演歌イベント観戦記2002
銀座演歌まつり・2002年4月13日
2002年4月13日、私は、銀座演歌まつりに行ってまいりました。
以下は、私のその時の様子の記録です。
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山本智子さん
朝一番から、たくさんのファンが詰め掛けてきました。歌唱は「東京夢ん中」(2回)、「夢遊び」(東京夢ん中のCW)、「暖簾」の3曲でしたが、その分、ファンの暖かい
声援で楽しむことができました。
今回は、ブルーグリーンのドレスで登場でしたが、スカートの締め具合が意外に難しいそうで、今回、途中で緩んだシーンもあり、直しているところもありました。今回の配色に
ついては、タイトルの「雨」の色をイメージしたそうですが、「雨、ですから天気を心配しましたが、晴れていてよかったです」とのことです。
デビューして4年になるそうですが、銀座演歌まつりは、春秋全回に出演されています。さらに、かわいらしいキャラクターもあり、ファンが多いのもそのためだと思います。
しかし、前回の演歌まつり出演のときより、レギュラーラジオ番組の出演が減ったのは残念です。もっと若手のこのような方々が出演する番組が増えればいいのですが。。。でも、
5月からは、「歌謡ナビ」(東京MXテレビで放映)のレポーターとして、テレビ出演もあります。さらに、弾き語りにも挑戦しており、新しい世界を広げようという姿勢が
ファンの心を寄せるのだと思いました。
前作までの演歌調の楽曲から、イメージチェンジして、「東京雨ん中」はフォークソング系バラード、また、CWの「夢遊び」はアップテンポの楽曲だそうです。
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永井みゆきさん
今年でデビュー10年目なのですが、新人の時に、「大阪すずめ」でレコード大賞新人賞を受賞したそうで、今回はまず、「大阪すずめ」からスタートしました。それから、
「雨椿」、「お別れ終列車」(前作)、「泣かされて」(「雨おんな」のCW)、「しぐれ舟宿」、「雨おんな」(新曲)の順に続きました。
今回は、熱狂的なファンも大勢来場していたようで、永井みゆきさんのファンHPを開いていらっしゃる方とも会ってきました。永井さん自身も、
「元気な方が多くていいですね〜」とおっしゃっていました。今回は、春らしく、薄紅色の着物での登場でした。続いて「デビューして10年ですし、年を聞かれることも多く
なりました」とのこと。私は、年齢に関しては意外に気にならないのですが。ステージを降りるシーンもありましたが、「大体、私には、きれいだね〜、との声がかかるんですよ」
ともおっしゃっていました。でも、続いて「(永井さん)きれいだね〜、と言ってくれたんですよ、でも、次に”着物が”だそうです(ムッ?)。そりゃ、どの部分でもほめて
いただければうれしいですが。。。」その言葉に、場内笑っていました。このように、場内を笑わせることろは、さすがに関西出身の気質だと思います。(でも、言葉は関西系
ではなかったですが)
ところで、私が気になった点が一つ。別の方が永井さんと握手するシーンがあったのですが、どうやら、お客さんにとって手が冷たく感じられたそうで、永井さん自身、
「冷え性なもんですから。。。(女性にとって、冷え性は大敵です)」とおっしゃっていました。でも、私も握手させていただいたのですが、むしろ手が暖かく感じられたの
です。ということは、私はもっと冷え性、ということになるのでしょうか??実際、私の体温はかなり低いのですが、永井さん自身も私の体温の低さを感じられたかもしれま
せん。。。
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嶋三喜夫さん
前回も非常に楽しませていただいた嶋三喜夫さんのステージでした。今回は、前回と曲目はほとんど同じでしたが、(「里がえり」「山里しぐれ」「古城」「憧れのハワイ航路」
「港のカナちゃん」「別れの港=”里がえり”のCW」)前回のステージを思い出させてくれたので、非常に面白かったと思います。
というのは、「港のカナちゃん」での振り付けで、場内が笑いの渦になった、というのもありました。このようなシーンは、CDではもちろん楽しめないですし、テレビ出演も
見た方は多くはないと思いますので、やはりこのような、現場に出向くことが大きいと思います。嶋さん自身も、「今回は(振り付けに使う)帽子は使うまいと思っていましたが、
