順風満帆 〜 Sail Before The Wind 〜 ホーンブロワー・ファンサイト

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NEW!! 2003/09/01
資料室
海軍の制服

*========《 概要 》========*

海尉と海尉心得   英国海軍士官の制服の基本は、金ボタン付きの紺(Blue, Navyblue)の燕尾服型の上着に白い胴着、白いシャツ。ブリーチズ(半ズボン)とストッキングも白で、バックル付きの黒い靴を履く。首にはスカーフを巻き、それをきちんと胴着の襟の中に入れて、制帽を被る。
  士官の制服には、公式の場で着用する正装(Full Dress)と、日常用の略装(Undress)があった。
  なお、制服は全て士官自身の自前である。

  制服規定は1748年にはじめて制定され、1787年、1795年と改定が行われた。更に1812年にも改定が行われている。
  1795年の改定はちょうどドラマ第1部の最中であるが、途中ではさすがに制服の変更は行われていない。よって、第1部の制服は1787年改訂のもの、第2部以降は1795年改訂のものである。


*========《 上着 》========*

2種類のバックスタイル   上着は紺色の燕尾服型コートで、裏地は白。燕尾であるので後ろは長く、センターに深いスリットが入っている。スリットの左右には各一箇所ひだが取られ、このひだの付け根から先端にかけて、合計3対の金ボタンが飾られている。士官候補生の制服には、後ろが短いジャケット型のものもあった。上着の金ボタンには一つ一つ海軍らしく錨の模様が刻まれていて、なかなかお洒落である。
  制服は規定にしたがって各自が自前で用意するのだが、その規定がそれほど厳密ではないために、解釈次第でデザインに多少の融通を利かせることが出来た。また着こなしにも好みや流行をうまく取り入れたために、同じ階級でも一見違って見える上着を着用していたり、同じ形でも生地や色が違うなどという事があった。
  1795年の改定以前の上着は、シングルボタンでもダブルボタンでも全てシングル合わせで着用していたが、改定以降はダブル合わせでの着用も取り入れられ、それに合わせてウエスト部分を中心に前面のアレンジが変わっている。

画像、ジャケット型とコート型後姿:ケネディ海尉心得&ホーンブロワー海尉

提督(海軍大将・中将・少将)&戦隊司令官
1787年〜1794年 正装(Full Dress)
提督全身 提督ポケット 提督襟・袖
シングルボタンで、前は留めない。上着の縁は金のレースで縁取られている。

〔 襟 〕 立襟と、折り返しが無い前襟。どちらも金のレースで縁取られている。前襟には右側に9個のボタンが並び、左右のボタンホールは金のレースで縁取られてる。
〔 袖口 〕 折り返しがあり、折り返しの色は白。階級によって違う本数の金のレースがあしらわれている。左右3対のボタンがついていて、ボタンホールは縁取られていない。
〔ポケット〕 ふたは金のレースで縁取られている。左右3対のボタンが付いていて、ボタンホールも金のレースで縁取られている。

提督及び戦隊司令官の正装は、階級によって以下の点が違う。
海軍大将:袖に3本の金のレース
海軍中将:袖に2本の金のレース
海軍少将:袖に1本の金のレース
戦隊司令官:海軍少将と同じ

画像左より、全身:フッド提督(海軍大将)/ポケット等:フッド提督(海軍大将)/袖・襟:フッド提督(海軍大将)


1787年〜1794年 略装(Undress)
ダブルボタンで、前は留めても留めなくてもよい。上着の縁飾りは無い。

〔 襟 〕 立襟と、折り返し付き前襟。折り返しの色は紺。どちらも縁飾りは無い。左右のボタンホールは金のレースで縁取られている。(ボタンの数は調査中)
〔 袖口 〕 (調査中)
〔 ポケット 〕 (調査中)

