海外移住情報


リタイアメント査証制度一覧
アジア編





海外のリタイアメント制度は世界44ケ国で実施されています。内、アジア地域の実施国は6ケ国。

ヨーロッパ編
 中米編 南米編 オセアニア編 アフリカ編


フィリピン


○特別永住権
(正式名称:SRRV、通称:PRA査証)

◆35歳以上の外国人に対してリタイアメント用の特別永住権を発給する優遇制度。
◆2011年5月より新制度開始。旧タイプと新タイプの併用が行われ、新タイプの預託金は一律
2万ドル(要介護者などは一律1万ドル)となり資金条件などが大幅に緩和されました。
◆現地で就職する場合の労働許可取得手続きが緩和。許可を得ない就労は不可。
◆外国人名義での土地購入は認められていません。
詳細は フィリピン永住権・SRRVガイド

○ロングステイ査証.SRVV
2003年9月より実施された新しいロングステイ用の査証制度。
預金の必要無しに1年間の滞在が許可されます。現地延長不可。
詳細は フィリピン査証編・ロングステイ査証

問い合わせ先/フィリピン大使館・商務部 03-5562-1591・1592
特別永住権とロングステイ査証の日本での問い合わせ窓口は、2003年夏より大使館商務部の
管轄へと移行。



タイ


○リタイアメント査証

1年更新のノンイミグラントO-A査証(50歳以上)と90日間の年金査証(60歳以上)の2種類に加え
て、優遇観光査証のエリートカード制度があります。
詳細は タイ・ リタイアメント査証ガイド
問い合わせ先/タイ大使館・領事部査証課 03-3441-1386



マレーシア


○マイ・セカンドホーム・プログラム(MM2H)/マイセカンドホーム査証
2006年、2007年、2009年に制度が大幅に改変。
査証有効期間は、パスポートの有効期間内にて最長10年間(サラワク州は5年)。更新可能。
査証発給料500リンギ。加えて出入国自由のソシアルビジットパスの発給(1年当たり90リンギ)
が必要。永住権の取得不可。管轄移民局はクアラルンプールの入国管理局本部。サバ州とサ
ラワク州は各州移民局の管轄となります。
各種関連情報は マレーシア査証ガイド
<公式サイト>
マレーシア観光省 マイセカンドホーム・センター
在日マレーシア観光局 プログラムガイド

■50歳以上の条件 (以下項目を全て満たすことが必要)

◆月1万リンギ(約28万円)以上の収入。退職者の場合は公的年金収入。
◆35万リンギ(約1000万円)以上の資産証明(預金・株券・不動産など)
◆15万リンギ(約420万円)以上の現地定期預金
<年金受給による定期預金の免除措置>
年金受給者で受給額が1万リンギ以上の場合は、15万の定期預金条件は免除されます。
■50歳未満の条件 (以下項目を全て満たすことが必要)
◆月1万リンギ(約28万円)以上の収入。
◆50万リンギ(約1400万円)以上の資産証明(預金・株券・不動産など)
◆30万リンギ(約860万円)以上の現地定期預金
■サラワク州規定
サラワク州に滞在する場合は別途規定が新設定。
50歳以上でマレーシアの銀行に単身者は10万リンギ、夫婦(配偶者の年令不問)は15万リン
ギの定期預金をする人。または単身者は月額7千、夫婦1万リンギの年金収入などがある人
が対象。滞在期間は最長5年、更新可能。
※サラワク州居住者の保証人が必要となり、保証人の身分証明書コピーを提出。
■付帯事項
◆定期預金は申請後、仮承認が下りてから移民局の承認書と旅券を持参して口座開設。
また預金は1年経過後に住居購入・教育・医療目的に限り、50歳以上/5万リンギ、50歳未満
/15万リンギの引き出しが可能。
◆50万リンギ以上の家の購入が可能。但し、規定金額は州によって異なります。
◆配偶者と21歳未満の子供、60歳以上の介護が必要な両親などの同行可能。
◆家族単位で1台のみ無税にて車の持ち込み可能、但し複雑な手続きが必要。またはマレー
シア生産車1台に限り、消費税不要にて購入可。
◆IDカードが発行され、公式の身分証明書としても使用できます。
◆査証更新は申請書(書式55)・旅券・預金証明・医療保険証明などを提出。所要約2週間。
<就労について>
50歳以上で移民局の推薦状が得られ、マレーシア人では該当しない専門職の人にに限り、
週20時間内の就労可。移民局の推薦には雇用主による特別労働許可申請が必要です。また
取得はかなり厳しく狭き門となっています。

■申請方法
◆個人申請または認可代理店(MM2Hエージェント)を通じての申請
2009年1月よりマイセカンドホームセンターにて申請手続きを行う個人申請が復活。また従来
通り、認可代理店(142社/2007年時点)を通じての申請も可能です。
<必要書類>
・Social Visit Pass申請書2通(書式12)
・パスポートコピー(全ページ・カラーコピー)、写真2枚
・志望レター(英文・A4用紙に10行程度〜)
・過去10年間の職務経歴書
・結婚証明書(配偶者同伴の場合)
・出生証明書(18歳未満の子供同伴の場合)
・マレーシアの銀行の定期預金証明(リンギ預金のみ)
・マレーシアの民間医療保険加入証明
・マレーシアの病院の健康診断書
・不労月収証明
<申請審査手順>
申請書類を提出すると、移民局から承認書が発行。その後、現地にて定期預金開設、保険加
入、健康診断を終え、証明書類と承認書を移民局に提出すると正式な査証が発給されます。
申請から査証発給まで約10週間。