やはり使うことにしました」とのことです。さらに「(この振り付けを)知らないとは言わせません」とも。楽しいショーですね(^^)。
前回と比べて、「里がえり」の反響が非常に大きかった、というのが挙げられると思います。「名前や顔も覚えていただけるように
なりました」とおっしゃっていました。また、業界初になりますが、点字での歌詞カードも製造されたそうです。というのは、ラジオで流れるシーンが多く、また、このような曲想
の楽曲を好む客層に、目の不自由な方の割合が多い、というのを想定されたのだと思います。このような「バリアフリー化」の試みは広げていくべきだと思います。
司会者の方は、嶋さんのことを「他人のような気がしない」とおっしゃっていました。やはり、そのような人柄のにじみ出るような雰囲気だったと思います。長年、三橋美智也さん
の付き人をして、遅咲きのデビューを果たした苦労人というのを、私心では感じながら、表には出てこない、そのようなところがあるのだと思います。
今回に関しては、前に山本智子さん、永井みゆきさん、そして後ろに岩本公水さんが控えているだけに、声援が少なくなるのを心配していましたが、いやいや、前後に負けない
くらい大きな声援、差し入れも入りましたし、地道にファンが増えているという印象があったのは、非常に喜ばしいことでした。
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岩本公水さん
歌唱は、「夜祭り」「えんか坂」「愛子の朝」「海猫」「演歌はいいね」の順でしたが、まず、「夜祭り」の歌声にびっくり。生で聴くのはこれだけ違うものか!と。さすがに
紅白歌合戦出場歌手だけのことがありました。これは、トークの場面にも続きます。「この中で、岩本公水のため”だけに”きてくれたファンの方はいらっしゃいますか〜?」
との質問もありました。ここで、「”だけに”」の部分は、本当にその声量に圧倒されそうでした。トークなのに歌を歌っているような感じもしました。
司会者の方も「岩本公水さんの熱狂的ファンの方が多いですね」との紹介もありました。今回の来客にも、「岩本公水のため”だけに”きてくれた」ファンもいたかもしれません。
でも、さすがに女性っぽいところ、さらに、エンターテイナーとして会場を楽しませるところも見せてくれました。例えば、アルバム「宝物」を、岩本さんの一番愛する両親に
贈ったところ、「表紙はかわいいなぁ〜と言ってくださいました。そして、中身を見ると、さらにかわいいなぁ〜、がんばって歌っているんだね〜、と言ってくださいました」と。
でも、「姉、妹(岩本さんは3人姉妹の次女)はもうすでに嫁に行っているのに、自分だけは何で嫁に行けないんでしょう?」という気持ちもあるそうですが、それも、両親からの
温かい言葉、「あんたの一番好きな道だから、その道を進むのが一番だよ」と言ってくれて、頑張る気持ちになっているそうです。そんな言葉の後に歌った「愛子の朝」は、嫁ぐ
娘の心情を細かく描写していて、私にとっても感激ものでした(岩本さんの歌唱力を生かす、というタイプの曲ではなかったですが)。そんな感激の後だったと思いますが、客席
から、多くの差し入れが入ると、「あら、これ私に下さるのですか〜?」、その後、「うれしいなぁ〜、うれしいなぁ〜」と小躍りして楽屋に持っていくシーンが。少女漫画で
よくあるパターンとして、今までは目が潤んでいたのが、突然ギャグ的に姿が小さくなる、そんなパターンを思い出しました。
その他、「えんか坂」では、客席に協力を求めるシーンもありました。そのシーンでも、強調するサビの部分は、説明だけの場面でも歌手としてのの張りを持った声で紹介
されていました。
後日、CDを聞いたのですが、CDの音声が本当に物足りなく感じるほど、生声が素晴らしかったです。
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小金沢昇司さん
今回は、「歌手生活15周年」の記念曲として、北島三郎さんのプロデュース、作曲による「義経伝説」という新曲です。男のロマンを感じさせる、少し今までの演歌とは毛色が
変わった歌だと思います。で、今回は、売り出しに関して、気合の入った印象がありました。CDジャケットは小金沢さんの義経に扮した姿、さらに、ステージには2本の幟が
立っていました。