はみだし:陸軍や海兵隊と違い、当時の海軍には正装・略装ともに肩章は無かった。そのために見た目が地味に感じられて、提督や艦長の間では不満があったそうである。


1795年〜1812年 正装(Full Dress)
提督正装全身 提督正装1 提督正装2 提督正装後姿

シングルボタンからダブルボタンに変更。上着の縁は金のレースで飾られ、両肩に金の肩章が付く。

〔 襟 〕 立襟と折り返し付き前襟。折り返しの色は紺。どちらも金のレースで縁取られている。前襟には左右9対のボタンが並び、ボタンホールも金のレースで縁取られている。
〔 袖口 〕 折り返しがあり、折り返しの色は紺。金のレースで縁取られている。左右3対のボタンが付いていて、ボタンホールも金のレースで縁取られている。更に階級によって違う本数の金のレースがあしらわれている。
〔 ポケット 〕 ふたは金のレースで縁取られている。左右3対のボタンが付いていて、ボタンホールも金のレースで縁取られている。

提督及び戦隊司令官の正装は、階級によって以下の点が違う。
海軍大将:肩章に3つの銀星、袖に広い1本の金の線&細い3本の金の線
海軍中将:肩章に2つの銀星、袖に広い1本の金の線&細い2本の金の線
海軍少将:肩章に1つの銀星、袖に広い1本の金の線&細い1本の金の線
戦隊司令官:海軍少将と同じ

画像左より、全身:ペリュー提督(海軍少将)/前襟&袖口:ペリュー司令官/肩章:ペリュー司令官/後姿:ペリュー提督(海軍少将)


1795年〜1812年 略装(Undress)
ダブルボタンで、前は留めても留めなくてもよい。上着の縁飾りは無く、両肩に金の肩章が付く。

〔 襟 〕 立襟と、折り返し付き前襟。折り返しの色は紺。どちらも縁飾りは無い。前襟には左右9対のボタンが並び、ボタンホールの縁飾りも無い。
〔 袖口 〕 折り返しがあり、折り返しの色は紺。縁飾りは無い。左右3対のボタンがついていて、階級によって違う本数の金のレースあしらわれている。
〔 ポケット 〕 ふたに縁飾りは無い。左右3対のボタンが付いていて、ボタンホールの縁に縁取りはない。

提督及び戦隊司令官の略装は、階級によって以下の点が違る。
海軍大将:肩章に3つの銀星、袖に3本の金の線
海軍中将:肩章に2つの銀星、袖に2本の金の線
海軍少将:肩章に1つの銀星、袖に1本の金の線
戦隊司令官:海軍少将と同じ



勅任艦長(海佐艦長)・海尉艦長(准海佐艦長)
1787年〜1794年 正装(Full Dress)
艦長正装全身 艦長正装横姿 艦長正装アップ 艦長正装アップ&袖口
ダブルボタンで、前は留めても留めなくても良い。上着の縁は金のレースで縁取られている。

〔 襟 〕 立襟と、折り返し付き前襟。折り返しの色は白。どちらも金のレースで縁取られている。前襟には左右9対のボタンが並び、ボタンホールに縁飾りは無い。
〔 袖口 〕 折り返しがあり、折り返しの色は白。階級によって2本または1本の金レースがあしらってある。左右3対のボタンが付いていて、ボタンホールに縁飾りは無い。
〔 ポケット 〕 ふたは金のレースで縁取られている。左右3対のボタンが付いていて、ボタンホールに縁飾りは無い。

勅任艦長・海尉艦長の正装は、階級によって以下の点が違う。
任官3年以上の勅任艦長:袖に2本の金レース、ポケットのレースは二重
任官3年未満の勅任艦長:袖に1本の金レース。ポケットのレースは一重
海尉艦長:任官3年未満艦長と同じだが、襟と袖の折り返しの色が紺

画像左より、全身:ペリュー艦長/横姿&ポケット:フォスター艦長/襟:ペリュー艦長/袖:フォスター艦長(いずれも任官3年以上の正装)

つぶやき:紺・白・金のバランスがよく、大変美しくて大好きな制服。ペリュー艦長もフォスター艦長も、この正装姿はひときわ格好良くて惚れ惚れ〜!叶う事ならこの姿、もっと観たかった…。