査証の問い合わせ先/マレーシア大使館・領事部 03-3476-3840
制度の問い合わせ先/マレーシア政府観光局 03-3501-8691



インドネシア


○リタイアメント査証

2001年1月、制度開始。2003年、一部条件が緩和。1年毎の更新手続きによって、5回の延長
手続き、計6年間の滞在が可能。6年経過後は、出国後にリタイアメント査証を再申請すること
も可能。専用の新たな在留資格も検討されています。また永住権の申請をする方法もあります
が、発給が確約されているわけではありません。外国人名義での土地購入は不可。
各種関連情報は インドネシア査証編


<主な対象条件>
◆55歳以上で月1500ドル以上(以前の2500ドルから引き下げ)の年金受給者。または同額以
上の銀行金利配当、定額収入を有する人。
※査証規定では1500ドルとなっていますが、実際の金額規定はあってないようなもので、審査
も厳しくないようです。このため年金受給者の場合で年金額不問のケース、以外の55歳以上
の場合で収入・預貯金額不問のケースなど、いわゆるインドネシア的な運用の現実もあります。

◆指定された観光地域において3万5千ドル以上の宿泊滞在施設を購入、または月500ドル以
上(以前の1000ドルから引き下げ)の賃貸物件を借りること。
◆滞在中、インドネシア人の使用人(家政婦)を雇用すること。
<夫妻での滞在>
配偶者は同行家族査証での滞在となり、年齢制限はありません。同時申請可能。夫婦関係が
記載された戸籍証明とパスポートコピーが必要となります。
<申請取得手順>
査証手続きは文化観光担当大臣から高齢観光客担当者として指名を受けた旅行代理店で行
い、この旅行代理店が保証人となります。また、旅行会社手数料は会社により異なり、書類の
一部はインドネシア語翻訳を要求されます。
申請は日本の大使館にてホリディ・ランシアというリタイアメント希望者用の短期査証を取得し
て入国。現地にて申請しリタイアメント査証に切り替えます。または観光査証で入国し申請。
許可が下りた後に出国、シンガポールなど第三国のインドネシア大使館でリタイアメント査証
を受け取ります。滞在開始後は、移民局、警察などへの居住通知も必要。
<必要書類>
◆住宅購入証明、または賃貸契約書
◆月1500ドル以上の年金受給証明、または定額収入の公的証明書、銀行証明書
◆履歴書
◆健康保険、死亡保険、損害保険がカバーされている保険加入証書。
(分散加入可。インドネシアの保険、または現地で使用可能な旅行保険)
◆インドネシア人家政婦を雇用する旨の誓約書、または家政婦の身分証明KTP
◆インドネシアで就労しない旨の誓約書
◆4×6センチの写真10枚、3×4センチの写真4枚、2×3センチの写真4枚(背景赤色)
◆パスポート(残存期限12ケ月以上)、または全ページのコピー
◆出入国管理費
◆査証発給料(数万円程度)
※250,000,000ルピー(約300万円)以上の銀行残高証明など、資産証明を要求される場合が
あります。
問い合わせ先/インドネシア大使館・査証課 03-3441-4201(内線413)



台湾


○退職者用ロングステイ査証

2006年2月1日実施のロングステイ用の新制度。
退職者が対象、180日間の滞在が認められるマルチプル査証。また下見のための60日間査証も
ありますが、日本人の場合は査証免除にて90日間滞在ができるため対象外。
<延長と再申請>
現地での滞在延長申請は不可。帰国後の再申請は可能です。
<対象条件>
55歳以上で5万ドル以上の金融資産を保有する年金受給者。
※年金受給年令に達していない場合は、年間所得証明で代用できるため、年金受給者以外の
申請も可能です。(好評であれば将来的に年令条件を引き下げる見込み)
<必要書類>
無犯罪証明書/財政証明または年金受給証明/6ケ月以上の旅行保険加入証明/査証発給
料12000円
<配偶者への発給>
配偶者の年令不問。戸籍証明、無犯罪証明、旅行保険加入証明を提出すれば同じ査証が発給
されます。
■査証免除での長期滞在 ※Aさんの体験談 2010.10
査証免除にて90日間の滞在満了後、日本に帰国してすぐにまた台湾に戻る場合、問題なく再入
国できます。つまり途中、1度帰国することを前提にすれば180日間滞在することができるために、
書類を揃えてロングステイ査証を取得する必要性は見当たりません。
参照/台湾査証編
問い合わせ先/台北駐日経済文化代表処・査証部 03-3280-780



カンボジア


○ER査証

55歳以上の年金受給者、退職者向けのリタイアメント査証制度。最長1年間の滞在許可(マル
チプル査証)が得られます。期間満了時の更新不可。就労不可。2017年9月開始の新制度。
必要書類は年金受給証明(英文)、英文預金残高証明などの滞在費用証明が必要。ただし具
体的な金額は規定されていません。また定年退職している旨の自己申告書(氏名・旅券番号・
住所・電話番号の明記とサイン捺印)の提出が必要です。
参照/カンボジア査証編