デビュー15年と言っても、順調に行ったわけではなく、オーディションではなかなか合格せず、NHKのど自慢でも、決勝に勝ち残り、10人の中の9人が終わった段階で
(残りが小金沢さん)、「この相手なら優勝はもらった」と自信があったのに「過信したのがいけなかった」という結果に。当時、クラブで料理の仕事をしながらこの業界を
目指していたのですが、実家のラーメン屋を継ぐことになるのかなぁ?と思案したのですが、結局は、「一番有名な演歌歌手」の元に弟子入りすることを決心したそうで、
付き人生活を5年くらい経験したそうですが、ここでは、「なぜか一番目をかけられていた」ともおっしゃっていました。 「ぎんざ演歌まつり」への出演は少ないせいでしょうか、
「こんな昼間から、太陽の下で仕事するは久しぶりの経験」ともおっしゃっていました。
今回の「義経伝説」は、レコーディングにあたって、師匠の歌声風に歌いこなそうとしたところ、北島さんからは、「その歌い方はオレがやる。おまえは自分流に歌え、
デビュー作のつもりで」との指示が出た、ということです。 今回は、「北都物語」「北の三代目」「まごころの花よ」(「義経伝説」のCW)も歌唱されました。
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夏木綾子さん
今回は、「おんな夢街道」「越冬譜」「涙ひとすじ」「出逢い酒」「愛ふたりづれ」を歌唱されました。デビュー作「浪花の母」がロングセラーとしてヒットしたことで有名に
なったそうです。
私は、「涙ひとすじ」で初めて夏木さんの名前を知ることになったのですが、「涙ひとすじ」が好評だったというのは知っていたのですが、それ以前の楽曲についてはほとんど
知らなかったので、今回、少しでも知る機会に恵まれたのがよかったと思います。
ファンの方から花束を頂くにあたって、夏木さんは、「この花びらの一枚一枚にファンの心がこもっているのです」という実感のある言葉を語って下さいました。(その後、
「ですから、その花びらを後でおひたしや、煮物にして食べる」との付け加えもありましたが)、「客の雰囲気も真剣そのもので、温かく迎えてくださる」と言ってください
ました。
今回の「愛ふたりづれ」は、「越冬譜」「涙ひとすじ」にストーリー的に続く歌で、歌い方に振り付けを加えています。その振り付けを、会場にいるファンの方を指名して、
ステージの前で披露した方がいました。前回の「音羽しのぶさん、香田晋さん」のステージではないですが、非常にいい試みだと思います。ちなみに、私はその振り付け、即興
ではできませんでした。指名されなくてよかったです。。。(ホッ)
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・全体印象
「ぎんざ演歌まつり」も私も常連の部類に入ってきたのでしょうか?でも、私はそんなに早い時間に会場に来るわけではありませんので、 そんなに前の席に座るわけではない
のですが、本日は三越の開店直後に来場しました。しかし、その時点で9割の席が埋まっていたのです。やはり、熱狂的なファンはすごいんだなぁ、と思ったのですが、本日は
特に、紅白歌合戦出場経歴のある岩本公水さんの出演もあったということもあったと思います。以前、石原詢子さんの出演のときも同様に早い時間に席が埋まったのですが、
こうなると、三越の開店時間に並んで席取りに動いても、どのエレベータに乗るかによって席が取れるかどうかが決まってくるのです。かなり運も左右します。もちろん、仲間
同士で席を確保するのも当然でしょう(私は前のほうで、というよりは、舞台全体を見渡せる、少し後ろ寄りの席のほうが好きなので、あまり関係ないのですが)。
でも、本日に関しては、もちろん、前半では男性ファンでは、山本さん、永井さんのファンもかなり多かったのですが、やはり、岩本公水さんの実力に圧倒された、という印象が
大きかったです。やはり、本日の来客がすごかった、というのも頷けるような気がしました。岩本さんのおっしゃったように「岩本公水さんのため”だけに”」という方もいらっ
しゃったのかもしれませんが、その後の小金沢昇司さんは有名なので見た方は多いのですが、時間の都合があれば、最後の夏木綾子さんまで堪能してほしいという印象はありました。
本日の一言。やっぱり「演歌はいいね」!!
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