1787年〜1794年略装(Undress)
艦長略装全身 3年未満艦長略装前襟 3年以上艦長略装前襟 艦長略装ポケット 艦長折襟&袖口

ダブルボタンで、前は留めても留めなくてもよい。上着の縁は縁取られていない。

〔 襟 〕 折襟(または立襟)と、折り返し付き前襟。前襟の折り返しの色は紺。縁飾りは無い。折襟(または立襟)に左右1対、前襟には左右9ないし10対のボタンが並び、ボタンホールは金のレースで縁取られている。この金レースは提督のそれよりも長さが短い。
〔 袖口 〕 折り返しがあり、折り返しの色は紺。縁飾りは無い。左右3対のボタンが付いていて、ボタンホールは金のレースで縁取られている。この金レースは提督のそれよりも長さが短い。
〔 ポケット 〕 ふたに縁飾りは無い。左右3対のボタンが付いていて、ボタンホールは金のレースで縁取られている。この金レースは提督のそれよりも長さが短い。

勅任艦長・海尉艦長の略装は、階級によって以下の点が違う。
任官3年以上の勅任艦長:折襟。前襟に1対×9セットのボタン
任官3年未満の勅任艦長:立襟。前襟に2対×5セットのボタン
海尉艦長:立襟。前襟に3対×3セットのボタン

画像左より、全身:ペリュー艦長/3年未満艦長前襟:ペリュー艦長/3年以上艦長前襟:フォスター艦長/ポケット:ペリュー艦長/折襟:フォスター艦長/袖:ペリュー艦長


1795年〜1812年正装(Full Dress)
艦長正装 艦長正装後姿 艦長正装1 艦長正装2 艦長正装3

ダブルボタンで、前は留めても留めなくてもよい。上着の縁は金のレースで縁取られている。階級によって両肩または片肩に金の肩章がつく。

〔 襟 〕 立襟と、折り返し付き前襟。折り返しの色は紺。どちらも金のレースで縁取られている。前襟には左右9対のボタンが並び、ボタンホールに縁飾りはない。
〔 袖口 〕 折り返しはなく切込みのある袖。2本の金のレースがあしらってあり(★)、切込み部分も金のレースで装飾的に飾られている。切込み部分には3対のボタンが付いていて、ボタンホールに縁取りはない。
〔 ポケット 〕 ふたに金のレースで縁取られている。3対のボタンが付いていて、ボタンホールの縁に縁取りはない。

勅任艦長・海尉艦長の正装は、階級によって以下の点が違う。
・任官3年以上の勅任艦長:両肩に金の肩章
・任官3年未満の勅任艦長:右肩だけに金の肩章
・海尉艦長:左肩だけに金の肩章

★:手元の資料では2本とだけ書かれているが、劇中の衣装を観ると、海尉艦長であるホレイショの正装の袖には1本しかレースが無い。このドラマは考証がしっかりしているので、恐らく海尉艦長は(もしかすると3年未満勅任艦長も)1本が正しいのではないかと思われる。

艦長正装の着こなしバリエーション
第2部を観ると、同じ勅任艦長であるハモンド艦長とコリンズ艦長が、一見シングルとダブルの違う正装を着用しているように見える。だがよく見て頭の中でボタンを外したりかけ変えたりしてみると、どちらも同じ形の制服であるのがわかる。ホレイショが第3部で正装を着た時は、首から下までぴったりと閉じた、窮屈そうな着方をしている。


画像左より、全身:ハモンド&コリンズ勅任艦長/後姿:ホーンブロワー海尉艦長/シングル合わせ前開き:ハモンド艦長/ダブル合わせ:コリンズ艦長/シングル合わせ前閉じ:ホーンブロワー海尉艦長


1795年〜1812年略装(Undress)
艦長略装1 艦長略装2 艦長略装アップ 海尉艦長非公式

ダブルボタンで、前は留めても留めなくてもよい。上着の縁に縁取りはない。

〔 襟 〕 折襟と、折り返し付き前襟。折り返しの色は紺。縁飾りは無い。前襟には左右9対のボタンが付いていて、ボタンホールの縁飾りも無い。
〔 袖口 〕 折り返しがあり、折り返しの色は紺。左右3対のボタンが付いていて、ボタンホールの縁飾りは無い。
〔 ポケット 〕 ふたに縁飾りは無い。左右3対のボタンが付いていて、ボタンホールの縁に縁取りはない。

勅任艦長・海尉艦長の略装は、階級によって以下の点が違う。
・任官3年以上の勅任艦長:両肩に金の肩章
・任官3年未満の勅任艦長:右肩だけに金の肩章
・海尉艦長:左肩だけに金の肩章

