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ミネラル (Mineral)
2013.06.03 (Mon) 20:05
【ミネラルとは】
ミネラル(Mineral)は、「鉱物」を意味する英語のマイン(mine)が由来である。
ビタミンとの大きな違いは、ミネラルは元素であるため破壊されないことだが、
作られることもなく、しかも失われやすい。
人体を構成するミネラルはわずか4〜5%に過ぎず、
そのおよそ半分は骨の主要成分である
カルシウムであり、他の生態金属元素は遙かに少ない。
だがその僅かなミネラルが生体内の浸透圧の調整、成分の輸送、pH調整、
筋肉・神経の機能維持、酵素の補助因子(補酵素)など、
生命活動、健康維持・増進に極めて重要な役割を果たす栄養素である。
ミネラルは必須ミネラルと非必須ミネラルに分けられ、
現在は必須ミネラルとして29種類が規定されている。
 ◆必須主要ミネラル(マクロミネラル)
  ・カルシウム・リン・マグネシウム・カリウム・ナトリウム・塩素・硫黄
 ◆必須微量ミネラル(マイクロミネラル)
  ・鉄・亜鉛・銅・マンガン・クロム・セレン・ヨウ素・モリブデン・コバルト
  ※米国ではコバルトでなくフッ化物が規定されている
以上は人での欠乏症が認められるミネラル。
マイクロミネラルの中でも、所要量がμg単位のものは超微量元素と呼ばれる。
以下は動物実験で欠乏症が認められている。
 ・フッ素・ケイ素・ルビジウム・臭素・鉛・アルミニウム・カドミウム・ホウ素
 ・バナジウム・ヒ素・ニッケル・錫・リチウム
【特性】
マクロミネラルは主にイオンの状態で体内および食品中に存在する。
Na、K、Caが陽イオン(カチオン)を形成しているのに対し、
Cl、S、Pなどは陰イオン(アニオン)として存在する。
塩化ナトリウムやリン酸カルシウムdのような塩は溶液中で解離し、
体液および結晶体の中にイオン化して存在する。
【生体利用効率】
ミネラルの体内吸収効率とほぼ同義である。
小腸管腔内のミネラルの化学的または生理化学的状態を示すため、
用いられるようになった言葉である。
元素(ミネラル)は、ヘム鉄以外はイオンの状態で吸収される。
有機分子や他の無機化合物と結合したままの元素は、吸収されずに排泄される。
脂肪吸収不良のときなどは、管腔内でCaとMgが遊離脂肪酸と結合し、
金属石けんを形成するために生体利用効率は低くなる。
対になるイオンの片方(例えばリン酸塩に対するカルシウム)が
管腔内に高濃度で存在すると、沈殿が起きて生体利用効率は低下する。
また、ミネラル間の相互作用も元素の吸収を抑制する。
一般的に食品からの元素の生体利用率の程度は以下の通りである。
 高 : ナトリウム・カリウム・塩化物・ヨウ化物・フッ化物
 中 : カルシウム・マグネシウムなど
 低 : 鉄・クロム・マンガン・亜鉛・銅など
【相互間作用】
ミネラルは他のミネラルとの間に腸吸収、輸送、利用、貯蔵に関して
マイナスの相互作用を生じさせていると考えられる。
(例
 ・非ヘム鉄は亜鉛の吸収を抑制
 ・亜鉛の過剰摂取銅の吸収を阻害
 ・カルシウムの過剰摂取はマンガン、亜鉛、鉄の吸収を抑制
【機能】
ミネラルは体液に融解したイオンとして、あるいは必須分子の成分として
様々な不可欠の役割を果たしている。
体液中のミネラルイオンは、多量に存在する酵素の活性を調整し、
酸塩基平衡と浸透圧を保ち、必須栄養素の輸送を促進し、
筋肉と神経の感受性を維持する。
【含有食品】
動物由来の食品は一般に、微量元素の濃度が高い傾向があるので
吸収しやすい形になっているため、供給源として優れている。
特に海産物は一般に、マンガンを除く殆どの微量栄養素に富んでいる。
マンガンは無精製の穀物や緑色野菜からの方が、効率よく摂取できる。
小麦や米には均等に分布しておらず、大抵のミネラルは胚芽や外皮、
糠の部分に多く含まれているため、精製されると大部分が除去される。
しかしながら精白された穀物の方が、フィチン酸塩や繊維などと
化合、結合していないために、生体にとっては利用しやすい。
【捕捉】
腸内細菌によって発酵される非消化性オリゴ糖は、
Ca、Mg、Zn、Feなど一部のミネラルの腸吸収と保持を亢進する。
◆ 各種ミネラル
カルシウム (Ca)
マグネシウム (Mg)
カリウム (K)
ナトリウム (Na)
リン (P)
硫黄 (S)
塩素 (cl)
鉄 (Fe)
亜鉛 (Zn)
銅 (Cu)
クロム (Cr)
セレン (Se)
マンガン (Mn)
ヨウ素 (I)
モリブデン (Mo)
バナジウム (V)
コバルト (Co)
フッ素 (F)
ケイ素 (Si)
ホウ素 (Si)
ニッケル (Ni)
リチウム (Li)