HOME書庫ホメオパシーの謎を解く

                 ホメオパシーの謎を解く(パート9)

 パート9

 生命力のスイッチを入れるレメディ
 では、同じ症状を起こす薬が、その症状をもたらす病気を癒すのはなぜなのか?
 ひとつには、生命がもつ自己治癒力の「反発力」を喚起させることにあるといわれている。
 すなわち、病人、特に慢性病の患者は、病気を治そうとする自己治癒力が弱った状態になっている。そのために、なかなか治らず慢性化しているわけだが、そんなところに同じ症状を起こす薬を飲むと(ある意味でその病気の症状を一時的に重くさせるような作用を加えると)、生体は「これは大変だ」と驚き、より強く生命力(自己治癒力)を発揮させようと目覚めるのである。いわば、ある種の「ショック療法」といえるかもしれない。たとえるなら、圧縮したバネほど反発力が強くなるのと同じである。薬がもたらした「疑似的な症状」という圧力で覚醒した生命力が、自らを癒すというわけだ。
 急性病の場合、生命が一刻も早く正常に戻そうと反応するので、症状も激しいことが多い。高熱を出したり下痢や嘔吐をして、身体に悪い毒素を早く出そうとする。そうして比較的短時間のうちに生体内部のバランスが回復されるが、慢性病の場合は、生死に係わるほど深刻ではないアンバランスな状態のまま、不自然に安定してしまっている。生命もその状態に妥協して力を発揮しようとしない。レメディは、そんな生命を揺り動かしてくれるのである。

 
 病気とは心の表現の現れである
「類似の法則」に関するもうひとつの考え方は、精神面に焦点を当てている。
 それによれば、病気(症状)とは、心の病的な想念が、肉体を通して「表現」されているのだと解釈する。
 人間の本質は、意識の座としての精神にあると思われるが、その精神が表現しようとしていたものをうまく表現できないでいると、精神自身が病んでしまいかねない。そこで生命は、精神ほど重要ではない肉体(つまり脳以外の器官)を通して表現させることで、精神を守ろうとする。それが病気(症状)というわけだ。
 たとえば、ストレスの多い環境にいるとイライラしてくる。その怒りの感情をうまく表現できないままでいると精神に支障を来すので、生命は肉体を通して表現させようとする。それが胃潰瘍であり、心臓病というわけだ。胃や心臓で怒りを表現し、エネルギーを解放させているともいえる。
 ホメオパシーのレメディは、精神そのものを癒す力をもっている。精神が癒されれば、肉体は精神の代理人として「表現」する必要がなくなり、結果として病気から解放されることになる。
 こんなケースがあった。ろくでもない男との交際がやめられず苦しんでいた女性が、それとは別の健康問題でレメディを服用したところ、その男に対する愛着が消えてしまい、同時に肉体も癒されたというのである。これなどは、レメディが女性の精神を癒し、そのために男性の好みも変わって肉体も癒されたということである。
 精神は、抑圧された病的感情を意識化させることで回復するというのが、精神療法の基本的な原則である。そのためセラピストは、悲しみを抑圧させている患者には、悲しい思いを誘発させて、その思いを吐き出させるように導いていく。そうして嘆き悲しんだ後に、患者の精神は癒されるのである。
 同様にホメオパシーもまた、意識化(表現)されないでいる精神的な感情(症状)と同じ感情をもつレメディを投与することで、抑圧させていた感情をうまく解放させ、癒しの方向へ導くのだと考えられる。ちょうど、悲しい気分のときには悲しい音楽を聴いた方が慰められるように。
 症状を抑圧されたらどうなるか?
 ところで、本来は自己治癒のプロセスである「症状」を、無理に薬などで抑圧し続けていったら、どうなってしまうのだろうか?
 まず考えられることは、自己治癒力を活性化させるための症状を抑圧するため、ますます自己治癒力が弱体化していき、結果として病気に対する抵抗力が弱くなってしまう可能性だ。風邪などを引きやすくなったり、疲れやすくなったり、やがては癌などの深刻な病気になるリスクが高くなるかもしれない。
 あるいはまた、肉体が精神的な表現のはけ口として症状となっている場合であれば、その症状を抑圧させて表現不能にさせてしまうわけだから、精神的なダメージとして跳ね返ってくることも考えられる。そのため、深刻な精神疾患(鬱や神経症、統合失調症など)を病んでしまう可能性が出てくるかもしれない。
 われわれは、ちょっとした風邪くらいでも、すぐに薬を飲んだり注射をうつなどして、とにかく症状をなくす(実際には抑圧する)ことを考える。だが、こうしたことを繰り返していると、ますます生命力が弱くなってしまうとホメオパシーは警告する。もちろん、薬や注射を否定しているのではない。薬や注射が、病気を回復するための反応である症状を抑圧するために使われることを警告しているのだ。
 その意味では、風邪というのは、生命力を強化させる絶好のチャンスである。風邪を引くと生命力は奮起して熱を出して頑張る。これが生命力を鍛えることになる。自然の摂理はときどき人間に風邪を引かせることで、深刻な病にかからないために生命力を強めてくれているのだ。軽い風邪なら、薬など飲まずに治した方がよい。