艦長略装の着こなしバリエーション
第2部のソーヤー勅任艦長と第3部のホーンブロワー海尉艦長も、シングル合わせとダブル合わせと違う着こなしをしているが、やはり同じ形の制服である。


はみだし:第3部の冒頭で、レトリビューション号艦長のホレイショは海尉のままの制服で左肩に肩章を着けて登場。理由は新しい艦長の制服が用意できないから…らしい。懐の寒いビンボー艦長なのである(笑)ホットスパー号の艦長になったとたんに艦長の制服に変わったが、劇中ではその費用をどこから調達したのか大いに謎である(ペリュー提督からのプレゼントだったりして)。

画像左よりシングル合わせ:ソーヤー艦長,ダブル合わせ:ホーンブロワー海尉艦長/襟元アップ:ホーンブロワー海尉艦長/襟元アップ(例外の海尉の制服):ホーンブロワー海尉艦長


海尉
(1795年以前と以後で規定の変更はない)
正装(Full Dress)
海尉正装1 海尉正装2

ダブルボタンで、前は留めても留めなくてもよい。上着の縁取りはない。

〔 襟 〕 立襟と、折り返し付き前襟。折り返しの色は白。縁飾りは無い。立襟に左右1対、前襟には左右9対のボタンが並び、ボタンホールの縁飾りも無い。
〔 袖口 〕 折り返しがあり、折り返しの色は白。縁飾りは無い。左右3対のボタンが付いていて、ボタンホールにも縁飾りは無い。
〔 ポケット 〕 ふたに縁飾りは無い。左右3対のボタンが付いていて、ボタンホールにも縁飾りは無い。

画像左より、全身:ホーンブロワー海尉/前襟&袖口:ホーンブロワー海尉


略装(Undress)
海尉略装1 海尉略装2

ダブルボタンで、前は留めても留めなくてもよい。上着は細い白い線で縁取られている。

〔 襟 〕 立襟と、折り返し付き前襟。折り返しの色は紺。細い白い線で縁取られている。立襟に左右1対、前襟には左右9対のボタンが並び、ボタンホールの縁飾りは無い。
〔 袖口 〕 折り返しがあり、折り返しの色は紺。細い白い線で縁取られている。左右3対のボタンが付いていて、ボタンホールに縁飾りは無い。
〔 ポケット 〕 ふたは細い白い線で縁取られている。左右3対のボタンが付いていて、ボタンホールに縁飾りは無い。

海尉略装着こなしバリエーション
第2部のレナウン号の海尉たちは、前襟の折り返しの上部はボタンを留めずに折り、下部は折らずに伸ばして反対側の身ごろのボタンで留め、ダブル合わせの上着として着用。留めたボタンは3〜4個で、この数は気分次第のようだ。第3部では寒い冬の空気の中、ダブル合わせで上から下までボタンを留めたブッシュの姿も見られる。

第2部の軍法会議前後には、前襟の折り返しを折ってそれぞれの身ごろにボタンできちんと留め、シングル合わせの上着として着用するホレイショやバックランドの姿も見られる。だがよく見ると、やはり形そのものはダブルの上着と同じである。


画像左より、ダブル合わせ&袖口:ケネディ海尉/シングル合わせ:ホーンブロワー海尉

つぶやき:ダブルの制服
レナウン号のバックランド・ホレイショ・アーチーがしている、きちんと前を留めたダブルの着こなし。これはもの凄く格好良い!特に若い二人が着ると凛々しさが際立って、この姿でピシッと姿勢を正されたら、もう惚れ惚れする以外にどうしろと…。しかし第2部のブッシュの着こなしは、いつも前を留めていなくてかなりラフ。規律に厳しそうなソーヤー艦長が良く許したものだ(私は好きだけど!)



