 江戸に結界をほどこした張本人、天海上人を<口寄せ>で呼び出し、 結界の弱点を聞き出すことではないか。 ――といった予想を聞き、「鬼道の歴史を知れ」というアドバイスも貰って、 一行は、とりあえず次の行動を考えるべく、移動。 団子屋ででも考えようと、店を捜す一行。 しかし、えんえんと山道が続くばかりで、いっこうに見つからず、 タダをこねる京梧。 そこで、「体によい薬草だぞ」と言って、千振を食べさせる雄慶。 ご存知の方も多いかとは思うが、 千振とは、その苦さたるや、薬草の中でも一・二を争うほど――。 ダマされた京梧、雄慶と大ゲンカ。 ソレを、笑って眺める遼次郎、呆れる女性陣。 そこに、なぜか円空上人現れる。 円空上人によると、幕府側は、なにやら「新兵器」を製作しているらしい。 京行きの船上、風々斎の話が頭をよぎる――。 しかも、そのせいで、龍閃組や、火盗改め方までもが、 その存在意義を問われているらしい。 どうやら、冒頭の百合センセの不安は、この辺にあったようだ。 「そんなことをして、江戸の治安はどうなるの?」 「使うだけ使って、要らなくなったら、ポイ捨てかよっ」 不安にかられる一行。 とりあえず新宿に戻った一行のもとに、臥龍館の門下生たちが。 なんと、美冬が鬼道衆に攫われたという。 助けに行かねば! たまたま、獣霊に憑かれた町人を「お払い」に来ていたという葛乃を加え、 等々力――九角家の終焉の地であり、 現代でさえ、都心の真っ只中にあってなお、ひんやりと霊気ただよう、 円小角ゆかりの聖地――等々力渓谷へと向かう。 と、現れたのは――前回、未練たっぷりに「退いた」、火邑だ。 彼はかつて、長州の志士として戦い、 自身の両の腕と、多くの仲間たちを失ってもなお、 何も変わらなかったことに絶望したらしい。 だが、藍の必死の説得と、迷いのない遼次郎の態度に、 「志士」の気概を取り戻しそうになる。 その時。 「目醒めよ――」 今まで、<鬼>に<変生>してきた連中の時と同じ声が、一行の頭の中に響き、 苦しみ出す火邑――。 そして、ついに火邑もまた、<鬼>に――! 戦闘へ――。 <鬼>を倒すと、やはり、紅い<珠>が。 内なる憎しみの声と、戦う決心をした火邑。 しかし、「鬼道衆」として、幕府を狙うことはやめるつもりはない、 ふたたび「志士」として、新たな戦いを挑むつもりだ―― それだけ言って、退却。 一行は、美冬が捕まっていると思われる、等々力不動へ。 恐ろしい密度の<氣>に、息を詰まらせる一行。 と、そこで待っていたものは―― 磔にされ、失神しているらしい美冬の痛々しい姿と、 ――鬼道衆頭目・九角天戒! <珠>との関わりを否定する天戒。まんざらウソではなさそうだ。 てことは、やっぱり「アイツ」の――? と、天海上人の声でしゃべりだす美冬。 彼女こそは、最高の<霊媒体質>であり、彼女に「降ろした」天海から、 江戸の結界の弱点を聞き出すことが、鬼道衆の狙いだったのだ。 <結界の真実>を巡り、戦闘へ――。 勝ってはみたものの、美冬は心身が不安定な状態で、動かせない。 藍の説得にも耳を貸さぬ天戒は、 江戸に八大地獄を出現させてやる、とまで言いきる。 とその時、美冬の様子が急変! <天海>らしき声が消え、その髪は金色に変わり、 なにやら、異国の女性の声が。 「我が名はピュセル、剣を持ちて立ちあがりし、乙女なる――」 ピセル(命名・小鈴)は、 「我が祖国は、戦いに勝ち、平和を手に入れられたのか――?」 などと聞いてくる。 答に困り、とりあえず「ここは慶応二年の日本だ」とだけ、伝える。 と、突然起こる、境内を揺るがす地鳴り。 そして、本堂から、<口寄せ>の波動によって呼び起こされた、 無数の無念仏の大群が! ――戦闘へ。 悪霊を退治し終えると、天戒の姿がない。 必死に探すも、見つからず――かわりに彼らが見たものは、 ――炎に包まれる、新宿の姿。 まさか、鬼道衆による火付け――? あわてて向かう一行。 火災は、長屋を中心に、派手に燃えあがっている。 必死で救出活動を行う八丁堀たち。 と、火盗改の上役が現れ、幕臣の屋敷を守ることを優先させようとする。 納得のいかない御厨は、十手を投げ捨て、 駆けつけた龍閃組とともに、長屋の住人の救助を優先。 結局、その咎により、番屋で取り調べを受けるハメになる……。 一方、無事に火事は消し止めたものの、 百合センセを幕府に捕らえられてしまう龍閃組。 例の、龍閃組不要論からの流れらしい。 捕り手に気色ばむ遼&京を抑え、あえて素直に捕まる百合センセ。 冒頭での彼女の不安は的中したわけだが――、 その首謀者は――京での因縁も記憶に新しい、松平容保! 容保は、御厨を「反逆の罪」で牢に放りこむと、 百合センセのみならず、龍閃組全員の捕縛と、竜泉寺の包囲を命令。 江戸の町は、さながら御用提灯の海となる。 牢にぶちこまれんとする御厨。 と、牢番をぶっちめて救出に来た者が。 それはなんと、御厨の上司、オカマ役人の榊ホモ……いや茂保衛門だった! もちろん、与助もいっしょだ。彼の率いる捕り手の部隊も。 彼らはまだ、幕府の未来をあきらめていない。 確かに、幕府が腐りつつあるのは認めても、全てがそうであるわけじゃない。 こんなバカげた戦いを止め――、 未来を変えるための希望かもしれないと考える龍閃組を救うべく、 竜泉寺へ向かう。 しかし、その竜泉寺は、御用提灯に十重二十重に囲まれ、 のっぴきならない状況だ。 寺に残されたのは、指揮官の百合センセも、主力の遼&京も欠いた、 雄慶、小鈴、そして藍の三人だけ。 「早く戻ってきて、遼次郎――」 藍の呟きも、「御用」の声に飲みこまれる――。 つづく。 |
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