 予防接種は効果があるか?
 以上に関連して、いわゆる「予防接種」なども、生命力を蝕む病因としてホメオパシー的には危険であると考えられている。
 たとえば、インフルエンザ・ワクチンというものがある。弱体化したインフルエンザ・ウィルス(ワクチン)を血液に注入し、抗体を作ることで、実際にインフルエンザ・ウィルスが侵入してきても阻止しようとするのが、インフルエンザの予防接種だ。
 この点だけを見ると、「似たものが似たものを癒す」というホメオパシーの考え方と同じように思われるが、実はそうではない。ホメオパシーは生命力を高めることを治癒原理とするが、予防接種は逆に、生命力を弱めてしまうからである。
 ウィルスを無理やり血液の中に注入すると、ウィルスは血液中に長期にわたって滞留し続ける。すると免疫システムは、血液中のウィルスに対抗することにエネルギーの多くを奪われ、皮肉なことに、肝心の外部から侵入してきたウィルス全般に対する防御反応が著しく低下してしまうのだ。
 さらに、細胞が分裂するとき、このウィルスが持ち込んだ遺伝子が干渉し、本来の細胞とは異質の細胞に分裂して増殖してしまう。すると生体は、それを異物ととらえて攻撃を始める。その結果、「自己免疫疾患」と呼ばれる病気になりやすくなるのだ。それがアレルギーという形で現れる。今日、花粉症や食物に対するアレルギーが異常に増えているのも、その原因のひとつに、親から子へと受け続けた予防接種にあるという指摘がなされている。 予防接種の根本的な間違いは、限定的な抗体を作ろうとするあまり、全体的な免疫力を低下させ、症状を抑圧させてしまうことにあるのだ。
 たとえば、子供の頃に麻疹にかかると癌になりにくい体質になるが、麻疹を薬で抑圧させたり予防接種を受けたりすると癌になりやすい体質になってしまうという調査報告がある。また三種混合ワクチン(MMR=麻疹、おたふく風邪、風疹)が、自閉症を発生させる原因になっているとの疑いがあり、数年前にイギリスで大きな問題になった。
 ワクチンがどの程度効果があるのかについても疑問が多い。BCGの効果について1970年に26万人を対象に、プラシーボ群とワクチン群を投与して効果を調べたことがあったが、結果は驚くべきもので、ワクチンの効果は何と0パーセント、それどころか、逆にワクチンをうった群の方が結核にかかりやすいことが判明した。
 さらに大きな問題は、ワクチンそのものに猛毒が混入されていることだ。たとえばアルツハイマーなど脳神経に悪い影響を与えるアルミニウム、中毒を起こす水銀、発癌性が指摘されるホルムアルデヒドといったものである。こうした毒素は体内に直接注入されると長期にわたり滞留してしまう。ある調査によれば、老齢者で5回、6回と予防接種を受けた人は、そうでない人よりアルツハイマーにかかる率が10倍も高いことが判明した。
 このように、害ばかりが報告され効果が怪しい予防接種であるにもかかわらず、いまだにわれわれの身近で行われている背景には、あやまった情報で教育され続けてきた国民の無知と、政府や医療関係者、製薬会社などとの利権が絡んでいるためだといわれている(義務づけられていた予防接種は、1994年から任意になっている)。
-予防接種によって生じる可能性のある被害-
・感染抵抗力の低下・炎症を伴う慢性的な粘膜の腫脹(耳鼻、副鼻腔、気管支、腸)・体温調節力の弱体(暑さ寒さに弱くなる)・あらゆる種類のアレルギー・持続的な鼻カゼ・慢性疲労・カリエス・砂糖に対する欲求の増大・イライラ、不寛容、憂鬱、攻撃的な興奮・睡眠障害・神経性皮膚炎・喘息・大腸炎・学習障害・斜視・眼精疲労・子供の突然死・発達遅延・自閉的態度・てんかん・多動・拒食症・ノイローゼ・統合失調症・多発性硬化症・糖尿病・白血病・癌・不妊・流産

このページのトップへ