士官候補生・海尉心得
士官候補生(海尉心得)1 士官候補生(海尉心得)2
(1795年以前と以後で規定の変更はない)
略装(Undress)(士官候補生に正装は無い):
シングルボタンで、前は留めても留めなくても良い。上着に縁飾りは無い。

〔 襟 〕 立襟と、折り返しのない前襟。縁取りは無く、立襟の前部に少しだけ白があしらわれている。立襟に左右1対、前襟には右側にだけ9個のボタンが並び、ボタンホールの縁飾りは無い。
〔 袖口 〕 折り返しがあり、折り返しの色は紺。縁飾りは無い。左右3対のボタンが付いていて、ボタンホールには縁飾りは無い。
〔 ポケット 〕 ふたに縁飾りは無い。左右3対のボタンが付いていて、ボタンホールにも縁取りは無い。

海尉心得は、士官候補生のままの制服を着用する。

バリエーション
士官候補生の制服は1787年からずっと規定の改定が無かったが、非公式には少しずつ彼らの制服の形は変化している。初期は士官候補生も燕尾服型コートであったが、次第に後ろが短いジャケット型が主流になって行った。
ドラマでも、その通りウエストから下部分の形状が違う2種類の上着が登場していて、回を追う毎に燕尾服型が減りジャケット型の登場回数が増えている。ドラマを観ると、この二つの制服はそれぞれ着用する制帽も違い、前者の場合は海尉と同じつばを折り上げたものを、後者はつばが短く折り上げない丸いものを着用しているようである。

画像左より、燕尾服型コート:ケネディ海尉心得/ジャケット型:ホーンブロワー海尉心得



*========《 胴着 》========*

胴着
  胴着(ウエストコート)の色は白で、金ボタンできちんと留める。首に巻いたスカーフは、この胴着の襟の下にきちんと収める。

画像、胴着:ペリュー艦長



*========《 シャツ 》========*
  シャツの色も白。当時のシャツブラウスなので、たっぷりした袖をしたゆったりしたデザイン。
  もちろん自前でありデザインには規定は無いので、士官候補生などはたいがい飾りっ気のないシャツを着ているが、実家が裕福だったり階級が上がって懐が豊かになってくると、袖口や襟元のひらひらが増えた、エレガントなシャツを着ている。



*========《 ズボン 》========*

  ブリーチズ(Breeches:ひざ下で留める半ズボン)を着用。
  ただし海尉や士官候補生は、戦闘時や日常(非公式の場)では、ぴったりしたブリーチズの代わりに動き易い長ズボンを着用していることがある。
  色は白が基本だが、どうやら茶色や紺も許されていたようだ。



*========《 靴 》========*

  金または銀のバックルが付いた黒い靴。士官候補生はブーツを着用する事が多かった。



*========《 制帽 》========*

勅任艦長制帽 海尉制帽&別型制帽
  広いつばを上に折り上げた帽子(Cocked Hat)。日本語では、三面を折り上げた形ならば三角帽と呼ばれるが、前後又は左右を二つに折り上げた帽子には一般に定着した適当な訳語が無いようである。
  色は黒で、鳥をかたどった帽章が付いている。勅任艦長以上の帽子は、金のレースで縁取られている。鳥形の帽章は英国陸海軍共通で、海兵隊士官や陸軍士官の制帽にも同じ帽章が付いている。(ちなみに仏軍の帽章は花の形のリボン。)
  ドラマでは、士官候補生やその他准士官が、つばが狭くて折り上げない丸い帽子を着用している事がある。この帽子に関しては資料を見つけることが出来ず、着用ルールがあるのかも今のところ不明。
  ドラマ第1部・第2部・第3部を観ると、海尉の制帽のかぶり方が変わっているのがわかる。第3部では更に、金の房飾りが増えている。かぶり方に規定があるのかそれとも単なる流行なのかも含めて、このあたりもやはり資料が見つからず詳細は不明。

画像左より、艦長の制帽:ペリュー艦長/普通の制帽&丸い制帽:ホーンブロワー海尉&ケネディ海尉心得



*========《 剣 》========*

  剣は制服の一部とみなされていたが、1805年までは特に規定はなかった。海尉以上は長剣を左の腰に着けるのが普通で、士官候補生は身に着けない事が多かった。
  剣を身に着ける場合は、黒い皮製の剣帯を右肩から斜めにかけるか、腰のベルトを使用した。これは、次第に腰のベルトの方が主流になっていった。


制服についてはまだまだ調査が足りない項目があります。良い資料などご存知の方は、是非ご一報下さい。また間違いに気づかれた方は、ご指摘をお願いします。